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ルード視点 クラウが非公式の婚約者になっているのを初めて知りました。成績が悪いとガサツで気の強い公爵令嬢が婚約者になると脅されて慌てました
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俺様はその日はそのまま返されたが、すでに夜中だった。
大使は母にあんなにこと言われて、なおかつ、父の騎士のグスタフがついて行ったのだ。
当然徹夜での作業になるだろう。
母は大使が出ていくと、もう寝ると言っていたから、いい加減なものだ。
俺もとりあえず寝た。
しかし、翌朝、早朝から母に叩き起こされて、その顛末を聞かされた。
あのムカつく継母と義妹は悠々と自分の部屋で寝ていたというではないか。
なんて言う事だ。
あの外務卿も外務卿だ。
俺様のいう事を聞かなかったとは。
カッセル王国では、母が激怒していると知って国王自らあの家に乗り込んだそうだ。
「外務卿は首にしましたので、何卒お許しいただきたいと」
国王からの親書にそう書かれていたそうだ。
継母と義妹は100叩きの上鉱山送り、父親は一年間の入牢させ、その後隠居させるとの事だった。
「私のエレオノーレの娘に鞭打ちしておいて、のこぎり引きにしないなんて許さない」
とか母は宣っていたが、鉱山送りも十分に大変だろう、とさすがに俺は思った。
そして、やっと母に開放されて、遅れていた仕事を必死にやっていた午後だ。
俺はまたもや、母に呼び出されたのだ。
いい加減にしてほしい。それでなくても明日から学園でしばらく仕事が出来ないのだ。
俺はさすがにムッとして母の元に向かった。
「ルード、どういうことなの、これは!」
母は何かの紙を持ってわなわな震えていた。
「これと言われますと」
「これよ!」
母は俺の目の前に紙を突きつけてきた。
どうやら組み分けテストの結果らしい。
母が指した指先をよく見るとクラウディア・オイシュタットと書かれていた。
そして、その順位が200位、確か、入学者数は200名だった。
「クラウのテストの順位が最下位?」
さすがの俺も息をのんだ。
「どういう事ですか?」
母の氷のような声が聞こえた。
「いや、どういうことかと聞かれましても」
「あなたはクラウにテスト対策の紙を見せたの?」
「見せましたけれど、あっ?」
俺は思い至った。
確かに見せたけれども、クラウは気分が悪くて吐いてしまったのだ。
その後は勉強する余裕が無かったのかもしれない。
「でも、貴族の子には加点されるはずでは」
確か組み分けテストは王族は200点、侯爵以上が150点、その他貴族が100点加算されるはずだ。
それでクラス分けは貴族の子に優位に働くようになっているのだ。Dクラス以下には貴族の子弟が少ない理由はそう言う理由だ。民間の生徒のほうが貴族の生徒よりも必死で優秀なのだ。まあ、俺様はその中でも加点せずともトップだったが……
その加点があってすら最下位だったのだろうか?
そう言えばメイドをしていたのなら全く勉強をしていなかったのか?
俺は青くなった。
「理科が一点も取れていないのよ。赤点では加点は与えられないわ」
そうだ。貴族も各科目最低限の勉強はするようにと赤点を取ると加点がなくなるのだ。
だから必死に勉強するのだが、理科か、確か、地学の問題だったはずだ。でも確か常識問題もいくつかあって普通にやれば石の勉強していなくても簡単に取れたはずだ。それも取れなかったってどういう事だろう。
「それと歴史も赤点ぎりぎりだったのよ。貴方ちゃんと勉強見てあげたの」
母が言って来るが、
「あの、あんな短い時間で対策なんてできるわけないでしょう。文句はカッセル王国に言ってくださいよ」
何も説明せずに資料を渡した俺も悪かったと思うが、流石にあの時間では対策は無理だ。俺はムッとして言った。
「何、他人事のように言っているのよ。これであの子は最低のEクラスが確定しまったのよ。貴方の婚約者が最低のEクラスではまずいでしょう」
「えっ?」
俺は母の言葉が理解できなかった。
「俺の婚約者? 誰がです?」
「クラウディア・オイシュタットよ」
「はい?」
俺は初めて聞いた。
「何を言っていらっしゃるんですか? 私はそんなこと初めて聞きましたけれど」
「何を言っているのよ。あなた10歳の婚約者を決める時に、ピザン公爵家のコンスタンツだけは絶対に嫌だってあれほど駄々をこねたじゃない」
それはそうだろう。ピザン公爵家のコンスタンツは俺と同い年だが、剣技に長けていて、いつも俺と稽古したら、俺がボロボロになって立てなくなるまでやってくれるのだ。
あいつには絶対に勝てなかった。
それに性格はがさつで横暴。
俺のことを全く立てようともしないのだ。
そんな奴と俺が結婚したら、今の母よりも凶暴になるのは目に見えているではないか。
あいつだけは絶対にお断りだった。
「その時に、クラウならいい。あいつと婚約するくらいならクラウで良いってあなた言ったわよね」
俺は母の言葉に当時の事を思い出していた。
確かにそう言った記憶もあった。
クラウは俺に付いてくるだけだ。俺が出来たら凄いって感動してくれたのだ。
それは男だったらどちらを選ぶか聞かれたらだれでもクラウを選ぶだろう!
でもそれ以来、俺の婚約者の話は出たことはなかった。俺は有耶無耶になったと思っていたのだ。下手なこと言って、婚約者がコンスタンツにでもなったら大変だから俺も黙っていたのだ。クラウが婚約者になったなんて一言も聞いていないのだが……
「あなたはカッセルから帰って来てからしばらくは、クラウは元気にしているだろうか? ちゃんと食べているかな、とか言ってとてもクラウの事を気にしていたじゃない」
「いや、そんな事は……」
「侍女とか側近から報告を受けていますよ」
「余計な事を」
そう言えば侍女たちの前でポロリと漏らしたこともあった。
「他の家はピザン公爵家に遠慮して名乗り出ないし、あなたはそう言うしで、そのままにしておいたのよ。そうしたらセバスチャンがお義父様のところに持っていって『まあ、それならそれで良い』と返事をもらってきたのよ」
「えっ? そんなの聞いていませんよ。というか、普通は俺に言うでしょう。なんで俺は知らないんですか?」
「それから東方の問題が出てきたからそれどころではなかったのよ」
飢饉が起こったり、蛮族が攻めてきたりで、しばらく大変だったのだ。
「でも、なんで当事者の俺が知らないんです」
俺が再度聞くと、
「それは東方問題でドタバタしていたからまだ正式には決まっていないからよ。すぐに学園が始まってクラウをこちらに呼んでからと思ったのもあるし。それにピザン公爵はまだ孫娘をあなたの婚約者にするのを諦めていないのよ。そうなっても良いの?」
それは絶対に嫌だ!
俺は首を振った。
「いや、しかし、クラウは属国の男爵家ですよ」
「クラウのお祖母様の出身が私の公爵家だからなんとでもなるわよ。いざとなったらどこかの家の養子にすれば良いんだし」
母はなんでもないように言ってくれた。
「でも、流石にEクラスはまずいわよ。良いわね。なんとしてでもこの1年間で成績を上げさせなさい。そうすれば2年になる時に上のクラスに編入できるように学園長に話してあげるから」
「しかし、母上、基本的にクラスは3年間同じでは」
「何言っているのよ。そんなのなんとでもなるわ。それよりも良いの? あなたの婚約者がコンスタンツになっても」
俺はブルブル首を振った。
そうだ。あのコンスタンツを婚約者にするのだけは絶対に嫌だ。
俺は慌ててクラウの所に向かったのだ。
大使は母にあんなにこと言われて、なおかつ、父の騎士のグスタフがついて行ったのだ。
当然徹夜での作業になるだろう。
母は大使が出ていくと、もう寝ると言っていたから、いい加減なものだ。
俺もとりあえず寝た。
しかし、翌朝、早朝から母に叩き起こされて、その顛末を聞かされた。
あのムカつく継母と義妹は悠々と自分の部屋で寝ていたというではないか。
なんて言う事だ。
あの外務卿も外務卿だ。
俺様のいう事を聞かなかったとは。
カッセル王国では、母が激怒していると知って国王自らあの家に乗り込んだそうだ。
「外務卿は首にしましたので、何卒お許しいただきたいと」
国王からの親書にそう書かれていたそうだ。
継母と義妹は100叩きの上鉱山送り、父親は一年間の入牢させ、その後隠居させるとの事だった。
「私のエレオノーレの娘に鞭打ちしておいて、のこぎり引きにしないなんて許さない」
とか母は宣っていたが、鉱山送りも十分に大変だろう、とさすがに俺は思った。
そして、やっと母に開放されて、遅れていた仕事を必死にやっていた午後だ。
俺はまたもや、母に呼び出されたのだ。
いい加減にしてほしい。それでなくても明日から学園でしばらく仕事が出来ないのだ。
俺はさすがにムッとして母の元に向かった。
「ルード、どういうことなの、これは!」
母は何かの紙を持ってわなわな震えていた。
「これと言われますと」
「これよ!」
母は俺の目の前に紙を突きつけてきた。
どうやら組み分けテストの結果らしい。
母が指した指先をよく見るとクラウディア・オイシュタットと書かれていた。
そして、その順位が200位、確か、入学者数は200名だった。
「クラウのテストの順位が最下位?」
さすがの俺も息をのんだ。
「どういう事ですか?」
母の氷のような声が聞こえた。
「いや、どういうことかと聞かれましても」
「あなたはクラウにテスト対策の紙を見せたの?」
「見せましたけれど、あっ?」
俺は思い至った。
確かに見せたけれども、クラウは気分が悪くて吐いてしまったのだ。
その後は勉強する余裕が無かったのかもしれない。
「でも、貴族の子には加点されるはずでは」
確か組み分けテストは王族は200点、侯爵以上が150点、その他貴族が100点加算されるはずだ。
それでクラス分けは貴族の子に優位に働くようになっているのだ。Dクラス以下には貴族の子弟が少ない理由はそう言う理由だ。民間の生徒のほうが貴族の生徒よりも必死で優秀なのだ。まあ、俺様はその中でも加点せずともトップだったが……
その加点があってすら最下位だったのだろうか?
そう言えばメイドをしていたのなら全く勉強をしていなかったのか?
俺は青くなった。
「理科が一点も取れていないのよ。赤点では加点は与えられないわ」
そうだ。貴族も各科目最低限の勉強はするようにと赤点を取ると加点がなくなるのだ。
だから必死に勉強するのだが、理科か、確か、地学の問題だったはずだ。でも確か常識問題もいくつかあって普通にやれば石の勉強していなくても簡単に取れたはずだ。それも取れなかったってどういう事だろう。
「それと歴史も赤点ぎりぎりだったのよ。貴方ちゃんと勉強見てあげたの」
母が言って来るが、
「あの、あんな短い時間で対策なんてできるわけないでしょう。文句はカッセル王国に言ってくださいよ」
何も説明せずに資料を渡した俺も悪かったと思うが、流石にあの時間では対策は無理だ。俺はムッとして言った。
「何、他人事のように言っているのよ。これであの子は最低のEクラスが確定しまったのよ。貴方の婚約者が最低のEクラスではまずいでしょう」
「えっ?」
俺は母の言葉が理解できなかった。
「俺の婚約者? 誰がです?」
「クラウディア・オイシュタットよ」
「はい?」
俺は初めて聞いた。
「何を言っていらっしゃるんですか? 私はそんなこと初めて聞きましたけれど」
「何を言っているのよ。あなた10歳の婚約者を決める時に、ピザン公爵家のコンスタンツだけは絶対に嫌だってあれほど駄々をこねたじゃない」
それはそうだろう。ピザン公爵家のコンスタンツは俺と同い年だが、剣技に長けていて、いつも俺と稽古したら、俺がボロボロになって立てなくなるまでやってくれるのだ。
あいつには絶対に勝てなかった。
それに性格はがさつで横暴。
俺のことを全く立てようともしないのだ。
そんな奴と俺が結婚したら、今の母よりも凶暴になるのは目に見えているではないか。
あいつだけは絶対にお断りだった。
「その時に、クラウならいい。あいつと婚約するくらいならクラウで良いってあなた言ったわよね」
俺は母の言葉に当時の事を思い出していた。
確かにそう言った記憶もあった。
クラウは俺に付いてくるだけだ。俺が出来たら凄いって感動してくれたのだ。
それは男だったらどちらを選ぶか聞かれたらだれでもクラウを選ぶだろう!
でもそれ以来、俺の婚約者の話は出たことはなかった。俺は有耶無耶になったと思っていたのだ。下手なこと言って、婚約者がコンスタンツにでもなったら大変だから俺も黙っていたのだ。クラウが婚約者になったなんて一言も聞いていないのだが……
「あなたはカッセルから帰って来てからしばらくは、クラウは元気にしているだろうか? ちゃんと食べているかな、とか言ってとてもクラウの事を気にしていたじゃない」
「いや、そんな事は……」
「侍女とか側近から報告を受けていますよ」
「余計な事を」
そう言えば侍女たちの前でポロリと漏らしたこともあった。
「他の家はピザン公爵家に遠慮して名乗り出ないし、あなたはそう言うしで、そのままにしておいたのよ。そうしたらセバスチャンがお義父様のところに持っていって『まあ、それならそれで良い』と返事をもらってきたのよ」
「えっ? そんなの聞いていませんよ。というか、普通は俺に言うでしょう。なんで俺は知らないんですか?」
「それから東方の問題が出てきたからそれどころではなかったのよ」
飢饉が起こったり、蛮族が攻めてきたりで、しばらく大変だったのだ。
「でも、なんで当事者の俺が知らないんです」
俺が再度聞くと、
「それは東方問題でドタバタしていたからまだ正式には決まっていないからよ。すぐに学園が始まってクラウをこちらに呼んでからと思ったのもあるし。それにピザン公爵はまだ孫娘をあなたの婚約者にするのを諦めていないのよ。そうなっても良いの?」
それは絶対に嫌だ!
俺は首を振った。
「いや、しかし、クラウは属国の男爵家ですよ」
「クラウのお祖母様の出身が私の公爵家だからなんとでもなるわよ。いざとなったらどこかの家の養子にすれば良いんだし」
母はなんでもないように言ってくれた。
「でも、流石にEクラスはまずいわよ。良いわね。なんとしてでもこの1年間で成績を上げさせなさい。そうすれば2年になる時に上のクラスに編入できるように学園長に話してあげるから」
「しかし、母上、基本的にクラスは3年間同じでは」
「何言っているのよ。そんなのなんとでもなるわ。それよりも良いの? あなたの婚約者がコンスタンツになっても」
俺はブルブル首を振った。
そうだ。あのコンスタンツを婚約者にするのだけは絶対に嫌だ。
俺は慌ててクラウの所に向かったのだ。
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