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4 愛する妻、可愛い子供たち、パパは頑張るよ~! あれ? 僕は何がしたかったんだっけ? 自分を見失いそうになっていた僕の前に現れたのは…
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しおりを挟む仕事が終わって亮太に会いに行った。
待ち合わせの焼き鳥屋に行くと個室に案内された。
亮太はすでに来ていた。
「お疲れ~ッス!」
「よ、亮太、久しぶり!」
とりあえずビールで乾杯してお互い近況などを報告しあった。
亮太はテレビに出ているだけあって、それは華麗な日々を送っているようだった。
「今日は先輩に相談があって連絡したんスすよ。」
「相談?」
「実は…」
亮太の相談と言うのは、ビジネスパートナーになってもらえないだろうか、という話だった。
彼は自分の美容院を経営していて、それをチェーン展開しようと考えているのだが、最近メディアへの進出が多くなってきたせいで経営の方になかなか手が回らないので、経営を手伝って欲しいというのだ。
「信頼している先輩だからこそお願いしたいんです。」
「あ、ありがとう…」
正直、話の規模が大きすぎて、うまく想像が出来なかった。
もちろん自分の店を持ちたいという気持ちはあるけど、それはまだまだ先の話と思っていた。
ましてやチェーン店の経営なんて、僕にそんな事が出来るのだろうか?
「先輩、かなりのイクメンじゃないっスか! ちょっといやらしい話して申し訳ないんですけど、無礼を承知で敢えて言わせてもらうと、けっこう儲かると思うし、今みたいに店に張り付いていなくてもいいし。奥さんも喜んでもらえるんじゃないかな…って、すみません、生意気なこと言って! でも先輩、こんなこと、簡単に誰かにお願い出来ないんですよ。俺、人生かけてますからね! パートナーになってもらう人は心から信頼できる人じゃないと嫌なんです!」
正直、後輩から慕われて嬉しかったし、お金の事やなんかも魅力的だと思った。
今のまま働いていても給料は頭打ちだろうし、時間やお金に余裕が出来れば、もっとヒカちゃんを楽にさせてあげられるだろう。
それに豊かな生活も出来る。
心が動かないはずが無かった。
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