皇太子に婚約破棄されましたーでもただでは済ませません!

第八章 ボフミエ王宮恋愛編

クリスは怒りの雷撃をノルディン帝国宮殿に叩き込みます

「く、クリス様」
ナタリーの悲鳴で慌ててアルバートらがクリスに駆け寄る。
ウィルも瞬間的に転移してきた。
クリスにアデリナの母親が倒れかかる。

「直ちにジャルカをここへ」
クリスが叫んでいた。
母はナタリーが抱える。

ミハイロヴィチは暗殺が失敗したことを知った。
慌ててクリスの方へ爆裂魔法を放とうとするがその前に目の前に障壁を築かれて弾かれていた。
爆発音が響く。
次の瞬間には、振り返ったウィルが転移して剣でミハイロヴィチの胸を貫いていた。

「クリス様。大丈夫ですか」
慌ててクリスの側にジャルカが転移してくる。

「ジャルカ。アデリナの母を助けてあげて。魔導爆弾がノルディンによって仕込まれていたの。魔導爆弾は消滅させたはずよ」
クリスはジャルカにすがった。
「お任せ下さい」
ジャルカがアデリナの母に治療の魔法をかける。

「おのれ、ノルディンめ。もう許さん」
怒りに狂ったクリスは天に向けて手をかざした。
次の瞬間にはクリスの手から雷撃が天に向けて放たれていた。

そして、それはノルディンへ向けて一直線に伸びた。


「そろそろ報告が入る頃ですな」
謁見の間で皇帝ヤロスロフ・ボロゾドフを待ちながらバザロフは独り事を言った。
その瞬間天が割れて雷撃が宮殿の建物を貫いてバザロフを直撃していた。
凄まじい電流が流れ込み宮殿は黒焦げになり、大音響とともに宮殿の建物は崩壊していた。