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第二章 大国での失恋
クリスは大国の皇太子に馬車で案内される2
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「皇太子殿下。私が手前に。」
ウィルが言うのを
「いやいや、ウィリアム殿も立派になられて。
昔はこんなに小さかったのに、今では暴風王女の先鋒ですから」
「最後にお会いしたのはウィリアムが6歳の時でしたか。」
シャーロットが言う。
「そうです。その時から魔導騎士になるとおっしゃっていらっしゃいましたが、
15歳にして立派な魔導騎士になられるとは。
先日の近衛隊を前にしてもぜんぜん動じないお姿には感動しました。」
「その件では母にずいぶん怒られたので…」
ウィルはそこまで自分が褒められるとは思っておらず、警戒心を弱める。
「いやいや、息子はまだまだです。
オーウェン様はその頃から頼りがいあるお方でしたが、本当に立派になられて、キャロル様もさぞ喜んでいらっしゃるでしょう。」
「いやいや、私なんかクリス嬢に比べれば全然努力も足りません。
図書館でも夜遅くまで勉強されて、おば上の鬼のような王妃教育にも耐えられて、学園でトップに立たれるなど、ただただ感服いたしました。」
「でも、オーウェン様のいとこにあたられる皇太子殿下のご不興をかってしまいました。人間としてはまだまだだと思います。」
クリスが小さい声で言う。
「いやいや、あれはどう考えてもエドが悪いでしょう。」
「そうです。姉上。どう考えても姉上は悪くありません。」
オーウェンとウィルがそろって言う。
「ありがとうございます。
まあでも、婚約破棄されたのは事実ですし、せっかくいろいろとご努力頂いた王妃殿下をはじめ王宮の方々にはご期待に沿えませんでしたし」
力を落としてクリスは言った。
「でも、皆さんのために何か役に立ちたくて。
もしよろしければ皇太子殿下もいろいろお教えください」
クリスは顔を上げて言った。
ウィルはそれを聞いてびくッとする。
たまにウィルはジャルカを連れて王宮往復の転移をさせられていた。
クリスの王妃教育の為だったが、その二人の授業に付き合わされると…・
元々姉はウィルに比べると勉強の鬼で、昔からよく巻き込まれて一緒にさせられていた。
それがウィルにとってはとても苦痛なわけで。
「私で判る事でしたら何でも聞いてください」
皇太子がニコッと笑った瞬間、ウィルは立ち上がろうとした。
この二人の側にいるのはまずい…
「ウィル、どうしたの?」
ニコッとクリスが笑う。
「いや、やはり皇太子殿下の隣は護衛隊長様の方が良いかなと思って」
「あなたも将来ミハイル家をしょって立つんでしょ。
皇太子殿下がせっかくお教え下さるって言うんだから、あなたもお伺いしておいて損はないわ」
いや、絶対にミハイル家を継ぐこととは関係ない。
ドラフォードとの外務を自分がやることは無い。
父を継いで内務をやる事も無い。
というか、軍にいるのに、だから絶対に必要ない…・
ウィルは心の中で叫んだがどうしようもなかった。
「すいません。皇太子殿下。せっかくドラフォードという世界で一番力の強い国をご訪問させていただくにあたって、いろいろ知りたくて。ジャルカ様にお伺いしたら、お兄様のような皇太子殿下にお会いすることがあったらいろいろお教えいただくように言われまして。」
ジャルカは「なあなに、クリス様が行くと聞けば喜んで飛んでくるでしょう。
その時にいろいろお伺いすれば宜しかろう」
と言われたのだが、そこまではと思ったのだが、実際にそのようになってラッキーだった。
オーウェンは兄というところで微妙な顔をしたが、
とりあえずは良いかと妥協する。
そこからクリスの怒涛の質問が始まった。
魔導手帳を元に経済から派閥関係、貴族各家の人間関係など、最初はオーウェンも驚いたが、次から次に出てくるクリスの言葉に応えているうちに、自分がこの国をどう思っているのとか自分がどこまで把握しているかよく実感できた。
そして、そこまで貪欲にドラフォードの事を調べてくれているクリスを尊敬した。
知識量だけでも、是非とも文官としてほしいレベルだった。
後は貴族間の付き合いだ。海千山千の貴族社会、ここまで明け透けな態度では生きていけるのかと疑問にも思ったが、学園ではただひたすら勉学に励むのみで、このような事も聞いてこなかったし、考えていることも顔にはなかなか出なかった。
ここまで明け透けに話してくれるのは頼られたからか・・・・
一方ウイルはとっくに玉砕。
二人の話をぼうっと見ていた。寝ると姉に蹴られるので聞いているふりをしていたが。
シャーロットも呆然と見ていた。
クリスってここまで頭の回転速かったっけ?
でも、隣国の皇太子にここまで、明け透けに自分の考えや知識を披露して話すのはどうかと。
基本は賢しい女は嫌われる傾向にあるし、オーウェンも呆れているのではないかと心配になった。
途中の休息した時に、それとなくクリスに注意すると。
「私もそう思ったんですが、ジャルカ様にオーウェン様は私の兄のような方だから、目いっぱい甘えて、自分をさらけ出して、お話しするように言われました。」
「でも、クリス。出来る女性はにこにこ笑いながら、言葉には出さずにいろいろやって行くのよ」
貴族のたしなみについていう。
「それも言ったんですけど。ドラフォードは大切な同盟国。
その次期国王である皇太子がどのような考えであるか。
知るためには私をさらけ出して話す必要があると。
それで呆れられるなら、ドラフォードもそれまでの国。
それが判るだけでも私の訪問の価値があるとおっしゃられて」
シャーロットはジャルカの狙いを悟った。
夫に値するかじっくり判断するために自分をさらけ出せと言ったのだと。
今回クリスがエドに振られたのは、エドに対してそんなにかまわなかったのもあるが、エドがクリスの能力というか知力に対して負い目を感じていたことが根底にあった。
もし夫にするにはそれに耐えられる包容力があるかだ。
ジャルカはそこはオーウェンには問題ないと踏んでいるのだろう。
ドラフォードに嫁に出すしかないのか。
シャーロットはため息をついた。
ウィルが言うのを
「いやいや、ウィリアム殿も立派になられて。
昔はこんなに小さかったのに、今では暴風王女の先鋒ですから」
「最後にお会いしたのはウィリアムが6歳の時でしたか。」
シャーロットが言う。
「そうです。その時から魔導騎士になるとおっしゃっていらっしゃいましたが、
15歳にして立派な魔導騎士になられるとは。
先日の近衛隊を前にしてもぜんぜん動じないお姿には感動しました。」
「その件では母にずいぶん怒られたので…」
ウィルはそこまで自分が褒められるとは思っておらず、警戒心を弱める。
「いやいや、息子はまだまだです。
オーウェン様はその頃から頼りがいあるお方でしたが、本当に立派になられて、キャロル様もさぞ喜んでいらっしゃるでしょう。」
「いやいや、私なんかクリス嬢に比べれば全然努力も足りません。
図書館でも夜遅くまで勉強されて、おば上の鬼のような王妃教育にも耐えられて、学園でトップに立たれるなど、ただただ感服いたしました。」
「でも、オーウェン様のいとこにあたられる皇太子殿下のご不興をかってしまいました。人間としてはまだまだだと思います。」
クリスが小さい声で言う。
「いやいや、あれはどう考えてもエドが悪いでしょう。」
「そうです。姉上。どう考えても姉上は悪くありません。」
オーウェンとウィルがそろって言う。
「ありがとうございます。
まあでも、婚約破棄されたのは事実ですし、せっかくいろいろとご努力頂いた王妃殿下をはじめ王宮の方々にはご期待に沿えませんでしたし」
力を落としてクリスは言った。
「でも、皆さんのために何か役に立ちたくて。
もしよろしければ皇太子殿下もいろいろお教えください」
クリスは顔を上げて言った。
ウィルはそれを聞いてびくッとする。
たまにウィルはジャルカを連れて王宮往復の転移をさせられていた。
クリスの王妃教育の為だったが、その二人の授業に付き合わされると…・
元々姉はウィルに比べると勉強の鬼で、昔からよく巻き込まれて一緒にさせられていた。
それがウィルにとってはとても苦痛なわけで。
「私で判る事でしたら何でも聞いてください」
皇太子がニコッと笑った瞬間、ウィルは立ち上がろうとした。
この二人の側にいるのはまずい…
「ウィル、どうしたの?」
ニコッとクリスが笑う。
「いや、やはり皇太子殿下の隣は護衛隊長様の方が良いかなと思って」
「あなたも将来ミハイル家をしょって立つんでしょ。
皇太子殿下がせっかくお教え下さるって言うんだから、あなたもお伺いしておいて損はないわ」
いや、絶対にミハイル家を継ぐこととは関係ない。
ドラフォードとの外務を自分がやることは無い。
父を継いで内務をやる事も無い。
というか、軍にいるのに、だから絶対に必要ない…・
ウィルは心の中で叫んだがどうしようもなかった。
「すいません。皇太子殿下。せっかくドラフォードという世界で一番力の強い国をご訪問させていただくにあたって、いろいろ知りたくて。ジャルカ様にお伺いしたら、お兄様のような皇太子殿下にお会いすることがあったらいろいろお教えいただくように言われまして。」
ジャルカは「なあなに、クリス様が行くと聞けば喜んで飛んでくるでしょう。
その時にいろいろお伺いすれば宜しかろう」
と言われたのだが、そこまではと思ったのだが、実際にそのようになってラッキーだった。
オーウェンは兄というところで微妙な顔をしたが、
とりあえずは良いかと妥協する。
そこからクリスの怒涛の質問が始まった。
魔導手帳を元に経済から派閥関係、貴族各家の人間関係など、最初はオーウェンも驚いたが、次から次に出てくるクリスの言葉に応えているうちに、自分がこの国をどう思っているのとか自分がどこまで把握しているかよく実感できた。
そして、そこまで貪欲にドラフォードの事を調べてくれているクリスを尊敬した。
知識量だけでも、是非とも文官としてほしいレベルだった。
後は貴族間の付き合いだ。海千山千の貴族社会、ここまで明け透けな態度では生きていけるのかと疑問にも思ったが、学園ではただひたすら勉学に励むのみで、このような事も聞いてこなかったし、考えていることも顔にはなかなか出なかった。
ここまで明け透けに話してくれるのは頼られたからか・・・・
一方ウイルはとっくに玉砕。
二人の話をぼうっと見ていた。寝ると姉に蹴られるので聞いているふりをしていたが。
シャーロットも呆然と見ていた。
クリスってここまで頭の回転速かったっけ?
でも、隣国の皇太子にここまで、明け透けに自分の考えや知識を披露して話すのはどうかと。
基本は賢しい女は嫌われる傾向にあるし、オーウェンも呆れているのではないかと心配になった。
途中の休息した時に、それとなくクリスに注意すると。
「私もそう思ったんですが、ジャルカ様にオーウェン様は私の兄のような方だから、目いっぱい甘えて、自分をさらけ出して、お話しするように言われました。」
「でも、クリス。出来る女性はにこにこ笑いながら、言葉には出さずにいろいろやって行くのよ」
貴族のたしなみについていう。
「それも言ったんですけど。ドラフォードは大切な同盟国。
その次期国王である皇太子がどのような考えであるか。
知るためには私をさらけ出して話す必要があると。
それで呆れられるなら、ドラフォードもそれまでの国。
それが判るだけでも私の訪問の価値があるとおっしゃられて」
シャーロットはジャルカの狙いを悟った。
夫に値するかじっくり判断するために自分をさらけ出せと言ったのだと。
今回クリスがエドに振られたのは、エドに対してそんなにかまわなかったのもあるが、エドがクリスの能力というか知力に対して負い目を感じていたことが根底にあった。
もし夫にするにはそれに耐えられる包容力があるかだ。
ジャルカはそこはオーウェンには問題ないと踏んでいるのだろう。
ドラフォードに嫁に出すしかないのか。
シャーロットはため息をついた。
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