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家に帰って、昔作った攻略ノートを取ってきました
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せっかくあの図太い地味ダサ女を悪役令嬢が虐めてくれていたのに!
余計なことをしてくれた第二王子に私は切れてしまった。
まあ、元々私は第一王子殿下命なのだ。第二王子なんてどうでもいいと言えば良いんだけど……
ゲームではその私の王子様の攻略はこれから始まるのだ。
今までのは関係ないはずだ!
ここまでの地味ダサ女と王子様の交友は絶対にゲームのバグか何かだ。
何しろ、ゲームでは、これから王子様と図書館や廊下、生徒会室での出会いを通して親しくなるのだ。
そして、最後は学園の行事のダンジョン体験において、聖女となった私が傷ついた王子様をヒールで治しすのだ。そして王子様と相思相愛になるという話だ。
何回もこのゲームの王子様ルートを制覇した私に、間違いはないはずだ。
それをあの地味ダサ女が王子様との関係をゲームにない形でフライングしてくれたんだけど……
まあ、それは忘れよう。
そうだ。忘れるしか無いのだ。私は自分に言い聞かせた。
四時間目は急遽、休講になったので、私は家に帰って、今後の事を整理し直すことにしたのだ。
それに父に言って地味ダサ女のことも少し調べてもらおうと思った。
「ライラ! 会いたかったぞ」
乗合馬車で近くまで帰った私は王都の真ん中にある自宅兼本店の応接室で父に抱きしめられた。
「お父様、まだ学園の寮に入ってから1日しか立っていないわよ」
私が父に言うと。
「もう一ヶ月も経ったかと思ったぞ」
言いながら父は更にきつく抱きしめてくれるんだげと……
「で、私の顔を見に帰ってきてくれたんじゃないのか」
席についた父が言うが、
「そんな訳無いでしょ」
そう、父はとても私には過保護なのだ。
「そうか、じゃあ、新しい商品かなにかを思いついたのか」
嬉々として父は聞いてくれるんだけど。
無鉛のおしろいで大儲けしてから、私が出す商品、出す商品ヒットしているので、父の期待するのも判る。
「それは今も色々と考えているわ。でも、もう少し待ってほしいの」
「そうか。それは残念だが、もう少し待とう」
父は本当に残念そうに言うんだけど。今でも十二分に儲かっているんだからそんなに残念がらないで欲しい。
「学園は楽しいか? 高位貴族のお嬢様らに虐められていないのか? 辛かったらいつでも帰ってきて良いんだぞ」
父は言ってくれるが、
「何言っているのよ。折角学園生活が始まったんだから。いい人見つけるまで頑張るわよ」
「別に結婚なんてしなくてもいいんだぞ。お前さえ良ければいつまでも我が家にいてくれたら良いんだ。何しろお前は我が商会がここまで発展した立役者だからな」
「何言っているのよ。私はアイデアを思いついただけで、商品開発から流通までやってくれたのは全てお父様じゃない」
「いやいや、そんなことはないぞ。ここまで大きく出来たのは全てお前のアイデアがあったからこそだ。そもそも……」
父は当然の事を言ってくれた。
まあ、暇なときならその褒め言葉をゆっくりと聞くのだが、今は時間もあまりない。
「ところで、お父様。友人のことを少し調べてほしいの」
「おお、良いともいいとも、その友人がちゃんとした子かどうか、私も心配たからな」
父は話を止めて頷いてくれた。
「このニーナ・イナリって子なんだけど」
「平民の子か。判った、分かる範囲で色々調べてみよう」
「有難うお父様」
私は父に抱きついたのだ。
父はニヤけて抱きしめ返してくれた。
その父を残して席を立つ。
「何だ、もう行くのか?」
「ごめんなさい、お父様。時間がないのよ。また休みには帰ってくるから。今日は後忘れ物をとりにきただけなの」
私はそう言うと二階の自分の部屋に行った。
そして、そこから一冊のノートを取り出したのだ。
その本には前世の記憶を思い出してから、ゲームの内容を覚えている限り事細かに書き出したノートなのだ。
私の宝物とも言えた。
帰りは自宅の馬車で学園まで送ってもらった。
馬車の中で見直すが、やはり王子様にエスコートしてもらうなんてものは無かった。
私の勘違いではない。
ゲームでは歓迎パーテイーが終わってから図書館とかで出会いイベントがあるのだ。
確か、2階の端が王子様の秘密のスペースのはずだ。
私は明日からそこに昼休みや放課後、頑張って通ってみようと思ったのだ。
私は地味ダサ女がそこで、早速、王子様からキスされたなんて知らなかったのだ。
********************************************************
ここまで読んで頂いて有難うございました。
お気に入り登録して頂けたら嬉しいです。
このお話の元の話は『転生したら地味ダサ令嬢でしたが王子様に助けられて何故か執着されました』
この下にリンク張ってます。
余計なことをしてくれた第二王子に私は切れてしまった。
まあ、元々私は第一王子殿下命なのだ。第二王子なんてどうでもいいと言えば良いんだけど……
ゲームではその私の王子様の攻略はこれから始まるのだ。
今までのは関係ないはずだ!
ここまでの地味ダサ女と王子様の交友は絶対にゲームのバグか何かだ。
何しろ、ゲームでは、これから王子様と図書館や廊下、生徒会室での出会いを通して親しくなるのだ。
そして、最後は学園の行事のダンジョン体験において、聖女となった私が傷ついた王子様をヒールで治しすのだ。そして王子様と相思相愛になるという話だ。
何回もこのゲームの王子様ルートを制覇した私に、間違いはないはずだ。
それをあの地味ダサ女が王子様との関係をゲームにない形でフライングしてくれたんだけど……
まあ、それは忘れよう。
そうだ。忘れるしか無いのだ。私は自分に言い聞かせた。
四時間目は急遽、休講になったので、私は家に帰って、今後の事を整理し直すことにしたのだ。
それに父に言って地味ダサ女のことも少し調べてもらおうと思った。
「ライラ! 会いたかったぞ」
乗合馬車で近くまで帰った私は王都の真ん中にある自宅兼本店の応接室で父に抱きしめられた。
「お父様、まだ学園の寮に入ってから1日しか立っていないわよ」
私が父に言うと。
「もう一ヶ月も経ったかと思ったぞ」
言いながら父は更にきつく抱きしめてくれるんだげと……
「で、私の顔を見に帰ってきてくれたんじゃないのか」
席についた父が言うが、
「そんな訳無いでしょ」
そう、父はとても私には過保護なのだ。
「そうか、じゃあ、新しい商品かなにかを思いついたのか」
嬉々として父は聞いてくれるんだけど。
無鉛のおしろいで大儲けしてから、私が出す商品、出す商品ヒットしているので、父の期待するのも判る。
「それは今も色々と考えているわ。でも、もう少し待ってほしいの」
「そうか。それは残念だが、もう少し待とう」
父は本当に残念そうに言うんだけど。今でも十二分に儲かっているんだからそんなに残念がらないで欲しい。
「学園は楽しいか? 高位貴族のお嬢様らに虐められていないのか? 辛かったらいつでも帰ってきて良いんだぞ」
父は言ってくれるが、
「何言っているのよ。折角学園生活が始まったんだから。いい人見つけるまで頑張るわよ」
「別に結婚なんてしなくてもいいんだぞ。お前さえ良ければいつまでも我が家にいてくれたら良いんだ。何しろお前は我が商会がここまで発展した立役者だからな」
「何言っているのよ。私はアイデアを思いついただけで、商品開発から流通までやってくれたのは全てお父様じゃない」
「いやいや、そんなことはないぞ。ここまで大きく出来たのは全てお前のアイデアがあったからこそだ。そもそも……」
父は当然の事を言ってくれた。
まあ、暇なときならその褒め言葉をゆっくりと聞くのだが、今は時間もあまりない。
「ところで、お父様。友人のことを少し調べてほしいの」
「おお、良いともいいとも、その友人がちゃんとした子かどうか、私も心配たからな」
父は話を止めて頷いてくれた。
「このニーナ・イナリって子なんだけど」
「平民の子か。判った、分かる範囲で色々調べてみよう」
「有難うお父様」
私は父に抱きついたのだ。
父はニヤけて抱きしめ返してくれた。
その父を残して席を立つ。
「何だ、もう行くのか?」
「ごめんなさい、お父様。時間がないのよ。また休みには帰ってくるから。今日は後忘れ物をとりにきただけなの」
私はそう言うと二階の自分の部屋に行った。
そして、そこから一冊のノートを取り出したのだ。
その本には前世の記憶を思い出してから、ゲームの内容を覚えている限り事細かに書き出したノートなのだ。
私の宝物とも言えた。
帰りは自宅の馬車で学園まで送ってもらった。
馬車の中で見直すが、やはり王子様にエスコートしてもらうなんてものは無かった。
私の勘違いではない。
ゲームでは歓迎パーテイーが終わってから図書館とかで出会いイベントがあるのだ。
確か、2階の端が王子様の秘密のスペースのはずだ。
私は明日からそこに昼休みや放課後、頑張って通ってみようと思ったのだ。
私は地味ダサ女がそこで、早速、王子様からキスされたなんて知らなかったのだ。
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