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第十一章 パレルモ王国の陰謀
戦神は奴隷たちにおせっかいをすることに自分の存在意義を見出しました
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クリはその日もたんたんと畑仕事をしていた。
ただ、ひたすら雑草を抜いていた。
その日も暑い日差しが射し込んでいた。
脚に巻きつけられてる鎖は重く、太陽の光はクリを痛めつけた。
クリはその暑さに朦朧としていた。
しかし、それがどうしたというのだ。
もうクリには生きている価値が見つけられなかった。
心の中には何も無かった。
悪徳商人を信じたことに対する後悔も、自分の生まれ落ちた地の不運にも、こうして家族離散させられて奴隷に落とされた人生の無常も、もうどうでも良かった。
一人の奴隷が倒れた。
「何をサボっておるのだ」
それを見て奴隷の監視の一人が飛んできた。
その奴隷を思いっきり鞭打つ。
男はもう立ち上がる気力も残っていないようだった。
また一人死ぬのか、クリは淡々と思った。
その時だ。天がいきなり光った。凄まじい光だった。夢も希望も何もなくしたクリにもそれはとても尊い光に見えた。
「パレルモの悪よ、失せよ」
心の底に少女の声が響いた。
そして、雷撃が鞭を振り上げていた監視の男を直撃した。
男は一瞬で黒焦げとなる。
それは衝撃的だった。
今までの絶対的な支配の象徴が一瞬で消滅した。
そして、そこから光が畑全体を覆う。
悪魔の麻薬パラウェイの原料たる植物はその光を浴びるとあっという間に枯れていった。
それと同時に奴隷共につけられていた鎖も光を浴びて消滅した。
体につけられていた奴隷の印も消滅した。
全てが終わった時立っているのは自由になった奴隷たちだけだった。
「えっ」
クリは呆然と我に返った。
「やった。奴隷でなくなった」
奴隷だった男たちが喜んで叫んでいた。
しかし、クリには何も実感が沸かなかった。
奴隷でなくなったとてもう家族はいない。
今更どうしろというのか。
「貴様ら。何をしておるのじゃ」
そこへ兵士たちが駆けてきた。
「勝手に鎖を外して何をしておる」
兵士たちは奴隷たちに剣を向けた。
やっぱりな。そう簡単に自由になんてなれるわけはないのさ
クリ歯喜んだ奴らを笑おうとした。
ダンっ
しかし、その兵士たちの頭上に光りが現れた。
そして、凄まじい気が周りを威圧する。
思わずクリらは目をつぶった。
そして、光が消えた跡には凛々しい女騎士ら現れていた。
兵士たちは全員足蹴にされ踏み台にされていた。
「アレク、敵がおらんぞ」
不満そうにシャラザールが言う。
「パラウェイも枯れつくされておるし、奴隷も解放されておるではないか」
周りを見渡してシャラザールが言った。
「上からどけ」
そう言う兵士の顔を思いっきり踏む。
「ぎぎぎぎ」
顔を踏みつけられて男は答えられなかった。
「こんなクズしか残っておろんのか」
見下ろしてシャラザールが言った。
「お前たち何者だ」
指揮官らしき男が言う。
「ふんっ、貴様らのようなクズに名乗る必要も本来は無いが、仕方がないから名乗ってやろう。余こそは戦神シャラザールじゃ」
散々勿体をつけてシャラザールは名乗った。
「はんっ、そんな伝説の戦神が出てくるわけ無いだろ」
「ぎゃっ」
言い放つ、男の顔を踏み潰す。
「その方共の親玉の腐った公爵は余の意を汲んだクリスによって処断された。余はこの地に安寧をもたらすために来臨したのじゃ」
安寧・・・・シャラザールに一番似つかわしくない言葉だ。
連れてこられたアレクらは思った。そもそもこの地を焦土にと化すために来たのでは。誰も口に出してはいえなかったが、心のなかで思っていた。
「んっ、やっと来たか」
シャラザールは向こうから走ってくる剣を抜いたパレルモ兵を見つけると小指を向けた。
そこから雷撃が無走り、一個中隊一瞬で殲滅された。
「で、伝説の戦神の」
「しゃ、シャラザール様」
それを見た奴隷たちは慌てて平伏していた。
ただ、クリはそれを見ても平伏はしなかった。
何が伝説の戦神だ。それがどうした。今頃出てきてどうなる。
自分にはもう家族もなにもないんのだ。
今まで無気力だったクリに反発心が湧いた。
「何じゃ。その方、その不満そうな顔は」
シャラザールはその男に近づいた。
今まで死んだようになっていたのに、急に目に怒りを帯びためで睨む男を珍しいものを見るようにシャラザールは見た。
「戦神だかなんだか知らないけど、今頃出てきても遅いんだよ」
男はそう言うと衝動的にシャラザールを殴りつけた。
世の中の不条理に対して、いや、不甲斐ない自分に対して切れたのかもしれない。
全員唖然とそれをみた。
特にアレクは開いた口が塞がらなかった。
「シャラザール様が殴られた・・・・」
あの戦神が殴られたというのがそもそも信じられなかった。
それも平民に何もせずに黙って殴られたというのが。
これは絶対に何かある。
危険を感じてアレクは一瞬ではるか後ろに下がった。
慌てた皆もシャラザールの怒りを恐れて思わず少し下がる。
「そこの下郎。少しは気が済んだか」
シャラザールが平然として言った。
「何言ってやがる。もう、今頃出てきても、今頃救われても、妻も娘たちも返って来ないんだよ。今すぐ俺を殺してくれ」
男は叫んでいた。
「ふざけるな」
シャラザールは男を張り倒していた。
何の力もない男は2回転して、折られた前歯を飛ばしながら吹っ飛んでいた。
周りにいたものは思わず目をつぶっていた。
「ん、やりすぎたか」
シャラザールはちょっと後悔したが、その男の側に行く。
「神というものは本来地界に影響を与えるのは間違っておるそうじゃ」
そう言うと倒れている男の胸ぐらを捕まえて持ち上げた。
「また、傲慢で自分勝手、人に対しても無情じゃ」
「じゃあ、ついでに殺してくれ」
顔を腫らしてぼろぼろになりながら男は心の底から嘆いていた。
「ふんっ、もう一度殴られたいか」
シャラザールはそういうや、そのまま手を離した。
「ギャッ」
男は地面に叩きつけられて悲鳴を上げた。
「貴様を殺したら余がわざわざここまで出て来た意味がないではないか。これではクリス以下の働きしか出来ておらん。生意気な奴隷を殴ったとジャルカに知られてみろ。何を言われるか・・・・・・」
ぶつぶつ戦神が呟いている。
「そうじゃ。思いついたぞ。解放など馬鹿でもできる。ここはその後をどう面倒を見るかが大切じゃな」
シャラザールはにたりと不吉な笑いをした。
やばい。これは碌なことはない。アレクは気付かれずに逃げ出そうとした。
「アレク」
「はいっ」
100メートル離れたとこに逃げていたアレクは慌てて転移で飛んでくる。もはや条件反射だった。
「この男と共にこの男の家族を探してやれ」
「はいっ?」
アレクはシャラザールの言うことが判らなかった。いつもは派手に暴れて終わりだ。後のことなんて知ったことではない。あとは部下に丸投げな戦神がアフターフォローをしろってどういう事だ。もっともアレクに丸投げは変わらなかったが。
「余の踏み台になっておるこの男を使って調べれば判るじゃろう。ついでに出て来た奴隷商人も脅して構わん」
「しかし、」
「アレク」
きっとしてジャラザールが言った。
「はっ、了解致しました」
慌ててアレクは平伏した。
「この男が家族と一緒に生活をともにさせるように万難排して行え」
「えっ」
アレクはまた驚いた。
「そんな事ができるわけ無いだろう。家族が許してくれるわけもない」
クリは叫んでいた。
「ふんっ。それがどうした。貴様らに拒否権はない。余がそう決めたのじゃ。何しろ貴様は余に手を上げたのじゃからの」
シャラザールは言い放った。
それを周りは呆然と見ていた。
「そうじゃ。ジャンヌ。アレクと二人でこの元奴隷たちの次の生活の世話をしてやれ」
「はいっ?」
他人事だと思っていたジャンヌが慌てた。
「解放するのは脳筋の貴様らでも出来るが、解放されても次の生活が出来ず、困っているものも多くいるそうじゃ。いかに次の生活をさせていくかが大切じゃ。貴様らは次の時代を担う施政者なのじゃからな。その世話をするのも当然の事じゃろ」
シャラザールは嬉しそうに言った。
「そこまでして余がわざわざここに出て来た意味があるというものじゃな」
そして、シャラザールは自画自賛したた。
「えっ」
ジャンヌは固まった。
それって戦神が今回の出征における自分の存在意義を示すためだけにさせるのでは。
そして、ジャンヌやアレクは、特にジャンヌは戦闘だけに特化していた。そう言う面倒なことはいつもそういうことが得意そうなオーウェンやクリスに丸投げしていた。
しかし、二人はいない。
この戦闘脳筋集団の中にそんな事ができるやつを連れてきてはいなかった。
こんなことになるなら文官達を連れてくれば良かった。
と、ジャンヌが思ったが後の祭りだった。
ジャンヌらは慣れないことに駆り出されて戦場に行くよりも100倍以上疲労困憊したのは言うまでもなかった。
*******************************************************
ここまで読んで頂いてありがとうございます。
次はクリスとオーウエンのお話入れる予定です。
ただ、ひたすら雑草を抜いていた。
その日も暑い日差しが射し込んでいた。
脚に巻きつけられてる鎖は重く、太陽の光はクリを痛めつけた。
クリはその暑さに朦朧としていた。
しかし、それがどうしたというのだ。
もうクリには生きている価値が見つけられなかった。
心の中には何も無かった。
悪徳商人を信じたことに対する後悔も、自分の生まれ落ちた地の不運にも、こうして家族離散させられて奴隷に落とされた人生の無常も、もうどうでも良かった。
一人の奴隷が倒れた。
「何をサボっておるのだ」
それを見て奴隷の監視の一人が飛んできた。
その奴隷を思いっきり鞭打つ。
男はもう立ち上がる気力も残っていないようだった。
また一人死ぬのか、クリは淡々と思った。
その時だ。天がいきなり光った。凄まじい光だった。夢も希望も何もなくしたクリにもそれはとても尊い光に見えた。
「パレルモの悪よ、失せよ」
心の底に少女の声が響いた。
そして、雷撃が鞭を振り上げていた監視の男を直撃した。
男は一瞬で黒焦げとなる。
それは衝撃的だった。
今までの絶対的な支配の象徴が一瞬で消滅した。
そして、そこから光が畑全体を覆う。
悪魔の麻薬パラウェイの原料たる植物はその光を浴びるとあっという間に枯れていった。
それと同時に奴隷共につけられていた鎖も光を浴びて消滅した。
体につけられていた奴隷の印も消滅した。
全てが終わった時立っているのは自由になった奴隷たちだけだった。
「えっ」
クリは呆然と我に返った。
「やった。奴隷でなくなった」
奴隷だった男たちが喜んで叫んでいた。
しかし、クリには何も実感が沸かなかった。
奴隷でなくなったとてもう家族はいない。
今更どうしろというのか。
「貴様ら。何をしておるのじゃ」
そこへ兵士たちが駆けてきた。
「勝手に鎖を外して何をしておる」
兵士たちは奴隷たちに剣を向けた。
やっぱりな。そう簡単に自由になんてなれるわけはないのさ
クリ歯喜んだ奴らを笑おうとした。
ダンっ
しかし、その兵士たちの頭上に光りが現れた。
そして、凄まじい気が周りを威圧する。
思わずクリらは目をつぶった。
そして、光が消えた跡には凛々しい女騎士ら現れていた。
兵士たちは全員足蹴にされ踏み台にされていた。
「アレク、敵がおらんぞ」
不満そうにシャラザールが言う。
「パラウェイも枯れつくされておるし、奴隷も解放されておるではないか」
周りを見渡してシャラザールが言った。
「上からどけ」
そう言う兵士の顔を思いっきり踏む。
「ぎぎぎぎ」
顔を踏みつけられて男は答えられなかった。
「こんなクズしか残っておろんのか」
見下ろしてシャラザールが言った。
「お前たち何者だ」
指揮官らしき男が言う。
「ふんっ、貴様らのようなクズに名乗る必要も本来は無いが、仕方がないから名乗ってやろう。余こそは戦神シャラザールじゃ」
散々勿体をつけてシャラザールは名乗った。
「はんっ、そんな伝説の戦神が出てくるわけ無いだろ」
「ぎゃっ」
言い放つ、男の顔を踏み潰す。
「その方共の親玉の腐った公爵は余の意を汲んだクリスによって処断された。余はこの地に安寧をもたらすために来臨したのじゃ」
安寧・・・・シャラザールに一番似つかわしくない言葉だ。
連れてこられたアレクらは思った。そもそもこの地を焦土にと化すために来たのでは。誰も口に出してはいえなかったが、心のなかで思っていた。
「んっ、やっと来たか」
シャラザールは向こうから走ってくる剣を抜いたパレルモ兵を見つけると小指を向けた。
そこから雷撃が無走り、一個中隊一瞬で殲滅された。
「で、伝説の戦神の」
「しゃ、シャラザール様」
それを見た奴隷たちは慌てて平伏していた。
ただ、クリはそれを見ても平伏はしなかった。
何が伝説の戦神だ。それがどうした。今頃出てきてどうなる。
自分にはもう家族もなにもないんのだ。
今まで無気力だったクリに反発心が湧いた。
「何じゃ。その方、その不満そうな顔は」
シャラザールはその男に近づいた。
今まで死んだようになっていたのに、急に目に怒りを帯びためで睨む男を珍しいものを見るようにシャラザールは見た。
「戦神だかなんだか知らないけど、今頃出てきても遅いんだよ」
男はそう言うと衝動的にシャラザールを殴りつけた。
世の中の不条理に対して、いや、不甲斐ない自分に対して切れたのかもしれない。
全員唖然とそれをみた。
特にアレクは開いた口が塞がらなかった。
「シャラザール様が殴られた・・・・」
あの戦神が殴られたというのがそもそも信じられなかった。
それも平民に何もせずに黙って殴られたというのが。
これは絶対に何かある。
危険を感じてアレクは一瞬ではるか後ろに下がった。
慌てた皆もシャラザールの怒りを恐れて思わず少し下がる。
「そこの下郎。少しは気が済んだか」
シャラザールが平然として言った。
「何言ってやがる。もう、今頃出てきても、今頃救われても、妻も娘たちも返って来ないんだよ。今すぐ俺を殺してくれ」
男は叫んでいた。
「ふざけるな」
シャラザールは男を張り倒していた。
何の力もない男は2回転して、折られた前歯を飛ばしながら吹っ飛んでいた。
周りにいたものは思わず目をつぶっていた。
「ん、やりすぎたか」
シャラザールはちょっと後悔したが、その男の側に行く。
「神というものは本来地界に影響を与えるのは間違っておるそうじゃ」
そう言うと倒れている男の胸ぐらを捕まえて持ち上げた。
「また、傲慢で自分勝手、人に対しても無情じゃ」
「じゃあ、ついでに殺してくれ」
顔を腫らしてぼろぼろになりながら男は心の底から嘆いていた。
「ふんっ、もう一度殴られたいか」
シャラザールはそういうや、そのまま手を離した。
「ギャッ」
男は地面に叩きつけられて悲鳴を上げた。
「貴様を殺したら余がわざわざここまで出て来た意味がないではないか。これではクリス以下の働きしか出来ておらん。生意気な奴隷を殴ったとジャルカに知られてみろ。何を言われるか・・・・・・」
ぶつぶつ戦神が呟いている。
「そうじゃ。思いついたぞ。解放など馬鹿でもできる。ここはその後をどう面倒を見るかが大切じゃな」
シャラザールはにたりと不吉な笑いをした。
やばい。これは碌なことはない。アレクは気付かれずに逃げ出そうとした。
「アレク」
「はいっ」
100メートル離れたとこに逃げていたアレクは慌てて転移で飛んでくる。もはや条件反射だった。
「この男と共にこの男の家族を探してやれ」
「はいっ?」
アレクはシャラザールの言うことが判らなかった。いつもは派手に暴れて終わりだ。後のことなんて知ったことではない。あとは部下に丸投げな戦神がアフターフォローをしろってどういう事だ。もっともアレクに丸投げは変わらなかったが。
「余の踏み台になっておるこの男を使って調べれば判るじゃろう。ついでに出て来た奴隷商人も脅して構わん」
「しかし、」
「アレク」
きっとしてジャラザールが言った。
「はっ、了解致しました」
慌ててアレクは平伏した。
「この男が家族と一緒に生活をともにさせるように万難排して行え」
「えっ」
アレクはまた驚いた。
「そんな事ができるわけ無いだろう。家族が許してくれるわけもない」
クリは叫んでいた。
「ふんっ。それがどうした。貴様らに拒否権はない。余がそう決めたのじゃ。何しろ貴様は余に手を上げたのじゃからの」
シャラザールは言い放った。
それを周りは呆然と見ていた。
「そうじゃ。ジャンヌ。アレクと二人でこの元奴隷たちの次の生活の世話をしてやれ」
「はいっ?」
他人事だと思っていたジャンヌが慌てた。
「解放するのは脳筋の貴様らでも出来るが、解放されても次の生活が出来ず、困っているものも多くいるそうじゃ。いかに次の生活をさせていくかが大切じゃ。貴様らは次の時代を担う施政者なのじゃからな。その世話をするのも当然の事じゃろ」
シャラザールは嬉しそうに言った。
「そこまでして余がわざわざここに出て来た意味があるというものじゃな」
そして、シャラザールは自画自賛したた。
「えっ」
ジャンヌは固まった。
それって戦神が今回の出征における自分の存在意義を示すためだけにさせるのでは。
そして、ジャンヌやアレクは、特にジャンヌは戦闘だけに特化していた。そう言う面倒なことはいつもそういうことが得意そうなオーウェンやクリスに丸投げしていた。
しかし、二人はいない。
この戦闘脳筋集団の中にそんな事ができるやつを連れてきてはいなかった。
こんなことになるなら文官達を連れてくれば良かった。
と、ジャンヌが思ったが後の祭りだった。
ジャンヌらは慣れないことに駆り出されて戦場に行くよりも100倍以上疲労困憊したのは言うまでもなかった。
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ここまで読んで頂いてありがとうございます。
次はクリスとオーウエンのお話入れる予定です。
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