65 / 444
第三章 王弟反逆
王宮解放戦3 クリス 魔物と化した王弟を張り倒す
しおりを挟む
「そうでしょ!私とあなたも嫌だけど遠い親戚なのよ。血が繋がっていてお前が悪いって私に言うならあなたも悪いになってしまうわよ」
そこで口調を変えると、
「それはあなたも6歳の時に母親殺されてかわいそうだとは思うわ。
でもね、あなたそこにいるアレクと組んで3年前にノルディン軍引き込んだわよね」
「えっいや」
どこか知らぬ世界の話って顔で聞いていたアレクがいきなり振られて仰天した。
それもここは圧倒的に敵地に一人だ。周りにはマーマレードの人間しかいない。
そんな所で昔の話をされたらどうなる?
「引き込んではいない」
王弟が否定する。
「はんっ?でもうまくいけば組むつもりだったでしょ。
そのおかげて何千人もの兵が死んだのよ。
そこのメリーの夫も死んだわ」
メリーがきっとしてアレクと王弟を見る。
「ごめんなさいね。メリー、いやなこと思い出させて。
でもね、その兵士にも子供がいたのよ。
どっかの貴族は金さえ渡したからいいとかふざけたこと言っているみたいだけど」
ギルティ師団長を見てクリスが言う。
「その子いじめられていたのよ。
お前のおやじが軟弱だからマーマレード軍はピンチに陥ったんだって。
周りはどんな教育しているんだと思っちゃうわ。
そんなの無理でしょ。そこの赤い死神は本当に強くて恐ろしかったんだから、勝てるわけないじゃない。
エドウインあなたも私と一緒に逃げたからよく判っているでしょ。
でも、兵士らはかなわないなりに、死にもの狂いで戦ってくれたのよ。
私をかばって死んでくれたのよ。
あんたらもかばって死んでくれたのよ」
全員を指して言う。
その指先からは怒りが溢れていて置いてあった椅子や机の上に置いてあったものが周りに飛び散った。
「ヘンリーあなた、妾の子供とか、平民の子供っていじめられて嫌だったって。
生まれはどうしようもないわ。
でも、その子の親が死んだのもどうしようもないのよ。
それも私たちを守って死んでくれたのよ。
あなた王族でしょ。その子供たちに何かしてやったの。
やってやったのかって聞いているのよ」
クリスは目の前の木製の机を思いっきり叩いた。
バキっと大きな音がして、木製の机は真っ二つに折れた。
相当分厚い木製の机だ。普通は壊れるわけはないのに。
「そういうお前は何かしたのか」
思わずヘンリーが言う。
やばい。多くの官僚が思った。
何故ヘンリーは知らない?
「私は何もできなかったわよ」
クリスがそう言う。
「????」
周りはその言葉に不審に思う。
「毎日毎日こんな簡単な事はエルフリーダ様なら楽々出来たのに、
エルフリーダ様の親戚なのになぜ全然出来ないんだって、
王妃様に叱られながらね。頭悪いから物理の勉強しなければいけなかったし、
あんたにそそのかされたそこにいるアーカンソー侯爵の娘には、教科書に死ねとか冷血鬼とか書かれていじめられたし、馬鹿だからいろいろやっていたらご飯食べる時間もほとんどなかったのよ」
「いろいろ言い訳しているが出来ていないのは同じだろうが。」
王弟が言い募る。
「何を言っているんです」
王弟の言葉についに我慢できなくなってメリーが叫んだ。
「王族は何一つしてくれなかったけれど、お前らは何もしてくれなかったけど、
クリス様は、クリス様はね」
王弟を睨みつけてエリーが言う。
「その寝る時間を削って息子に電話してくれていたんだよ。
あなたのお父さんがいなかったらお姉ちゃんも死んでいたって。
ありがとうって」
メリーがそう言うと身を投げ出して号泣した。
屋内も屋外もシーンとしていた。
いつの間にか戦闘は終わっていた。
閣議メンバ-は既に聞いていたがいたたまれず、
将軍たちは穴があったら入りたいと思っていたし、
ジャンヌら聞いていなかった連中は固まっていた。
ジャルカに連れてこられた国王と王妃は黙り込み、
兵士たちの多くは唖然としていた。
「それしかできていないわよ。全然できていないわ。」
クリスが言った。
そう少しの人間に励ましの電話をしただけだ。
大多数の人々には何もできていない。
しかし、国王らはもっと何もやっていなかった。
クリスの話を聞いてやり始めようとはしていたが、まだ何もしてはいなかった。
「ヘンリー殿下。
あなたこんな反乱起こす暇があったら、少しは働けば。
こんなどうしようもない事をするよりは動きなさいよ。
あなた王族でしょ。自分の下らない恨みはらすよりも前にやることあるでしょ。
なんでやっていないの」
みんなクリスの言葉にズバッズバッと胸を刺されたような顔をした。
国王夫妻とジャンヌは特にそうだ。
将軍たちも青い顔をしていた。
「というか、あんたのせいで、この反乱でまた戦災孤児が出るんだけどどう責任とるのよ」
「黙れ!小娘。」
最後の気力を振り絞って王弟は反論する。
「ふん、王族はみんなそう。
威張ったらいいと思っているのね。
黙れって、黙らないわよ」
一歩クリスは前に出た。
床に電気が走り、家具が揺れ出す。
「王妃殿下は寝る間もなく働けって言うし、
国王陛下は研究だけ。
ジャンヌお姉さまはノルディンの皇太子とイチャイチャしかしていないし、
エドに至ってはチャラチャラするだけ。
挙句に王弟は反乱起こしていじめられる子供増やすだけってどういう事。
兵士の子供たちは今度は反逆者の息子って言っていじめられるのよ。
本人何も悪くないのに、あなたらが反逆起こしたから、残していった子供らがいじめられるのよ。
自分がいじめられて嫌だったんでしょ。
その原因作ってどうするのよ!」
クリスの怒りがさく裂し空気が揺れる。
そして部屋の窓ガラスがすべて割れて飛び散った。
一同それを呆然と見ていた。
反乱に加わった兵士たちは自分の子供の事を思って泣き出した。
ヘンリーはこんなはずはないと思った。
今までの、この50年間の恨みを全てはらすつもりだった。
自分をどこかで悲劇の王子だと思っていた。
でも、この小娘の言う通りなら、自分は兵士たちに反逆者の汚名を押し付けた悪逆非道の王子になるではないか。
そんな馬鹿な。悪いのはミハイル一族のはずだ。
王弟は追い詰められていた。
「今回、本来は私なんかここに来る必要は無かった。
オウには役に立たないから引っ込んでいろって言われるし、
父にも女がやるなんてはしたないって反対されるし」
近くにいたオーウェンは下を向き、エルンストは言葉も無かった。
「でも、私が来なかったら、ジャンヌお姉さまに任せたら全員殺して終わりじゃない。
暴風王女が暴れたら、そこには死人しか残らないのよ!」
ジャンヌは青い顔をしていた。そうかクリスはそう思っていたのか。
事実だから何も言えなかったが。
「でも、父親が反乱起こして死んだら残された子供たちはどうなるの?
反逆者の息子と言われて延々といじめられるのよ。
平民の息子って言われけるよりももっともっとひどいわよ」
反乱した兵士たちは頭を抱えて泣いていた。
それを制圧しようとしていた兵士たちもただただクリスの剣幕に呆然として棒立ちになっていた。
「それと王弟殿下。
ホーエンガウ城でみんな泣いて言ったのよ。
自分の命はいらないから王弟殿下の命を助けてって。
大きな餓鬼の問題児でも、助けてほしいって。
頼まれたから仕方なしに来たのよ」
クリスはびしっと王弟を指さして言う。
「うるさい。うるさい小娘。こうなったらすべて終わりだ。」
王弟は叫ぶと黒い液体を飲み込んだ。
「殿下」
エドウィンは止めようとしたが間に合わなかった。
その瞬間王弟の周りが黒い霧で囲まれる。
「魔物の薬」
誰かがつぶやいていた。
その薬を飲むと体力強化されて魔物になるという究極の薬。禁止薬物。
もう人間に戻ることは無いという禁断の薬だ。
王弟の筋肉がもりもりと大きくなり、着ていた甲冑がはじき飛ぶ。
そこには王弟の顔をした真っ黒な魔物が立っていた。
「今回反乱を起こしたのは母の恨みを晴らすためだ。俺の恨みを受けてみろ!」
王弟はそういうとクリスに殴りかかってきた。
止めようとしたウィルをまず左手で弾き飛ばし、
切りかかるアルバートも衝撃波で弾き飛ばす。
間に入ろうとしたオーウェンを右腕で殴り飛ばしていた。
そしてクリスの首に手を伸ばすが、クリスの手で弾き飛ばされる。
皆唖然と見ていた。かよわいクリスの方が強い。
魔物の化け物よりも。
クリスの体が金色に輝いていた。
クリスの怒りで大気が震える。
アレクは頭を抱えてしゃがみこんでいた。
「シャラザールだ! シャラザール!」
恐怖で真っ青になってぶつぶつ呟いている。
「ヘンリー!死んで、罪をあがなえるなど甘い考えを持つな」
グイっとクリスがヘンリーの胸倉をつかんで持ち上げる。
周りのものは呆然と見ていた。
魔物と化したヘンリーが、力がほとんどないはずのクリスによって軽々と持ち上げられたのだ。
卒業記念パーティーのエドワードと同じだ。
しかし、エドは人間だったが、ヘンリーは人間では無くて魔物だ。それが力負けしている。
ヘンリーは恐怖で顔が引きつる。
馬鹿な、なんで小娘に魔物になった俺が負けるんだ。
そんな訳はない。しかし、抵抗しようにも力がまるで違っていた。
「生きて、その役割を果たすんだよ!」
クリスはそう言うや、思いっきり魔物と化した王弟を殴り飛ばしていた。
その殴る瞬間にクリスから金色の光が発せられ全員に襲い掛かり、何も見えなくなっていた。
そこで口調を変えると、
「それはあなたも6歳の時に母親殺されてかわいそうだとは思うわ。
でもね、あなたそこにいるアレクと組んで3年前にノルディン軍引き込んだわよね」
「えっいや」
どこか知らぬ世界の話って顔で聞いていたアレクがいきなり振られて仰天した。
それもここは圧倒的に敵地に一人だ。周りにはマーマレードの人間しかいない。
そんな所で昔の話をされたらどうなる?
「引き込んではいない」
王弟が否定する。
「はんっ?でもうまくいけば組むつもりだったでしょ。
そのおかげて何千人もの兵が死んだのよ。
そこのメリーの夫も死んだわ」
メリーがきっとしてアレクと王弟を見る。
「ごめんなさいね。メリー、いやなこと思い出させて。
でもね、その兵士にも子供がいたのよ。
どっかの貴族は金さえ渡したからいいとかふざけたこと言っているみたいだけど」
ギルティ師団長を見てクリスが言う。
「その子いじめられていたのよ。
お前のおやじが軟弱だからマーマレード軍はピンチに陥ったんだって。
周りはどんな教育しているんだと思っちゃうわ。
そんなの無理でしょ。そこの赤い死神は本当に強くて恐ろしかったんだから、勝てるわけないじゃない。
エドウインあなたも私と一緒に逃げたからよく判っているでしょ。
でも、兵士らはかなわないなりに、死にもの狂いで戦ってくれたのよ。
私をかばって死んでくれたのよ。
あんたらもかばって死んでくれたのよ」
全員を指して言う。
その指先からは怒りが溢れていて置いてあった椅子や机の上に置いてあったものが周りに飛び散った。
「ヘンリーあなた、妾の子供とか、平民の子供っていじめられて嫌だったって。
生まれはどうしようもないわ。
でも、その子の親が死んだのもどうしようもないのよ。
それも私たちを守って死んでくれたのよ。
あなた王族でしょ。その子供たちに何かしてやったの。
やってやったのかって聞いているのよ」
クリスは目の前の木製の机を思いっきり叩いた。
バキっと大きな音がして、木製の机は真っ二つに折れた。
相当分厚い木製の机だ。普通は壊れるわけはないのに。
「そういうお前は何かしたのか」
思わずヘンリーが言う。
やばい。多くの官僚が思った。
何故ヘンリーは知らない?
「私は何もできなかったわよ」
クリスがそう言う。
「????」
周りはその言葉に不審に思う。
「毎日毎日こんな簡単な事はエルフリーダ様なら楽々出来たのに、
エルフリーダ様の親戚なのになぜ全然出来ないんだって、
王妃様に叱られながらね。頭悪いから物理の勉強しなければいけなかったし、
あんたにそそのかされたそこにいるアーカンソー侯爵の娘には、教科書に死ねとか冷血鬼とか書かれていじめられたし、馬鹿だからいろいろやっていたらご飯食べる時間もほとんどなかったのよ」
「いろいろ言い訳しているが出来ていないのは同じだろうが。」
王弟が言い募る。
「何を言っているんです」
王弟の言葉についに我慢できなくなってメリーが叫んだ。
「王族は何一つしてくれなかったけれど、お前らは何もしてくれなかったけど、
クリス様は、クリス様はね」
王弟を睨みつけてエリーが言う。
「その寝る時間を削って息子に電話してくれていたんだよ。
あなたのお父さんがいなかったらお姉ちゃんも死んでいたって。
ありがとうって」
メリーがそう言うと身を投げ出して号泣した。
屋内も屋外もシーンとしていた。
いつの間にか戦闘は終わっていた。
閣議メンバ-は既に聞いていたがいたたまれず、
将軍たちは穴があったら入りたいと思っていたし、
ジャンヌら聞いていなかった連中は固まっていた。
ジャルカに連れてこられた国王と王妃は黙り込み、
兵士たちの多くは唖然としていた。
「それしかできていないわよ。全然できていないわ。」
クリスが言った。
そう少しの人間に励ましの電話をしただけだ。
大多数の人々には何もできていない。
しかし、国王らはもっと何もやっていなかった。
クリスの話を聞いてやり始めようとはしていたが、まだ何もしてはいなかった。
「ヘンリー殿下。
あなたこんな反乱起こす暇があったら、少しは働けば。
こんなどうしようもない事をするよりは動きなさいよ。
あなた王族でしょ。自分の下らない恨みはらすよりも前にやることあるでしょ。
なんでやっていないの」
みんなクリスの言葉にズバッズバッと胸を刺されたような顔をした。
国王夫妻とジャンヌは特にそうだ。
将軍たちも青い顔をしていた。
「というか、あんたのせいで、この反乱でまた戦災孤児が出るんだけどどう責任とるのよ」
「黙れ!小娘。」
最後の気力を振り絞って王弟は反論する。
「ふん、王族はみんなそう。
威張ったらいいと思っているのね。
黙れって、黙らないわよ」
一歩クリスは前に出た。
床に電気が走り、家具が揺れ出す。
「王妃殿下は寝る間もなく働けって言うし、
国王陛下は研究だけ。
ジャンヌお姉さまはノルディンの皇太子とイチャイチャしかしていないし、
エドに至ってはチャラチャラするだけ。
挙句に王弟は反乱起こしていじめられる子供増やすだけってどういう事。
兵士の子供たちは今度は反逆者の息子って言っていじめられるのよ。
本人何も悪くないのに、あなたらが反逆起こしたから、残していった子供らがいじめられるのよ。
自分がいじめられて嫌だったんでしょ。
その原因作ってどうするのよ!」
クリスの怒りがさく裂し空気が揺れる。
そして部屋の窓ガラスがすべて割れて飛び散った。
一同それを呆然と見ていた。
反乱に加わった兵士たちは自分の子供の事を思って泣き出した。
ヘンリーはこんなはずはないと思った。
今までの、この50年間の恨みを全てはらすつもりだった。
自分をどこかで悲劇の王子だと思っていた。
でも、この小娘の言う通りなら、自分は兵士たちに反逆者の汚名を押し付けた悪逆非道の王子になるではないか。
そんな馬鹿な。悪いのはミハイル一族のはずだ。
王弟は追い詰められていた。
「今回、本来は私なんかここに来る必要は無かった。
オウには役に立たないから引っ込んでいろって言われるし、
父にも女がやるなんてはしたないって反対されるし」
近くにいたオーウェンは下を向き、エルンストは言葉も無かった。
「でも、私が来なかったら、ジャンヌお姉さまに任せたら全員殺して終わりじゃない。
暴風王女が暴れたら、そこには死人しか残らないのよ!」
ジャンヌは青い顔をしていた。そうかクリスはそう思っていたのか。
事実だから何も言えなかったが。
「でも、父親が反乱起こして死んだら残された子供たちはどうなるの?
反逆者の息子と言われて延々といじめられるのよ。
平民の息子って言われけるよりももっともっとひどいわよ」
反乱した兵士たちは頭を抱えて泣いていた。
それを制圧しようとしていた兵士たちもただただクリスの剣幕に呆然として棒立ちになっていた。
「それと王弟殿下。
ホーエンガウ城でみんな泣いて言ったのよ。
自分の命はいらないから王弟殿下の命を助けてって。
大きな餓鬼の問題児でも、助けてほしいって。
頼まれたから仕方なしに来たのよ」
クリスはびしっと王弟を指さして言う。
「うるさい。うるさい小娘。こうなったらすべて終わりだ。」
王弟は叫ぶと黒い液体を飲み込んだ。
「殿下」
エドウィンは止めようとしたが間に合わなかった。
その瞬間王弟の周りが黒い霧で囲まれる。
「魔物の薬」
誰かがつぶやいていた。
その薬を飲むと体力強化されて魔物になるという究極の薬。禁止薬物。
もう人間に戻ることは無いという禁断の薬だ。
王弟の筋肉がもりもりと大きくなり、着ていた甲冑がはじき飛ぶ。
そこには王弟の顔をした真っ黒な魔物が立っていた。
「今回反乱を起こしたのは母の恨みを晴らすためだ。俺の恨みを受けてみろ!」
王弟はそういうとクリスに殴りかかってきた。
止めようとしたウィルをまず左手で弾き飛ばし、
切りかかるアルバートも衝撃波で弾き飛ばす。
間に入ろうとしたオーウェンを右腕で殴り飛ばしていた。
そしてクリスの首に手を伸ばすが、クリスの手で弾き飛ばされる。
皆唖然と見ていた。かよわいクリスの方が強い。
魔物の化け物よりも。
クリスの体が金色に輝いていた。
クリスの怒りで大気が震える。
アレクは頭を抱えてしゃがみこんでいた。
「シャラザールだ! シャラザール!」
恐怖で真っ青になってぶつぶつ呟いている。
「ヘンリー!死んで、罪をあがなえるなど甘い考えを持つな」
グイっとクリスがヘンリーの胸倉をつかんで持ち上げる。
周りのものは呆然と見ていた。
魔物と化したヘンリーが、力がほとんどないはずのクリスによって軽々と持ち上げられたのだ。
卒業記念パーティーのエドワードと同じだ。
しかし、エドは人間だったが、ヘンリーは人間では無くて魔物だ。それが力負けしている。
ヘンリーは恐怖で顔が引きつる。
馬鹿な、なんで小娘に魔物になった俺が負けるんだ。
そんな訳はない。しかし、抵抗しようにも力がまるで違っていた。
「生きて、その役割を果たすんだよ!」
クリスはそう言うや、思いっきり魔物と化した王弟を殴り飛ばしていた。
その殴る瞬間にクリスから金色の光が発せられ全員に襲い掛かり、何も見えなくなっていた。
0
お気に入りに追加
2,446
あなたにおすすめの小説
婚約者が病弱な妹に恋をしたので、私は家を出ます。どうか、探さないでください。
待鳥園子
恋愛
婚約者が病弱な妹を見掛けて一目惚れし、私と婚約者を交換できないかと両親に聞いたらしい。
妹は清楚で可愛くて、しかも性格も良くて素直で可愛い。私が男でも、私よりもあの子が良いと、きっと思ってしまうはず。
……これは、二人は悪くない。仕方ないこと。
けど、二人の邪魔者になるくらいなら、私が家出します!
自覚のない純粋培養貴族令嬢が腹黒策士な護衛騎士に囚われて何があっても抜け出せないほどに溺愛される話。
【完結】恋人との子を我が家の跡取りにする? 冗談も大概にして下さいませ
水月 潮
恋愛
侯爵家令嬢アイリーン・エヴァンスは遠縁の伯爵家令息のシリル・マイソンと婚約している。
ある日、シリルの恋人と名乗る女性・エイダ・バーク男爵家令嬢がエヴァンス侯爵邸を訪れた。
なんでも彼の子供が出来たから、シリルと別れてくれとのこと。
アイリーンはそれを承諾し、二人を追い返そうとするが、シリルとエイダはこの子を侯爵家の跡取りにして、アイリーンは侯爵家から出て行けというとんでもないことを主張する。
※設定は緩いので物語としてお楽しみ頂けたらと思います
☆HOTランキング20位(2021.6.21)
感謝です*.*
HOTランキング5位(2021.6.22)
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
誰にも信じてもらえなかった公爵令嬢は、もう誰も信じません。
salt
恋愛
王都で罪を犯した悪役令嬢との婚姻を結んだ、東の辺境伯地ディオグーン領を治める、フェイドリンド辺境伯子息、アルバスの懺悔と後悔の記録。
6000文字くらいで摂取するお手軽絶望バッドエンドです。
*なろう・pixivにも掲載しています。
ざまぁ対象の悪役令嬢は穏やかな日常を所望します
たぬきち25番
ファンタジー
*『第16回ファンタジー小説大賞【大賞】・【読者賞】W受賞』
*書籍化2024年9月下旬発売
※書籍化の関係で1章が近日中にレンタルに切り替わりますことをご報告いたします。
彼氏にフラれた直後に異世界転生。気が付くと、ラノベの中の悪役令嬢クローディアになっていた。すでに周りからの評判は最悪なのに、王太子の婚約者。しかも政略結婚なので婚約解消不可?!
王太子は主人公と熱愛中。私は結婚前からお飾りの王太子妃決定。さらに、私は王太子妃として鬼の公爵子息がお目付け役に……。
しかも、私……ざまぁ対象!!
ざまぁ回避のために、なんやかんや大忙しです!!
※【感想欄について】感想ありがとうございます。皆様にお知らせとお願いです。
感想欄は多くの方が読まれますので、過激または攻撃的な発言、乱暴な言葉遣い、ポジティブ・ネガティブに関わらず他の方のお名前を出した感想、またこの作品は成人指定ではありませんので卑猥だと思われる発言など、読んだ方がお心を痛めたり、不快だと感じるような内容は承認を控えさせて頂きたいと思います。トラブルに発展してしまうと、感想欄を閉じることも検討しなければならなくなりますので、どうかご理解いただければと思います。
英雄になった夫が妻子と帰還するそうです
白野佑奈
恋愛
初夜もなく戦場へ向かった夫。それから5年。
愛する彼の為に必死に留守を守ってきたけれど、戦場で『英雄』になった彼には、すでに妻子がいて、王命により離婚することに。
好きだからこそ王命に従うしかない。大人しく離縁して、実家の領地で暮らすことになったのに。
今、目の前にいる人は誰なのだろう?
ヤンデレ激愛系ヒーローと、周囲に翻弄される流され系ヒロインです。
珍しくもちょっとだけ切ない系を目指してみました(恥)
ざまぁが少々キツイので、※がついています。苦手な方はご注意下さい。
【完結】あなたを忘れたい
やまぐちこはる
恋愛
子爵令嬢ナミリアは愛し合う婚約者ディルーストと結婚する日を待ち侘びていた。
そんな時、不幸が訪れる。
■□■
【毎日更新】毎日8時と18時更新です。
【完結保証】最終話まで書き終えています。
最後までお付き合い頂けたらうれしいです(_ _)
運命の番?棄てたのは貴方です
ひよこ1号
恋愛
竜人族の侯爵令嬢エデュラには愛する番が居た。二人は幼い頃に出会い、婚約していたが、番である第一王子エリンギルは、新たに番と名乗り出たリリアーデと婚約する。邪魔になったエデュラとの婚約を解消し、番を引き裂いた大罪人として追放するが……。一方で幼い頃に出会った侯爵令嬢を忘れられない帝国の皇子は、男爵令息と身分を偽り竜人国へと留学していた。
番との運命の出会いと別離の物語。番でない人々の貫く愛。
※自己設定満載ですので気を付けてください。
※性描写はないですが、一線を越える個所もあります
※多少の残酷表現あります。
以上2点からセルフレイティング
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる