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王妃様から天使な息子のために王子との結婚を勧められました

第二王子を鍛えるために山を一つ吹き飛ばしました

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そして、翌日、私は天使な息子のシャルルちゃんをメリーとアリス、それに急遽呼び出した弟に任せて、ダグラスを伴って少し離れた平原に行ったのだ。

ここは、過去に大戦のあった場所で、見渡す限り、荒野が広がっていた。

ダグラスは少し緊張した面持ちをしていた。

「さあ、ダグラス、今日からあなたは私の息子よ。私の事は母親だと思ってくれて良いわ」
私は言いきったのだ。

「何と言うことを言われるのです。ダグラス様は畏れ多くもこの王国の第二王子殿下ですぞ。侯爵家の未亡人風情が、息子など……」
そう言う騎士の目の前に爆裂魔術をお見舞いした。

ズカーーーーン!

騎士の目の前を通過した炎が、遠くで凄まじい爆発を起こす。

騎士や侍女達は固まってしまった。

「お黙り、これは王妃様にも言って了解を取ってあることよ」
私は騎士達を睨め付けた。

「どのみちエドが王位を継いだら、ダグラスは臣籍降下するのだから。今は形だけだけど、私の庇護の下に入るのはダグラスに取っても良いことよ」
私はニタリと笑ってやったのだ。

昔ならその生意気な騎士を張り倒していたけれど、私も本当に丸くなったものだ。

「ダグラスは魔術使ったことはあって?」
「少しはある」
私の問いにダグラスが自信なさげに言った。

と言うことはほとんど使えないということだろう。
まあ、王族なんだから、大切に温室の中で育てられていたんだろう。エドみたいに。
まあ、エドは徹底的に鍛え上げたので、少しは通用できるようにしたけれど……

「じゃあ、やってみて」
私が促すと、
「こんなところでか」
目を見開いて、ダグラスが聞いてくるんだけど……

「こんなところだからいいんでしょ。周りに何もないから思いっきり出来るわよ」
私は笑って言ってやった。

「わかった」
ダグラスは頷くと、横を向いて、足を肩幅に開いて、手を突き出す。

「ああ、神よ、我が願いを聞き届け賜え!」
なんかダグラスが手を上に揚げて祈り出したんだけど……
「神の導きによって、我がダグラスが命ずる。炎を出でよ」
散々祈った後でダグラスが出したファイアーバールはとても小さかった。

それもすぐに消えてしまった。

私は盛大にため息をついた。

「ダグラス、お祈りは教会でやりなさい」
私は首を振った。

「貴様、神を冒涜するのか! 魔術は神の許しを得て使うのだ」
さっきの騎士が、突っかかってきたが、戦場で悠長に祈っていたら、敵に斬り込まれて終わりだ。
こいつらは実戦を知らないのか?
私はつくづく嫌になった。

まあ、仕方が無い。ここは見本を見せよう。

「ダグラス、よく見ているのよ」
なおも叫んでいる騎士を無視して、私はダグラスを見た。

ダグラスがこちらを見たのを、見て、
「いっけー!」
私は大声で叫んだのだ。
私のてから巨大な火球が出きると、凄まじいスピードで、先にある山にぶち当たった。

ピカッ

ドガーン

凄まじい、爆発が起こった。

爆風で、吹き飛ばされそうになり、騎士達は慌てて伏せた。

爆炎が、風邪で消え去った跡に山は影形なく消えていた。

「「「えっ!」」」
男達は口を開けて私と山のあった跡を見比べていた。

「判った? こうするのよ」
私の言葉にダグラスはただ頷くしか出来なかった。



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