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第三部 ルートン王国交換留学編
演劇最終日 多くの人間をスカウトしました
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私は私に対するいろんな陰謀が進んでいることなんて全く知らなかった。アルメリアも襲撃が失敗したので、しばらく静かにしていると思ったのだ。
そして、今日は3日目、演劇の最終日だ。3年生の全演劇の後に表彰式がある。
私が一番気になっていたのは、私たちの演劇の事だ。
そもそも私達の演劇、途中でアルメリアに襲撃されて終わっているんだけど、これってどうなるんだろう?
アルメリアの影の襲撃の後で、フェリシー先生が乱入してきて、何故か私が怒られだして、そのまま皆逃げ出して終わってしまったのだ。
襲撃だけだったら私が高笑いして悪役令嬢は無敵で終わらせられたのに、最後は先生の叱責を受けて終わりって絶対に様になっていない。無様な終わり方だ。
悪役令嬢よりも礼儀作法の先生の方が強い物語なんて聞いた事もない。
本当に何時もフェリシー先生には邪魔されてばっかりだ。
まあ、王妃様もフェリシー先生には弱いみたいだから、ひょっとして王宮で一番強いのはフェリシー先生なのではと思ってしまう。
襲撃犯の首班を肘鉄の一撃でダウンさせたし……
それは置いておいて、私たちの演劇の結果だ。
担任のウェスカ先生に聞いても「さあ、どうなるんでしょうね」
で、終わってしまったし、フェリシー先生には怖くて聞けない。
また、怒り出すと問題だし、メラニーに聞いたら、
「なんとかなる様になるしか無いわよ」
とどうしようもない回答しか返ってこないんだけど。
これもそれも全部アルメリアのせいだ。
今回の件で失格になっていたら、いっその事、帰るついでに攻撃してやろうかしらんと昨日は思わず思ってしまった。
アルメリア王国の海岸線をルブランの旗と私の似顔絵を帆に書いてウロウロしたら攻撃してこないだろうか?
敵から攻撃してきたらしめたものだ。
専守防衛の言い訳の名の下でついでに王宮を破壊すれば良いんじゃないだろうか?
私はそう思うほどに怒りが大きくなっていたのだ。昨日までは。
うーん、でも、今日になって冷静に考えると、あのまま演じきってもC組のターザンには負けてしまったのではないだろうか?
メラニーによるとあんな笑いだけの軽い演劇には絶対に負けないと言いきっていたけれど、ムカつくことにあの演劇の評判は生徒には高いのだ。
クラス対抗戦は面白くないことに学年内でしか順位を決めないそうだ。
でも、私が見る限りは全学年でやったとしてもムカつくことにターザンがトップなんだけど。
どのみち勝てないなら、仕方がないかと諦め半分になっていたのだ。
今日の三年生は、さすがに最上級生なだけに、まともな演劇が多かった。
ミュージカルまであって笑えた。
もう少し練習しないとミュージカルでなくて喜劇になっていたけれど。それを狙ったのかもしれないが、C組のターザンには負けている。
3年生はE組から順番に演技して、王太子のいるA組は最後だった。
A組は海賊国から逃げてきた王女を王太子が助けるところから話は始まる。
うーん、これも今のそのまんまなんだけど。
いいのか? アルメリアに喧嘩売って。と思わないでもなかった。
二人は徐々に愛を深めていくのだが、そこに海賊国の圧力がかかるのだ。
群臣は海賊国の要求をのんで姫を渡せと言うが、王太子は頑なに、それを拒否するのだ。
今もアルメリアの圧力を受けているのかもしれない。ジェドからはそれに似たことを聞いていた。
そして、しびれを切らして海賊国が攻撃をかけてくるのだ。
この前の演劇の時みたいに。
宮殿に火が放たれて、
「殿下」
「姫」
二人は最後は炎の中ひしっと抱き合って死んでいくのだった。
「な、なんて悲しい話なの」
私は目に涙を溜めて言った。でも、後から後から涙が流れてる。
「ちょっとフラン泣いているの」
ぎょっとした顔でメラニーが見て来た。
「だって、可哀想なんだもの」
私は泣きながら言った。
「ちょっとこんな事で泣いていてそれで未来の王妃が務まるの?」
「良いじゃない。私は嬉しいことは喜ぶし、悲しいことは悲しむのよ」
「時には涙を飲んで見捨てないといけないときもあるでしょ」
「何言っているのよ。私は臣民は誰ひとり見捨てないわよ。見捨てるくらいなら王妃なんて辞めるわ」
私がはっきりと言い切ると、
「フラン様。凄いです。私一生涯、フラン様についていきます」
イネが泣いていってくれるんだけど。
「わかったわ。イネのことは私の目の黒いうちは面倒は見るわ」
「ちょっとフラン、何他国の人間の面倒まで見るなんて言っているのよ」
「だって、私、もうイネのこと見捨てられないわ。何かあったら我が家にいらっしゃい。どんな事があっても守ってあげるから」
私は言い切ったのだ。
それを見て、
「フラン、じゃあ俺も」
「私もよろしくお願い」
「良いわよ。アドが反対するわけ無いと思うけど、反対したら最悪我が領地に住めばいいのよ。家くらい準備してあげるわよ」
私の言葉にメラニーが頭を抱えているんだけど。
「あんたね。勝手に他国の人間スカウトしているんじゃないわよ」
「良いじゃない。土地はいっぱい余っているんだし」
私はあっけらかんと言っていた。
特に魔道具工房のガスペルとドミンゴは出来たら欲しい。あの魔道剣が私は欲しいのだ。
他にも色々作ってくれそうだし。テオドラのお菓子も捨てがたいんだけど。
私は勝手な胸算用をしていた。
そして、今日は3日目、演劇の最終日だ。3年生の全演劇の後に表彰式がある。
私が一番気になっていたのは、私たちの演劇の事だ。
そもそも私達の演劇、途中でアルメリアに襲撃されて終わっているんだけど、これってどうなるんだろう?
アルメリアの影の襲撃の後で、フェリシー先生が乱入してきて、何故か私が怒られだして、そのまま皆逃げ出して終わってしまったのだ。
襲撃だけだったら私が高笑いして悪役令嬢は無敵で終わらせられたのに、最後は先生の叱責を受けて終わりって絶対に様になっていない。無様な終わり方だ。
悪役令嬢よりも礼儀作法の先生の方が強い物語なんて聞いた事もない。
本当に何時もフェリシー先生には邪魔されてばっかりだ。
まあ、王妃様もフェリシー先生には弱いみたいだから、ひょっとして王宮で一番強いのはフェリシー先生なのではと思ってしまう。
襲撃犯の首班を肘鉄の一撃でダウンさせたし……
それは置いておいて、私たちの演劇の結果だ。
担任のウェスカ先生に聞いても「さあ、どうなるんでしょうね」
で、終わってしまったし、フェリシー先生には怖くて聞けない。
また、怒り出すと問題だし、メラニーに聞いたら、
「なんとかなる様になるしか無いわよ」
とどうしようもない回答しか返ってこないんだけど。
これもそれも全部アルメリアのせいだ。
今回の件で失格になっていたら、いっその事、帰るついでに攻撃してやろうかしらんと昨日は思わず思ってしまった。
アルメリア王国の海岸線をルブランの旗と私の似顔絵を帆に書いてウロウロしたら攻撃してこないだろうか?
敵から攻撃してきたらしめたものだ。
専守防衛の言い訳の名の下でついでに王宮を破壊すれば良いんじゃないだろうか?
私はそう思うほどに怒りが大きくなっていたのだ。昨日までは。
うーん、でも、今日になって冷静に考えると、あのまま演じきってもC組のターザンには負けてしまったのではないだろうか?
メラニーによるとあんな笑いだけの軽い演劇には絶対に負けないと言いきっていたけれど、ムカつくことにあの演劇の評判は生徒には高いのだ。
クラス対抗戦は面白くないことに学年内でしか順位を決めないそうだ。
でも、私が見る限りは全学年でやったとしてもムカつくことにターザンがトップなんだけど。
どのみち勝てないなら、仕方がないかと諦め半分になっていたのだ。
今日の三年生は、さすがに最上級生なだけに、まともな演劇が多かった。
ミュージカルまであって笑えた。
もう少し練習しないとミュージカルでなくて喜劇になっていたけれど。それを狙ったのかもしれないが、C組のターザンには負けている。
3年生はE組から順番に演技して、王太子のいるA組は最後だった。
A組は海賊国から逃げてきた王女を王太子が助けるところから話は始まる。
うーん、これも今のそのまんまなんだけど。
いいのか? アルメリアに喧嘩売って。と思わないでもなかった。
二人は徐々に愛を深めていくのだが、そこに海賊国の圧力がかかるのだ。
群臣は海賊国の要求をのんで姫を渡せと言うが、王太子は頑なに、それを拒否するのだ。
今もアルメリアの圧力を受けているのかもしれない。ジェドからはそれに似たことを聞いていた。
そして、しびれを切らして海賊国が攻撃をかけてくるのだ。
この前の演劇の時みたいに。
宮殿に火が放たれて、
「殿下」
「姫」
二人は最後は炎の中ひしっと抱き合って死んでいくのだった。
「な、なんて悲しい話なの」
私は目に涙を溜めて言った。でも、後から後から涙が流れてる。
「ちょっとフラン泣いているの」
ぎょっとした顔でメラニーが見て来た。
「だって、可哀想なんだもの」
私は泣きながら言った。
「ちょっとこんな事で泣いていてそれで未来の王妃が務まるの?」
「良いじゃない。私は嬉しいことは喜ぶし、悲しいことは悲しむのよ」
「時には涙を飲んで見捨てないといけないときもあるでしょ」
「何言っているのよ。私は臣民は誰ひとり見捨てないわよ。見捨てるくらいなら王妃なんて辞めるわ」
私がはっきりと言い切ると、
「フラン様。凄いです。私一生涯、フラン様についていきます」
イネが泣いていってくれるんだけど。
「わかったわ。イネのことは私の目の黒いうちは面倒は見るわ」
「ちょっとフラン、何他国の人間の面倒まで見るなんて言っているのよ」
「だって、私、もうイネのこと見捨てられないわ。何かあったら我が家にいらっしゃい。どんな事があっても守ってあげるから」
私は言い切ったのだ。
それを見て、
「フラン、じゃあ俺も」
「私もよろしくお願い」
「良いわよ。アドが反対するわけ無いと思うけど、反対したら最悪我が領地に住めばいいのよ。家くらい準備してあげるわよ」
私の言葉にメラニーが頭を抱えているんだけど。
「あんたね。勝手に他国の人間スカウトしているんじゃないわよ」
「良いじゃない。土地はいっぱい余っているんだし」
私はあっけらかんと言っていた。
特に魔道具工房のガスペルとドミンゴは出来たら欲しい。あの魔道剣が私は欲しいのだ。
他にも色々作ってくれそうだし。テオドラのお菓子も捨てがたいんだけど。
私は勝手な胸算用をしていた。
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