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第三章 王弟反逆
王宮解放戦3 クリス 魔物と化した王弟を張り倒す
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「そうでしょ!私とあなたも嫌だけど遠い親戚なのよ。血が繋がっていてお前が悪いって私に言うならあなたも悪いになってしまうわよ」
そこで口調を変えると、
「それはあなたも6歳の時に母親殺されてかわいそうだとは思うわ。
でもね、あなたそこにいるアレクと組んで3年前にノルディン軍引き込んだわよね」
「えっいや」
どこか知らぬ世界の話って顔で聞いていたアレクがいきなり振られて仰天した。
それもここは圧倒的に敵地に一人だ。周りにはマーマレードの人間しかいない。
そんな所で昔の話をされたらどうなる?
「引き込んではいない」
王弟が否定する。
「はんっ?でもうまくいけば組むつもりだったでしょ。
そのおかげて何千人もの兵が死んだのよ。
そこのメリーの夫も死んだわ」
メリーがきっとしてアレクと王弟を見る。
「ごめんなさいね。メリー、いやなこと思い出させて。
でもね、その兵士にも子供がいたのよ。
どっかの貴族は金さえ渡したからいいとかふざけたこと言っているみたいだけど」
ギルティ師団長を見てクリスが言う。
「その子いじめられていたのよ。
お前のおやじが軟弱だからマーマレード軍はピンチに陥ったんだって。
周りはどんな教育しているんだと思っちゃうわ。
そんなの無理でしょ。そこの赤い死神は本当に強くて恐ろしかったんだから、勝てるわけないじゃない。
エドウインあなたも私と一緒に逃げたからよく判っているでしょ。
でも、兵士らはかなわないなりに、死にもの狂いで戦ってくれたのよ。
私をかばって死んでくれたのよ。
あんたらもかばって死んでくれたのよ」
全員を指して言う。
その指先からは怒りが溢れていて置いてあった椅子や机の上に置いてあったものが周りに飛び散った。
「ヘンリーあなた、妾の子供とか、平民の子供っていじめられて嫌だったって。
生まれはどうしようもないわ。
でも、その子の親が死んだのもどうしようもないのよ。
それも私たちを守って死んでくれたのよ。
あなた王族でしょ。その子供たちに何かしてやったの。
やってやったのかって聞いているのよ」
クリスは目の前の木製の机を思いっきり叩いた。
バキっと大きな音がして、木製の机は真っ二つに折れた。
相当分厚い木製の机だ。普通は壊れるわけはないのに。
「そういうお前は何かしたのか」
思わずヘンリーが言う。
やばい。多くの官僚が思った。
何故ヘンリーは知らない?
「私は何もできなかったわよ」
クリスがそう言う。
「????」
周りはその言葉に不審に思う。
「毎日毎日こんな簡単な事はエルフリーダ様なら楽々出来たのに、
エルフリーダ様の親戚なのになぜ全然出来ないんだって、
王妃様に叱られながらね。頭悪いから物理の勉強しなければいけなかったし、
あんたにそそのかされたそこにいるアーカンソー侯爵の娘には、教科書に死ねとか冷血鬼とか書かれていじめられたし、馬鹿だからいろいろやっていたらご飯食べる時間もほとんどなかったのよ」
「いろいろ言い訳しているが出来ていないのは同じだろうが。」
王弟が言い募る。
「何を言っているんです」
王弟の言葉についに我慢できなくなってメリーが叫んだ。
「王族は何一つしてくれなかったけれど、お前らは何もしてくれなかったけど、
クリス様は、クリス様はね」
王弟を睨みつけてエリーが言う。
「その寝る時間を削って息子に電話してくれていたんだよ。
あなたのお父さんがいなかったらお姉ちゃんも死んでいたって。
ありがとうって」
メリーがそう言うと身を投げ出して号泣した。
屋内も屋外もシーンとしていた。
いつの間にか戦闘は終わっていた。
閣議メンバ-は既に聞いていたがいたたまれず、
将軍たちは穴があったら入りたいと思っていたし、
ジャンヌら聞いていなかった連中は固まっていた。
ジャルカに連れてこられた国王と王妃は黙り込み、
兵士たちの多くは唖然としていた。
「それしかできていないわよ。全然できていないわ。」
クリスが言った。
そう少しの人間に励ましの電話をしただけだ。
大多数の人々には何もできていない。
しかし、国王らはもっと何もやっていなかった。
クリスの話を聞いてやり始めようとはしていたが、まだ何もしてはいなかった。
「ヘンリー殿下。
あなたこんな反乱起こす暇があったら、少しは働けば。
こんなどうしようもない事をするよりは動きなさいよ。
あなた王族でしょ。自分の下らない恨みはらすよりも前にやることあるでしょ。
なんでやっていないの」
みんなクリスの言葉にズバッズバッと胸を刺されたような顔をした。
国王夫妻とジャンヌは特にそうだ。
将軍たちも青い顔をしていた。
「というか、あんたのせいで、この反乱でまた戦災孤児が出るんだけどどう責任とるのよ」
「黙れ!小娘。」
最後の気力を振り絞って王弟は反論する。
「ふん、王族はみんなそう。
威張ったらいいと思っているのね。
黙れって、黙らないわよ」
一歩クリスは前に出た。
床に電気が走り、家具が揺れ出す。
「王妃殿下は寝る間もなく働けって言うし、
国王陛下は研究だけ。
ジャンヌお姉さまはノルディンの皇太子とイチャイチャしかしていないし、
エドに至ってはチャラチャラするだけ。
挙句に王弟は反乱起こしていじめられる子供増やすだけってどういう事。
兵士の子供たちは今度は反逆者の息子って言っていじめられるのよ。
本人何も悪くないのに、あなたらが反逆起こしたから、残していった子供らがいじめられるのよ。
自分がいじめられて嫌だったんでしょ。
その原因作ってどうするのよ!」
クリスの怒りがさく裂し空気が揺れる。
そして部屋の窓ガラスがすべて割れて飛び散った。
一同それを呆然と見ていた。
反乱に加わった兵士たちは自分の子供の事を思って泣き出した。
ヘンリーはこんなはずはないと思った。
今までの、この50年間の恨みを全てはらすつもりだった。
自分をどこかで悲劇の王子だと思っていた。
でも、この小娘の言う通りなら、自分は兵士たちに反逆者の汚名を押し付けた悪逆非道の王子になるではないか。
そんな馬鹿な。悪いのはミハイル一族のはずだ。
王弟は追い詰められていた。
「今回、本来は私なんかここに来る必要は無かった。
オウには役に立たないから引っ込んでいろって言われるし、
父にも女がやるなんてはしたないって反対されるし」
近くにいたオーウェンは下を向き、エルンストは言葉も無かった。
「でも、私が来なかったら、ジャンヌお姉さまに任せたら全員殺して終わりじゃない。
暴風王女が暴れたら、そこには死人しか残らないのよ!」
ジャンヌは青い顔をしていた。そうかクリスはそう思っていたのか。
事実だから何も言えなかったが。
「でも、父親が反乱起こして死んだら残された子供たちはどうなるの?
反逆者の息子と言われて延々といじめられるのよ。
平民の息子って言われけるよりももっともっとひどいわよ」
反乱した兵士たちは頭を抱えて泣いていた。
それを制圧しようとしていた兵士たちもただただクリスの剣幕に呆然として棒立ちになっていた。
「それと王弟殿下。
ホーエンガウ城でみんな泣いて言ったのよ。
自分の命はいらないから王弟殿下の命を助けてって。
大きな餓鬼の問題児でも、助けてほしいって。
頼まれたから仕方なしに来たのよ」
クリスはびしっと王弟を指さして言う。
「うるさい。うるさい小娘。こうなったらすべて終わりだ。」
王弟は叫ぶと黒い液体を飲み込んだ。
「殿下」
エドウィンは止めようとしたが間に合わなかった。
その瞬間王弟の周りが黒い霧で囲まれる。
「魔物の薬」
誰かがつぶやいていた。
その薬を飲むと体力強化されて魔物になるという究極の薬。禁止薬物。
もう人間に戻ることは無いという禁断の薬だ。
王弟の筋肉がもりもりと大きくなり、着ていた甲冑がはじき飛ぶ。
そこには王弟の顔をした真っ黒な魔物が立っていた。
「今回反乱を起こしたのは母の恨みを晴らすためだ。俺の恨みを受けてみろ!」
王弟はそういうとクリスに殴りかかってきた。
止めようとしたウィルをまず左手で弾き飛ばし、
切りかかるアルバートも衝撃波で弾き飛ばす。
間に入ろうとしたオーウェンを右腕で殴り飛ばしていた。
そしてクリスの首に手を伸ばすが、クリスの手で弾き飛ばされる。
皆唖然と見ていた。かよわいクリスの方が強い。
魔物の化け物よりも。
クリスの体が金色に輝いていた。
クリスの怒りで大気が震える。
アレクは頭を抱えてしゃがみこんでいた。
「シャラザールだ! シャラザール!」
恐怖で真っ青になってぶつぶつ呟いている。
「ヘンリー!死んで、罪をあがなえるなど甘い考えを持つな」
グイっとクリスがヘンリーの胸倉をつかんで持ち上げる。
周りのものは呆然と見ていた。
魔物と化したヘンリーが、力がほとんどないはずのクリスによって軽々と持ち上げられたのだ。
卒業記念パーティーのエドワードと同じだ。
しかし、エドは人間だったが、ヘンリーは人間では無くて魔物だ。それが力負けしている。
ヘンリーは恐怖で顔が引きつる。
馬鹿な、なんで小娘に魔物になった俺が負けるんだ。
そんな訳はない。しかし、抵抗しようにも力がまるで違っていた。
「生きて、その役割を果たすんだよ!」
クリスはそう言うや、思いっきり魔物と化した王弟を殴り飛ばしていた。
その殴る瞬間にクリスから金色の光が発せられ全員に襲い掛かり、何も見えなくなっていた。
そこで口調を変えると、
「それはあなたも6歳の時に母親殺されてかわいそうだとは思うわ。
でもね、あなたそこにいるアレクと組んで3年前にノルディン軍引き込んだわよね」
「えっいや」
どこか知らぬ世界の話って顔で聞いていたアレクがいきなり振られて仰天した。
それもここは圧倒的に敵地に一人だ。周りにはマーマレードの人間しかいない。
そんな所で昔の話をされたらどうなる?
「引き込んではいない」
王弟が否定する。
「はんっ?でもうまくいけば組むつもりだったでしょ。
そのおかげて何千人もの兵が死んだのよ。
そこのメリーの夫も死んだわ」
メリーがきっとしてアレクと王弟を見る。
「ごめんなさいね。メリー、いやなこと思い出させて。
でもね、その兵士にも子供がいたのよ。
どっかの貴族は金さえ渡したからいいとかふざけたこと言っているみたいだけど」
ギルティ師団長を見てクリスが言う。
「その子いじめられていたのよ。
お前のおやじが軟弱だからマーマレード軍はピンチに陥ったんだって。
周りはどんな教育しているんだと思っちゃうわ。
そんなの無理でしょ。そこの赤い死神は本当に強くて恐ろしかったんだから、勝てるわけないじゃない。
エドウインあなたも私と一緒に逃げたからよく判っているでしょ。
でも、兵士らはかなわないなりに、死にもの狂いで戦ってくれたのよ。
私をかばって死んでくれたのよ。
あんたらもかばって死んでくれたのよ」
全員を指して言う。
その指先からは怒りが溢れていて置いてあった椅子や机の上に置いてあったものが周りに飛び散った。
「ヘンリーあなた、妾の子供とか、平民の子供っていじめられて嫌だったって。
生まれはどうしようもないわ。
でも、その子の親が死んだのもどうしようもないのよ。
それも私たちを守って死んでくれたのよ。
あなた王族でしょ。その子供たちに何かしてやったの。
やってやったのかって聞いているのよ」
クリスは目の前の木製の机を思いっきり叩いた。
バキっと大きな音がして、木製の机は真っ二つに折れた。
相当分厚い木製の机だ。普通は壊れるわけはないのに。
「そういうお前は何かしたのか」
思わずヘンリーが言う。
やばい。多くの官僚が思った。
何故ヘンリーは知らない?
「私は何もできなかったわよ」
クリスがそう言う。
「????」
周りはその言葉に不審に思う。
「毎日毎日こんな簡単な事はエルフリーダ様なら楽々出来たのに、
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王妃様に叱られながらね。頭悪いから物理の勉強しなければいけなかったし、
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「いろいろ言い訳しているが出来ていないのは同じだろうが。」
王弟が言い募る。
「何を言っているんです」
王弟の言葉についに我慢できなくなってメリーが叫んだ。
「王族は何一つしてくれなかったけれど、お前らは何もしてくれなかったけど、
クリス様は、クリス様はね」
王弟を睨みつけてエリーが言う。
「その寝る時間を削って息子に電話してくれていたんだよ。
あなたのお父さんがいなかったらお姉ちゃんも死んでいたって。
ありがとうって」
メリーがそう言うと身を投げ出して号泣した。
屋内も屋外もシーンとしていた。
いつの間にか戦闘は終わっていた。
閣議メンバ-は既に聞いていたがいたたまれず、
将軍たちは穴があったら入りたいと思っていたし、
ジャンヌら聞いていなかった連中は固まっていた。
ジャルカに連れてこられた国王と王妃は黙り込み、
兵士たちの多くは唖然としていた。
「それしかできていないわよ。全然できていないわ。」
クリスが言った。
そう少しの人間に励ましの電話をしただけだ。
大多数の人々には何もできていない。
しかし、国王らはもっと何もやっていなかった。
クリスの話を聞いてやり始めようとはしていたが、まだ何もしてはいなかった。
「ヘンリー殿下。
あなたこんな反乱起こす暇があったら、少しは働けば。
こんなどうしようもない事をするよりは動きなさいよ。
あなた王族でしょ。自分の下らない恨みはらすよりも前にやることあるでしょ。
なんでやっていないの」
みんなクリスの言葉にズバッズバッと胸を刺されたような顔をした。
国王夫妻とジャンヌは特にそうだ。
将軍たちも青い顔をしていた。
「というか、あんたのせいで、この反乱でまた戦災孤児が出るんだけどどう責任とるのよ」
「黙れ!小娘。」
最後の気力を振り絞って王弟は反論する。
「ふん、王族はみんなそう。
威張ったらいいと思っているのね。
黙れって、黙らないわよ」
一歩クリスは前に出た。
床に電気が走り、家具が揺れ出す。
「王妃殿下は寝る間もなく働けって言うし、
国王陛下は研究だけ。
ジャンヌお姉さまはノルディンの皇太子とイチャイチャしかしていないし、
エドに至ってはチャラチャラするだけ。
挙句に王弟は反乱起こしていじめられる子供増やすだけってどういう事。
兵士の子供たちは今度は反逆者の息子って言っていじめられるのよ。
本人何も悪くないのに、あなたらが反逆起こしたから、残していった子供らがいじめられるのよ。
自分がいじめられて嫌だったんでしょ。
その原因作ってどうするのよ!」
クリスの怒りがさく裂し空気が揺れる。
そして部屋の窓ガラスがすべて割れて飛び散った。
一同それを呆然と見ていた。
反乱に加わった兵士たちは自分の子供の事を思って泣き出した。
ヘンリーはこんなはずはないと思った。
今までの、この50年間の恨みを全てはらすつもりだった。
自分をどこかで悲劇の王子だと思っていた。
でも、この小娘の言う通りなら、自分は兵士たちに反逆者の汚名を押し付けた悪逆非道の王子になるではないか。
そんな馬鹿な。悪いのはミハイル一族のはずだ。
王弟は追い詰められていた。
「今回、本来は私なんかここに来る必要は無かった。
オウには役に立たないから引っ込んでいろって言われるし、
父にも女がやるなんてはしたないって反対されるし」
近くにいたオーウェンは下を向き、エルンストは言葉も無かった。
「でも、私が来なかったら、ジャンヌお姉さまに任せたら全員殺して終わりじゃない。
暴風王女が暴れたら、そこには死人しか残らないのよ!」
ジャンヌは青い顔をしていた。そうかクリスはそう思っていたのか。
事実だから何も言えなかったが。
「でも、父親が反乱起こして死んだら残された子供たちはどうなるの?
反逆者の息子と言われて延々といじめられるのよ。
平民の息子って言われけるよりももっともっとひどいわよ」
反乱した兵士たちは頭を抱えて泣いていた。
それを制圧しようとしていた兵士たちもただただクリスの剣幕に呆然として棒立ちになっていた。
「それと王弟殿下。
ホーエンガウ城でみんな泣いて言ったのよ。
自分の命はいらないから王弟殿下の命を助けてって。
大きな餓鬼の問題児でも、助けてほしいって。
頼まれたから仕方なしに来たのよ」
クリスはびしっと王弟を指さして言う。
「うるさい。うるさい小娘。こうなったらすべて終わりだ。」
王弟は叫ぶと黒い液体を飲み込んだ。
「殿下」
エドウィンは止めようとしたが間に合わなかった。
その瞬間王弟の周りが黒い霧で囲まれる。
「魔物の薬」
誰かがつぶやいていた。
その薬を飲むと体力強化されて魔物になるという究極の薬。禁止薬物。
もう人間に戻ることは無いという禁断の薬だ。
王弟の筋肉がもりもりと大きくなり、着ていた甲冑がはじき飛ぶ。
そこには王弟の顔をした真っ黒な魔物が立っていた。
「今回反乱を起こしたのは母の恨みを晴らすためだ。俺の恨みを受けてみろ!」
王弟はそういうとクリスに殴りかかってきた。
止めようとしたウィルをまず左手で弾き飛ばし、
切りかかるアルバートも衝撃波で弾き飛ばす。
間に入ろうとしたオーウェンを右腕で殴り飛ばしていた。
そしてクリスの首に手を伸ばすが、クリスの手で弾き飛ばされる。
皆唖然と見ていた。かよわいクリスの方が強い。
魔物の化け物よりも。
クリスの体が金色に輝いていた。
クリスの怒りで大気が震える。
アレクは頭を抱えてしゃがみこんでいた。
「シャラザールだ! シャラザール!」
恐怖で真っ青になってぶつぶつ呟いている。
「ヘンリー!死んで、罪をあがなえるなど甘い考えを持つな」
グイっとクリスがヘンリーの胸倉をつかんで持ち上げる。
周りのものは呆然と見ていた。
魔物と化したヘンリーが、力がほとんどないはずのクリスによって軽々と持ち上げられたのだ。
卒業記念パーティーのエドワードと同じだ。
しかし、エドは人間だったが、ヘンリーは人間では無くて魔物だ。それが力負けしている。
ヘンリーは恐怖で顔が引きつる。
馬鹿な、なんで小娘に魔物になった俺が負けるんだ。
そんな訳はない。しかし、抵抗しようにも力がまるで違っていた。
「生きて、その役割を果たすんだよ!」
クリスはそう言うや、思いっきり魔物と化した王弟を殴り飛ばしていた。
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