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しおりを挟む「私は、運命の恋だとか、ソウルメイトとか、そういう恋愛にまつわることに関して否定的だったの。んでっ?何?と思ってて。だけどね、パンダファミリーの愛ある子育ての話を読んで、愛情が次の愛情になって、それがずっとバトンのように続いていくんだって思った。何ていうの?…生命のバトンは愛情が繋げていくのかな?と思ったりしたんだよね。昔から言い尽くされているけど、やっぱり愛は尊いものなのだと、何周も回りまくって今やっとわかった。」
安藤は話す旭の横顔をじっと見ていた。
「だから…好きあう者同士の愛も、次に繋げていく愛を育む大事な物なのかな?と思うんだよ。」
旭はゆっくり続けた。
「確かに前世のあんたはクソだったけど…由紀子を好きだった気持ちは本当だったと思う。でも途中から自己愛の方が勝ってしまって心の歯止めが効かなくなったんだろうね…。」
安藤の目にはうっすら涙が溜まっていた。
それをごまかそうと、安藤は上を向いた。
「おまえ、高校生のくせに生意気だな。」
安藤はクスっと笑って旭に言った。
「私は高校生を超越した存在だからねっ!」
旭は妖怪のような顔でフッっと笑った。
「え~話や…。」
横で類が号泣しながら言った。
「おまえ、いつからいたっ?」
安藤と旭が驚いて言った。
「俺たち、ああいう風に別れ別れになって死んだんだな…。」
俺は横にいるノエルに言った。
「戦争の無い、自由な世界に生まれ変われたんだね。」
ノエルは俺に微笑みかけた。
「俺さ…、大事な事まだ言ってなかった。」
ノエルは俺の目をじっと見ていた。
「俺、おまえのこと、大好きだよ。愛してる。前世の頃から今もずっとずっと、日に日に気持ちは大きくなってるよ。もう何て言っていいのかわからないよ。」
言っている途中から想いが込み上げてきて、目が潤んできた。
「私もずっと前世の頃から乃海君が大好きだよ。今度は絶対離れない。」
ノエルの目にも涙が溜まっていた。
俺が微笑むとノエルも微笑み返した。
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