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私は側妃の断罪を始めました

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「ふんっ、言いたいのはそれだけなの。アデラ・ナッツフォード」
私がニコリと笑って、呼び捨てにしてやった。

「な、貴方に呼び捨てされる覚えはないわ」
「そうだ。貴様、側妃様になんてことを」
「礼儀をわきまえろ」
側妃達が宣ってくれた。煩い奴らだ。

「だまらっしゃい!」
私は一喝したのだ。

私の横にいたエドが思わず飛び上がったほどだ。

「厄災だ厄災」
「ああ、この世も終わりだ」
「やばい、もっと離れないと巻き込まれるぞ」
周りの群衆が更に我先にと下がったのだ。

「メリー、この中で私の天使な息子のシャルルちゃんを誘拐するようにあなたに指示した奴は誰?」
「あの男です。側妃様の右から二番目の男です」
メリーが指さしてくれた。

男がギョッとした顔をする。

「ダニー・ボフマンです」
横からアリスが教えてくれた。

「そこのお前。私の天使な息子のオルレアン侯爵様の誘拐、殺害を命令したそうね」
私の氷のような声が響き渡った。

「ち、違う、私は側妃様に命令されただけで」
思わず男が叫んでいた。
「何を言うの。私は知らないわ」
「側妃様のせいにするな」
「勝手にやったのなら、罰は自分一人で受けろ」
「何を言われるのです。財務卿も近衛騎士団長もそこにおられたではないですか」
「何を言う。儂は知らんぞ」
悪人共が罪のなすり合いを始めた。

「陛下。この者ども、私の天使な息子のシャルルちゃんに手を出そうとしたそうです。どう責任を取って頂けるんですか」
私は笑って聞いてみた。でも、頬が引きつっているのが見えたみたいで、

「わ、わしは知らんぞ」
陛下は慌てて見捨ててくれた。

「では、私が処分しても宜しいのですね」
その言葉に周りの者がギョッとする。

「いや、それは」
何か、諦めが陛下も悪い。
一緒に処分されたいんだろうか?

「へ、陛下」
何か横の宰相が真っ青だ。必死に陛下に向かって首を振っていた。
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