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大司教に襲われそうになったときにルードが助けに飛んできてくれました
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ズカーン
凄まじい大爆発が起こった。
爆風と爆煙が飛んでくる。
爆風に吹き飛ばされそうになって必死に耐えた。
やったか?
やれていないとまずい。
私にはこれ以上の攻撃の手段が無いんだから。
私は期待して爆発の跡を見ていた。
爆煙がゆっくりと晴れる。
あれ? 何かが立っている……
そこにはボロボロの服を着た大司教が立っていた。
顔から何から真っ黒だ。
ボロボロになった炭鉱労働者そのままだった。
「お、おのれ、小娘! よくも、よくも、やってくれたな」
大司教は怒り狂っていた。
やばい!
私は怒りの大司教の視線を受けて固まってしまった。
大司教はガマガエルのような顔から目をぎょろりとさせて私を睨み付けている。
よし、もう一発撃ってこい!
私は怖いけれど挑発する事にしたのだ。
「はっはっはっは、なんか焼きガエルみたいね」
でも言葉ももう一つだ。
焼きガエルって何よ? せめて焼き豚にしなさいよ。本当にあなたは言葉のセンスも何もないのね!
後で散々ヘレナに馬鹿にされたけれど、仕方がないじゃない! 怖かったんだから。挑発できた事を褒めてよね!
私はもう一撃、大司教が攻撃してくれると思っていたのだ。
「おのれ、小娘! 二度と貴様が言えないようにその口を引き裂いてくれるわ」
恐ろしい事を叫んで、なんと大司教がこちらに向けて駆け出してきたのだ。
なりふりかまず、変態が駆けてきた。
私はそれを見て、逃げ出したら良かったのに、体が動かなかった。
「「クラウ!」」
エグモントやベルナールが私のところに駆けてこようとしてくれたが、
「邪魔するな」
怒り狂った大司教は手から衝撃波を放って二人を弾き飛ばしてくれた。
「クラウ!」
ポピーたちが次々に火の玉魔術を大司教に放つが大司教はすべて弾き飛ばしてくれた。
マルタン先生は土魔術で壁を大司教の前にに出してくれたが、
「邪魔だ!」
一瞬でその土の壁を突き抜けて黒焦げのガマガエルが私めがけて駆けてきたのだ。
「小娘、死ね!」
私はこの大司教が馬鹿で助かった。
大司教は私に殴りかかってきたのだ。
ルードのお守りが発動する。
ダンッ
「ギャッ」
殴りかかってきた大司教はルードのお守りによって弾き飛んでいた。
ドンッ
地面に叩きつけられていた。
ひしゃげた黒焦げのガマガエルだ。
まあ、今までこいつのおかげで悲惨な目に遭わされてきたんだ。
これっくらい、喜んでいいよね!
私はざまあ見ろと言いたかった。
でも、その時に逃げるべきだったのだ。
本当に私は馬鹿だ。
「おのれ、小娘め! 貴様一度ならず二度までも私をこのような目に遭わすとは……もう許さん!」
立ち上がった大司教の顔が憤怒の形相に歪んだ。
なんか纏う雰囲気がおどろおどろしい。
やばい!
私は逃げようとした。
「リジェクト」
大司教は叫んでくれた。
私のお守りが、パリンと割れてくれたのだ。
ええええ!
ルードのくれたお守りが……
そんな馬鹿な
「はっはっはっは、小娘、これで貴様を守る物は無くなったな」
ガマガエルは笑ってくれた。
「ヒィィィィ」
私は逃げようとしてそのまま転けてしまった。
これは本当にやばい!
鬼の形相のガマガエルがのっしのっしと私めがけて歩いてきた。
私の目の前に来るとニタリといやらしい笑みを浮かべてくれたのだ。
私は恐怖を感じた。
ルード!
私は思わずここのそこから助けを呼んだのだ。
私が困ったときには必ず助けに来てくれたルードの名前を。
キーン!
なんか金属音のような音が空からした。
でも、私はそれどころでは無かった。
ガマガエルが私につかみかかろうとしてくれたのだ。
「ヒィィィィ」
私は絶体絶命だった。
「俺のクラウに触るな!」
私はルードの声を聞いたような気がした。
次の瞬間、空から何かが飛んできてガマガエルを弾き飛ばしてくれた。
ズカーーーーン
そのままガマガエルは倉庫の壁に頭から突っ込んでいった。
そのまま倉庫は大きな音を立てて崩れ落ちていた。
そしてね私の目の前にはボロボロになったルードだ倒れていたのだ。
「る、ルード」
私は慌ててルードに駆け寄った。
助け起こすと、それは紛れもなくルードだった。
鎧もボロボロだったけれど、なんとか生きているみたいだ。
「クラウ」
ルードが声を出した。
「ルード!」
私はルードを思いっきり抱きしめていた。
ルードも私を抱きしめてくれていた。
私たちは戦場の真ん中で恥も外聞も無く抱き合ったのだった……
凄まじい大爆発が起こった。
爆風と爆煙が飛んでくる。
爆風に吹き飛ばされそうになって必死に耐えた。
やったか?
やれていないとまずい。
私にはこれ以上の攻撃の手段が無いんだから。
私は期待して爆発の跡を見ていた。
爆煙がゆっくりと晴れる。
あれ? 何かが立っている……
そこにはボロボロの服を着た大司教が立っていた。
顔から何から真っ黒だ。
ボロボロになった炭鉱労働者そのままだった。
「お、おのれ、小娘! よくも、よくも、やってくれたな」
大司教は怒り狂っていた。
やばい!
私は怒りの大司教の視線を受けて固まってしまった。
大司教はガマガエルのような顔から目をぎょろりとさせて私を睨み付けている。
よし、もう一発撃ってこい!
私は怖いけれど挑発する事にしたのだ。
「はっはっはっは、なんか焼きガエルみたいね」
でも言葉ももう一つだ。
焼きガエルって何よ? せめて焼き豚にしなさいよ。本当にあなたは言葉のセンスも何もないのね!
後で散々ヘレナに馬鹿にされたけれど、仕方がないじゃない! 怖かったんだから。挑発できた事を褒めてよね!
私はもう一撃、大司教が攻撃してくれると思っていたのだ。
「おのれ、小娘! 二度と貴様が言えないようにその口を引き裂いてくれるわ」
恐ろしい事を叫んで、なんと大司教がこちらに向けて駆け出してきたのだ。
なりふりかまず、変態が駆けてきた。
私はそれを見て、逃げ出したら良かったのに、体が動かなかった。
「「クラウ!」」
エグモントやベルナールが私のところに駆けてこようとしてくれたが、
「邪魔するな」
怒り狂った大司教は手から衝撃波を放って二人を弾き飛ばしてくれた。
「クラウ!」
ポピーたちが次々に火の玉魔術を大司教に放つが大司教はすべて弾き飛ばしてくれた。
マルタン先生は土魔術で壁を大司教の前にに出してくれたが、
「邪魔だ!」
一瞬でその土の壁を突き抜けて黒焦げのガマガエルが私めがけて駆けてきたのだ。
「小娘、死ね!」
私はこの大司教が馬鹿で助かった。
大司教は私に殴りかかってきたのだ。
ルードのお守りが発動する。
ダンッ
「ギャッ」
殴りかかってきた大司教はルードのお守りによって弾き飛んでいた。
ドンッ
地面に叩きつけられていた。
ひしゃげた黒焦げのガマガエルだ。
まあ、今までこいつのおかげで悲惨な目に遭わされてきたんだ。
これっくらい、喜んでいいよね!
私はざまあ見ろと言いたかった。
でも、その時に逃げるべきだったのだ。
本当に私は馬鹿だ。
「おのれ、小娘め! 貴様一度ならず二度までも私をこのような目に遭わすとは……もう許さん!」
立ち上がった大司教の顔が憤怒の形相に歪んだ。
なんか纏う雰囲気がおどろおどろしい。
やばい!
私は逃げようとした。
「リジェクト」
大司教は叫んでくれた。
私のお守りが、パリンと割れてくれたのだ。
ええええ!
ルードのくれたお守りが……
そんな馬鹿な
「はっはっはっは、小娘、これで貴様を守る物は無くなったな」
ガマガエルは笑ってくれた。
「ヒィィィィ」
私は逃げようとしてそのまま転けてしまった。
これは本当にやばい!
鬼の形相のガマガエルがのっしのっしと私めがけて歩いてきた。
私の目の前に来るとニタリといやらしい笑みを浮かべてくれたのだ。
私は恐怖を感じた。
ルード!
私は思わずここのそこから助けを呼んだのだ。
私が困ったときには必ず助けに来てくれたルードの名前を。
キーン!
なんか金属音のような音が空からした。
でも、私はそれどころでは無かった。
ガマガエルが私につかみかかろうとしてくれたのだ。
「ヒィィィィ」
私は絶体絶命だった。
「俺のクラウに触るな!」
私はルードの声を聞いたような気がした。
次の瞬間、空から何かが飛んできてガマガエルを弾き飛ばしてくれた。
ズカーーーーン
そのままガマガエルは倉庫の壁に頭から突っ込んでいった。
そのまま倉庫は大きな音を立てて崩れ落ちていた。
そしてね私の目の前にはボロボロになったルードだ倒れていたのだ。
「る、ルード」
私は慌ててルードに駆け寄った。
助け起こすと、それは紛れもなくルードだった。
鎧もボロボロだったけれど、なんとか生きているみたいだ。
「クラウ」
ルードが声を出した。
「ルード!」
私はルードを思いっきり抱きしめていた。
ルードも私を抱きしめてくれていた。
私たちは戦場の真ん中で恥も外聞も無く抱き合ったのだった……
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