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5 赤い月が昇る頃、オッドアイの瞳は見つめている。トンネルの向こうに開かれた世界で私を待っているのは誰?
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しおりを挟む「真子サン、オ帰リナサイ。ゴ無事デ 何ヨリ デシタ!」
「ナビ! もう本当に大変だったんだよ!」
「真子サン ト 蒼サン ノ 命懸ケ ノ 頑張リ ノ オカゲデ 倉田ノ 存在ハ 消滅シマシタ。座標軸ガ 完全ニ ズレ マシタ。マコトニ オメデトウ ゴザイマス!」
「倉田が消滅? 座標軸が…ずれた…?」
ナビに問いかけてみても、ナビはそれ以上何も言わなかった。
私たちはあの海辺へ行った。
真っ暗だった空は次第に明るくなり、夜が明けてきた。
私たちは車から出て海岸沿いを歩いた。
向こうの世界の私たちがしていたように、私は蒼の後ろから抱き着いた。
蒼は私の手をギュっと握った。
空には一晩の役目を終えた月が眠りにつこうとしていた。
その後は、何も無かったの如く平和な日々は続いて行った。
蒼と二人で不破自動車にルビーを迎えに行った。
店に着くと、不破さんはまるで私たちが来るのが分かっていたかのように、すでに入口のところでルビーを抱いて待っていた。
ルビーは不破さんの手から飛び降り、私の足元にすり寄ってきた。
私は彼女を抱きあげた。
え…?
「…どういう事?」
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