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第十三章 全能神の逆襲
怒髪天のアフロデイアの後ろに救援部隊が転移してきました
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一方絶体絶命のボリスたちにアフロディアが一歩ずつ近づいていた。
「ちょっとボリスなんかしてよ」
「姉さま。もうなんにもないよ」
ボリスにはもはやほとんど何も残っていなかった。そもそも廊下にほってきた魔導電話は勝手にボリュームが上がっただけだと思うし、ボリスらは何も悪くない。勝手に外に飛び出したアフロディアが悪いのだ、と余程ボリスは言いたかった。最もそんな事言えば飛んで火にいる夏の虫になるのは確実だったが・・・・こんなことなら、逃げ出した兵士たちを留めておけば良かったと良からぬことを思う。
この化け物相手にもう手はない。
「貴様らはここで灰に変えてやるわ」
アフロディアがまさに爆裂魔術をはなとうとしたその時だ。
「余はシャラザール」
いきなりアフロディアの前にシャラザールの映像が現れたのだ。
えっ?
意識のある二人は驚いた。エカテリーナがあんたがやったのかとボリスを見るがボリスは首を振った。
これはチャンスかもしれない。ゆっくりとボリスとエカテリーナは逃げようとした。
「きさま、男女、この期に及んでまだ妾を邪魔するのか」
アフロディアは爆裂魔術をシャラザールに向けてはなった。
しかし、それは当然シャラザールの映像を素通りして、ボリスらに飛んできた。
「げっ」
二人は飛び退ってそれを避ける。
「暗黒邪神のゼウスよ。余の部下である、アレクに良くもいろいろとしてくれたな」
映像はアフロディアの怒りは無視して一方的に話す。
「おのれ」
アフロデイアは手を振って消そうとするが消えない。
「このこのこのこの」
アフロディアは手を振り回したが、全然効かない。
ペトロはやむを得ずエカテリーナが引っ張り、アレクはボリスが引きずってアフロディアの真正面から逃げようとした。
「ここで余自らが親征することにした。余の子孫である・・・・」
「ええい、消えないではないか。もう許さん」
アフロディアは渾身の爆裂魔術を放っていた。
アフロディアの前が吹っ飛ぶ。
王宮は2箇所で大爆発が起こっていた。
爆風に巻き込まれてエカテリーナはペトロを抱く形で弾き飛ばされていた。地面を二人で抱き合った形で転がる。
胸にペトロの顔を抱きかかえていた。
「どこに」
顔を埋めているのよと叫びそうになりペトロが意識不明の重体だったことを思い出す。
「ペトロ大丈夫」
そうエカテリーナは言うが、ペトロは血まみれのままだ。
やむを得ない。今度母に見つかったら、自分だけが犠牲になろう。
エカテリーナは覚悟を決めた。
実の母の亡霊に殺されるのはどうなのという気もするが、所詮アフロデイアなのだ。常識は通用しないし、自分に対する情けもないだろう。自分さえ良ければ子供なんてどうでも良いという化け物なのだ。
先にボリスが見つかって悲鳴が聞こえた。
その後ムチの音が。
でも、もうエカテリーナは動けなかった。
そして、足音がどんどんこちらに近づいてくる。
シャラザールの映像はいつの間にか消えていた。
救援なんて期待できなかった。
大声で叫ぶというのは嘘だからだ。こんな子供だましの手を使って大騒ぎするのは救援に来ないからだとエカテリーナは思っていた。
どこのどいつが、アレクでさえ、敵わない相手に喧嘩を売るのだ。
それに既に宮殿の爆発で十分に工作作戦は終わりだろう。
ついに殺される時が来たのだ。
「ふふふ、エカテリーナ、やっと見つけたよ」
アフロデイアの不吉な笑みがエカテリーナを見下ろしていた。
爆風に巻き込まれてエカテリーナはペトロを庇った事もあって血だらけだった。
「その抱いている男と一緒に死にたいのかい」
「はんっ、何を言っているのよ。この男は関係ないわ。殺すなら私一人にして」
エカテリーナはゼイゼイしつつ言った。
「ほう、その男を庇うのかい」
面白そうにアフロデイアが言う。
「はん、見ず知らない男を巻き込むのは嫌なだけよ」
「その男はお前を庇っていたが」
「紳士らしいだけでしょ」
「ふんっ。そうかどうかはその男を殺せば判るさ」
エカテリーナは必死にペトロの前に出た。
「どきな」
アフロディアはエカテリーナを張り倒していた。
エカテリーナは地面に叩きつけられた。
そして、アフロディアはペトロに手をむけた。
そんな、ペトロはエカテリーナを庇ったばかりに殺されるなのて。
エカテリーナとしてはそれは嫌だった。
「助けて、神様」
珍しくエカテリーナは神に祈った。
その時だ。
「今余は来臨す」
またもや、アフロディアの前に先ほどとは比べ物にならないくらい巨大なシャラザールの映像が現れたのだ。
「おのれ、男女め。まだ邪魔するか」
アフロディアが怒り来るるった時だ。
背後の広場が大爆発を起こした。
その爆風は宮殿をも破壊し、アフロディアを吹っ飛ばしていた。
「ちょっとボリスなんかしてよ」
「姉さま。もうなんにもないよ」
ボリスにはもはやほとんど何も残っていなかった。そもそも廊下にほってきた魔導電話は勝手にボリュームが上がっただけだと思うし、ボリスらは何も悪くない。勝手に外に飛び出したアフロディアが悪いのだ、と余程ボリスは言いたかった。最もそんな事言えば飛んで火にいる夏の虫になるのは確実だったが・・・・こんなことなら、逃げ出した兵士たちを留めておけば良かったと良からぬことを思う。
この化け物相手にもう手はない。
「貴様らはここで灰に変えてやるわ」
アフロディアがまさに爆裂魔術をはなとうとしたその時だ。
「余はシャラザール」
いきなりアフロディアの前にシャラザールの映像が現れたのだ。
えっ?
意識のある二人は驚いた。エカテリーナがあんたがやったのかとボリスを見るがボリスは首を振った。
これはチャンスかもしれない。ゆっくりとボリスとエカテリーナは逃げようとした。
「きさま、男女、この期に及んでまだ妾を邪魔するのか」
アフロディアは爆裂魔術をシャラザールに向けてはなった。
しかし、それは当然シャラザールの映像を素通りして、ボリスらに飛んできた。
「げっ」
二人は飛び退ってそれを避ける。
「暗黒邪神のゼウスよ。余の部下である、アレクに良くもいろいろとしてくれたな」
映像はアフロディアの怒りは無視して一方的に話す。
「おのれ」
アフロデイアは手を振って消そうとするが消えない。
「このこのこのこの」
アフロディアは手を振り回したが、全然効かない。
ペトロはやむを得ずエカテリーナが引っ張り、アレクはボリスが引きずってアフロディアの真正面から逃げようとした。
「ここで余自らが親征することにした。余の子孫である・・・・」
「ええい、消えないではないか。もう許さん」
アフロディアは渾身の爆裂魔術を放っていた。
アフロディアの前が吹っ飛ぶ。
王宮は2箇所で大爆発が起こっていた。
爆風に巻き込まれてエカテリーナはペトロを抱く形で弾き飛ばされていた。地面を二人で抱き合った形で転がる。
胸にペトロの顔を抱きかかえていた。
「どこに」
顔を埋めているのよと叫びそうになりペトロが意識不明の重体だったことを思い出す。
「ペトロ大丈夫」
そうエカテリーナは言うが、ペトロは血まみれのままだ。
やむを得ない。今度母に見つかったら、自分だけが犠牲になろう。
エカテリーナは覚悟を決めた。
実の母の亡霊に殺されるのはどうなのという気もするが、所詮アフロデイアなのだ。常識は通用しないし、自分に対する情けもないだろう。自分さえ良ければ子供なんてどうでも良いという化け物なのだ。
先にボリスが見つかって悲鳴が聞こえた。
その後ムチの音が。
でも、もうエカテリーナは動けなかった。
そして、足音がどんどんこちらに近づいてくる。
シャラザールの映像はいつの間にか消えていた。
救援なんて期待できなかった。
大声で叫ぶというのは嘘だからだ。こんな子供だましの手を使って大騒ぎするのは救援に来ないからだとエカテリーナは思っていた。
どこのどいつが、アレクでさえ、敵わない相手に喧嘩を売るのだ。
それに既に宮殿の爆発で十分に工作作戦は終わりだろう。
ついに殺される時が来たのだ。
「ふふふ、エカテリーナ、やっと見つけたよ」
アフロデイアの不吉な笑みがエカテリーナを見下ろしていた。
爆風に巻き込まれてエカテリーナはペトロを庇った事もあって血だらけだった。
「その抱いている男と一緒に死にたいのかい」
「はんっ、何を言っているのよ。この男は関係ないわ。殺すなら私一人にして」
エカテリーナはゼイゼイしつつ言った。
「ほう、その男を庇うのかい」
面白そうにアフロデイアが言う。
「はん、見ず知らない男を巻き込むのは嫌なだけよ」
「その男はお前を庇っていたが」
「紳士らしいだけでしょ」
「ふんっ。そうかどうかはその男を殺せば判るさ」
エカテリーナは必死にペトロの前に出た。
「どきな」
アフロディアはエカテリーナを張り倒していた。
エカテリーナは地面に叩きつけられた。
そして、アフロディアはペトロに手をむけた。
そんな、ペトロはエカテリーナを庇ったばかりに殺されるなのて。
エカテリーナとしてはそれは嫌だった。
「助けて、神様」
珍しくエカテリーナは神に祈った。
その時だ。
「今余は来臨す」
またもや、アフロディアの前に先ほどとは比べ物にならないくらい巨大なシャラザールの映像が現れたのだ。
「おのれ、男女め。まだ邪魔するか」
アフロディアが怒り来るるった時だ。
背後の広場が大爆発を起こした。
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