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2 閉ざした気持ち。言えなかった言葉。叶わぬ想い。止まった時間が動き出すまで
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しおりを挟む私は高校の方へ向かった。
桜を入れた学校を撮ろうと思った。
春の暖かい空気感を表現したくて、かなりハイキーで撮った。
なかなか難しくて熱中して撮影していると、あっという間に時間が過ぎていった。
気づけばもう夕方になっていた。桜並木は昼間とはうって変わって、よりピンク色に染まって見えた。
撮影した写真を再生してみたら、やっぱり自分のイメージしているように撮れていなくてガッカリした。
ふと気配を感じて振り向くと、少し離れたところにさっきの男の子がいた。
視線があった。
しばらく目が合って、どうしたらいいかと思っていたら、向こうが話しかけてきた。
しかしその時、車が前を通って聞き取れなかった。
彼はそれに気づいたみたいで、こっちにやって来た。
「ここの高校の生徒?」
笑顔で話しかけてきた。
少し見上げる高さの彼は、優しそうでしっかりしていそうな雰囲気の男の子だった。
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