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第十二章 婚活と雪女
閑話 南国皇太子の誓い2
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せっかく、北のガリ勉皇太子はボロボロにしたのに、やりすぎたらしい。
クリスちゃんの怒りの暴発の後にその騎士たちにボロボロにされてしまった。
なあに、遠くに来たのでまだ体調が治っていないからだ。
俺様が負けるなんてありえない。奴ら組んでズルしやがったに違いない。
悪い事にここ2日間王都と連絡がつかなくなっていた。何でも王都は嵐に襲われているらしい。本来温暖な気候のはずなのに、吹雪ってどういうことだと思ったが、それも雪女の仕業らしい。もう時間は待ったなしのようだった。
でも良いこともあるもので、翌日クリスチャンからデートのお誘いの連絡がきた。
謝りたいとのことだったが、絶対に俺に好意があるに違いない。
何しろ俺は女に声をかけて邪険にされたことなどないのだ。
この黒くたくましい躰に惹かれたに違いない。
この際だから邪魔な護衛達を近寄らせないために、2人だけなら会っても良いと突き放した返事をしたら、それでも良いときたもんだ。
これで必殺女殺しのナムを使える。通常のナムに媚薬効果を大量に含ませたもので、俺特注だ。
南国土産だと言えば快く飲んでんくれるだろう。そして、これを飲んで堕ちなかった女はいない。俺様の必殺兵器だ。
これで晴れてクリスチャンをサウス王国につれて帰れるぜ。
王国の危機もクリスちゃんのケタ外れた魔力量で救われるだろう。
俺は期待してお茶会に行くと、最初にクリスチャンが謝ってきた。
ここは俺もしおらしく謝っておく。
クリスちゃんは俺が謝ったから驚いたみたいだ。
俺もやる時はやるぜ。
そのまま、クリスちゃんの婚約者だと思ってドラフォードの皇太子に思わず嫉妬してやってしまったと言えば、なんと、クリスちゃんは別にドラフォードの皇太子とは婚約者じゃないと言い切ってくれた。
コレはもう押すしかない。
あんな軟弱ガリ勉皇太子なんぞ目じゃない。
その準備に持ってきたナムを出してもらう。
コレさえ飲めば媚薬効果で更に俺にメロメロになるに違いない。
俺は一口飲んでクリスチャンに微笑んだ。
躰が媚薬効果で熱くなる。
よし、これでクリスチャンもイチコロだ。
俺は椅子をクリスちゃんの傍に持っていって座る。
クリスちゃんが飲むのがはっきり見えた。美しい喉がゴクゴク動く。
グラスを持つその手を握りしめよう。
これで絶対にクリスちゃんは俺のものだ。
俺は媚薬効果で熱くなった躰を持て余して、クリスチャンに抱きつこうとした。
もうクリスちゃんの騎士だろうが、補佐官だろうが、怖いものはない。
思いっきりそのクリスちゃんの柔らかい儚い躰をこの手で抱きつきたい。
俺は鼻の下を思いっきり伸ばして抱きつこうとした時だ。
呆けた顔を思いっきりグーで殴られて弾き飛ばされたのだった。
クリスちゃんの怒りの暴発の後にその騎士たちにボロボロにされてしまった。
なあに、遠くに来たのでまだ体調が治っていないからだ。
俺様が負けるなんてありえない。奴ら組んでズルしやがったに違いない。
悪い事にここ2日間王都と連絡がつかなくなっていた。何でも王都は嵐に襲われているらしい。本来温暖な気候のはずなのに、吹雪ってどういうことだと思ったが、それも雪女の仕業らしい。もう時間は待ったなしのようだった。
でも良いこともあるもので、翌日クリスチャンからデートのお誘いの連絡がきた。
謝りたいとのことだったが、絶対に俺に好意があるに違いない。
何しろ俺は女に声をかけて邪険にされたことなどないのだ。
この黒くたくましい躰に惹かれたに違いない。
この際だから邪魔な護衛達を近寄らせないために、2人だけなら会っても良いと突き放した返事をしたら、それでも良いときたもんだ。
これで必殺女殺しのナムを使える。通常のナムに媚薬効果を大量に含ませたもので、俺特注だ。
南国土産だと言えば快く飲んでんくれるだろう。そして、これを飲んで堕ちなかった女はいない。俺様の必殺兵器だ。
これで晴れてクリスチャンをサウス王国につれて帰れるぜ。
王国の危機もクリスちゃんのケタ外れた魔力量で救われるだろう。
俺は期待してお茶会に行くと、最初にクリスチャンが謝ってきた。
ここは俺もしおらしく謝っておく。
クリスちゃんは俺が謝ったから驚いたみたいだ。
俺もやる時はやるぜ。
そのまま、クリスちゃんの婚約者だと思ってドラフォードの皇太子に思わず嫉妬してやってしまったと言えば、なんと、クリスちゃんは別にドラフォードの皇太子とは婚約者じゃないと言い切ってくれた。
コレはもう押すしかない。
あんな軟弱ガリ勉皇太子なんぞ目じゃない。
その準備に持ってきたナムを出してもらう。
コレさえ飲めば媚薬効果で更に俺にメロメロになるに違いない。
俺は一口飲んでクリスチャンに微笑んだ。
躰が媚薬効果で熱くなる。
よし、これでクリスチャンもイチコロだ。
俺は椅子をクリスちゃんの傍に持っていって座る。
クリスちゃんが飲むのがはっきり見えた。美しい喉がゴクゴク動く。
グラスを持つその手を握りしめよう。
これで絶対にクリスちゃんは俺のものだ。
俺は媚薬効果で熱くなった躰を持て余して、クリスチャンに抱きつこうとした。
もうクリスちゃんの騎士だろうが、補佐官だろうが、怖いものはない。
思いっきりそのクリスちゃんの柔らかい儚い躰をこの手で抱きつきたい。
俺は鼻の下を思いっきり伸ばして抱きつこうとした時だ。
呆けた顔を思いっきりグーで殴られて弾き飛ばされたのだった。
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