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第七章 魔王復活

クロチア最終決戦6 メイは魔人をミラーで消滅させ、残りの3匹の魔人はいつものようにクリスが殴り倒しました。

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一方クリスら本陣はゆっくりと前進していた。
クリスを中央に、右前にウィル、左前にアルバート、右後ろにナタリー、左後ろにメイの順だ。
周りは混戦になっていた。
魔人20人相手に善戦していたが、さすがに敵の数も多かった。
周りの兵士たちをかいくぐって次々に兵士たちが現れる。
それをウィルとアルバートが次々に切り捨てていった。

そして、兵士たちをかいくぐって右前から1匹の魔人が突っ込んできた。
ウィルが剣を抜いて魔人の右拳を受ける。
次いで左拳が飛んでくるのを右拳を押し返して同じ剣で受ける。
それを連続で魔人が行う。
ウィルは必死に受けた。

そこへ、更に左前方から魔人がアルバート目指して飛び込んできた。
魔人は衝撃波を放つ。
それをアルバートが障壁で受ける。
衝撃波は音だけで無くなるが、魔人は何回も次々と衝撃波を放つ。
それを次々と障壁を打ち出してアルバートは防いだ。

前衛の二人が魔人に苦戦する頃、その隙に後ろから兵士たちを掻い潜った魔人がもう一匹急接近しナタリーに切り込んできた。
ナタリーは剣を抜いてその剣をはじく。
お互いに打ち合いになった。
3人が魔人相手にしている時に、ナタリーのところにもう一匹魔人が現れた。

「ナタリー任せて」
クリスが衝撃波を魔人に浴びせようとする。
クリスが放つと同時に魔人は真横に飛んだ。
そこにはメイがいた。
魔人はメイに向けて爆裂魔法を使おうとした。
クリスは障壁をメイに張ろうとするが間に合わない。

「メイ!」
クリスの叫び声が響く。

すさまじい爆発音がして閃光が光った。
(やられる)
クリスは思わず目をつぶりそうになった。
メイと一緒に過ごした年月の思い出が走馬灯のようにクリスの脳裏に映る。

メイはしかし、
「ミラー」
と叫ぶとミラーの魔術を自分の前面に張る。
爆裂魔法はそのミラーに反射されてその力のまま、魔人を襲っていた。

爆発の跡には魔人は自らの爆裂魔法の餌食となって消滅していた。

「やった」
メイが力拳を挙げていた。
「うそっ、メイすごいわ」
クリスも喜んで叫んでいた。
「はいっ。これでもう皆の足手纏いにはならないです」
メイが自信を持って言う。

「でも、ミラーなんていつの間に覚えたの」
「シャラザール様に教えて頂いたんです」
感極まってメイは叫んでいた。

「シャラザール?」
クリスは何故戦神の名前がここに出てくるか理解できなかった。

ウィルはメイが魔人を倒したのを見て唖然としていた。
いつの間に、ミラーなんて高度な技を覚えたんだと

その横のアルバートはもっと驚いていた。
(ミラーなんて高度な技、俺でも使いこなせないのに)

メイが1匹倒したのだ。メイより強いと思っていたアルバートが0匹と言う訳にも行かない。

アルバートは慌てて爆裂魔法を魔人に浴びせるが障壁で防がれた。
そして、反対に爆裂魔法を浴びせられる。

ナタリーは魔人相手に苦戦していた。
魔人の剣はすさまじく、次第に追いつめられる。

「ナタリー退いて」
そこへトテトテとクリスが駆けてくる。
そして、見た目ゆっくりと飛び上がり、魔人に向けて拳を突き出していた。

魔人は何故か蛇に睨まれたカエルのようにクリスに攻撃をしない。

クリスの拳が魔人の顔にヒットする。

凄まじい爆発音と共に、魔人はクリスに弾き飛ばされていた。
噴煙の後にはピキピキ震えて倒れているクロチアの騎士がいた。

クリスは着地すると今度はアルバートに爆裂魔法をかけまくっている魔人に背後から近付いた。

魔人がはっとして後ろに振り返ったところにクリスの拳が激突する。

爆発の後にはこれまた真っ黒になってピキピキ震えている魔導師のローブを来た人物が倒れていた。

「ウィル。退いて」
切り合っているウィルに叫ぶや、クリスが飛び上がる。

「えっそんな」
ウィルの頭上を越えたクリスの拳が魔人の顔面にヒットした。

魔人3体は、いつものようにクリスに処分されていた。

*************************************

人物紹介
アラクシ45 モルロイ王国の参謀。
元々第二王子派だったが、カーンが魔王と化し、クーデターを起こした時に、カーンに寝返る。
以降カーンと一緒に悪巧みをするが、今回の最終決戦はついに魔人にさせられてしまう。
カーンの反逆の時は生き残れたが、魔人と化したアクラシは果たして生き残れるのか


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