悪辣同士お似合いでしょう?

ナギ

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掌編

きっとこんなのはもう二度とない

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サレンドルプロデュース媚薬どっきり。
……というタイトルにはさすがにしなかった。ちょっとしたかった。
えっちしかないやつ。
苦手な方と18歳以下の方は回れ右をお願いします。

















 寝台に倒れこんで、むさぼるように口付をされながら、わたくしのドレスは性急に脱がされていく。
 いえ、半分脱がされただけというか。胸元が広く作られたドレスなどずらせばいいだけというようにされる。
 悪い、と耳元で囁きながら耳朶を食み、舐めて。
 わたくしはぞくぞくと背筋をしならせた。
「いつものようにしてやれない」
「そ、れは……あ、んっ」
 下着も中途半端に降ろしただけ。
 リヒトの指がまず一本、わたくしの中に入ってくる。
 まだそこは何の準備もできていなくて押しいられる感覚に眉根が寄る。けれど、そこで指が動くたびにじわりと、わたくしは劣情に浸されて潤んでいく。半ば無理矢理、そうされているというのに息は上がって気持ちよくなってしまうのはもう仕方ない事だと、思っているのです。
「アーデルハイト……十分ではないが、いいか?」
 切なげにかすれた声。わたくしの中でうごめく指が増やされて、けれどそれではまだ十分ではないと自分でもわかっているのです。
 少し辛いことになる事はわかっているけれど、ここでダメとは言えなくてわたくしはこくこくと頷き返し、恐る恐る足を開く。
「きて……乱暴にでも、いいから。今回だけで、しょ?」
「っ、悪い」
「ぁ、あっ」
 一気に熱が駆け抜ける。隘路を無理矢理押し開いてわたくしの最奥まで届く。一瞬、意識が飛びそうになる。
 削られていくような感覚。少し痛いのはまだ準備ができていなかったから。でも迎え入れた途端にそこはじくじくと疼いて。
 リヒトが腰を動かせばいやらしい音が響き始める。
 硬いものがわたくしの中を行き来して、削って、穿って。一番奥を突き上げられ喉奥で堪えた声が零れた。
 わたくしの内で熱く滾ったものが膨れて、精を撒く。叩きつけるように吐き出されたそれに震えてでもまだ終わらないことはわかっている。
「んんっ、あ、りひと」
「アーデルハイト、まだ」
「わかってるわ、よ……はっ、あ、ぁ」
 わたくしの腰を掴んでこんこんと奥を突く。乱暴な、自分の欲を満たすだけの律動。
 いつもとは違う。わたくしの事など思いやらない行為。
 苦しげな声が聞こえてまた熱いものを感じる。それなのに、熱を蓄えたまま、硬いままのものがわたくしを追いやる。
 身体の内側をぐちゃぐちゃに掻き回されてそれが気持ち良いと思ってしまう。
 ひくひくと身体が震えて、収縮する場所がリヒトを咥えて離さない。
 リヒトがわたくしを抱え直すとあたる場所が変わって、また別の気持ち良さ。
 わたくしの息が上がり、視界も滲む。
「あ、あぁ、あ、んっ、ひゃあ、あ、あ」
 思いのままに何度も突き上げられて。
 それが快感に変わる。
 少し余裕が出てきたのか口付けて、逆に苦しくなる。
 息をしたいのにさせてもらえない。また、唇塞がれてその舌が踊る。
 口腔を蹂躙して止まらない。
 唇離れて許されたと思えば、ずるりとわたくしの中からリヒトが引き抜かれ。わたくしの愛液とリヒトの子種の混ざったものがひくつく場所から溢れる。
 それを、やだ、寂しいなどと思ってしまった。
 けれどわたくしの瞳の端にとらえたリヒトの屹立はまだとても元気なようで。
 ひくつくように猛っておりまだ終われないのはわかったのです。
 わたくしは身体を転がされうつ伏せに、けれど腰はあげる格好を取らされ一気にまた、後ろからリヒトのものを迎え入れる。
「ひゃあ、あああ」
「後ろからが、好きか?」
「ひゃ、あ、す、すき」
「っ、締めるな、また」
 注ぎ込まれる熱さがわかってしまう。いつもより多い、いつもより熱いような。
 その激しさに身を震わせて達してしまう。
 ふわふわと意識が滲んでいるのにまた引き戻される。
 硬くて太くて、熱いものが萎えない。
 まだとわたくしを穿ってくる。
「ひゃんっ、やっ、あっ、あっ、あ」
「はっ、アーデルハイト、お前の中がうねってあたたかくて気持ちいい……絞られる」
 ここかと良いところを抉られて声が詰まる。
 視界が明滅するような快感。
 腰から、背中を撫でて覆い被さられまた突かれる場所が変わる。
「っ、アーデルハイト、愛してる。まだ終われない、我慢してくれ」
 我慢、なんて。
 わたくしも気持ち良い。嫌な行為ではない。
 そもそもわたくしが苦しそうなあなたを助けてあげたかったのだから。
 それは訂正しておきたい。
 リヒト、と細い声で呼べばなんだと顔を近づけてくれる。
「んぁ、ぁあっ、だい、じょうぶ……我慢して、抱かれてるわけじゃないわ」
 安心して、と笑う。
 いえ、笑えていたかしら。多分笑えていたわ。
 リヒトが安堵したかのような顔をしてその動きを速めたのだから。
 また、わたくしの内に注がれる熱。それが終わらない、果てがない。
「ひゃ、ああ、りひと」
「アーデルハイト、こっちをむけ」
 呼ばれて、顔をどうにか向ければ口付けが交わされる。
 途切れそうになる口づけ。でもわたくしはそれをやめてほしくなくて、舌を伸ばす。
 舌を絡めて口付けて、リヒトの熱を感じる幸せ。
 強く穿たれてわたくしは声を飲み込みまた達する。意識も飛んでしまいそうなのにリヒトそれを許してくれない。
 いつもより激しくて身がもたない。けど、収まるまで付き合うことができるのはわたくしだけ。
 達して体から力が抜けてしまう。まどろむ暇も与えてくれない。
 リヒトが一度、わたくしから出て行く。
 それすらも気持ち良い。
 ぺたりとくずれたわたくし。その横にリヒトがいて、わたくしの片足を持ってあげる。
 そしてまたずぷりと、わたくしから溢れていたものごと入ってくる。
「んっ、あっ、ちょっとは、おさまった?」
「ああ……でもまだ、な」
「ん、わかったわ……はぁ、ぁ」
 さっきまでとは違う緩慢さ。
 それに焦らされる心地よさ。
 リヒトはわたくしの乳房を片手で包んでその先にも愛撫を。
 もう一方の手は繋がる場所をなぞり、花芽をいじり始める。その与えられる快感が強くて意識が保てない。
 そしてちゅ、ちゅと口付けの音。
 首の後ろ、肩といくつもされている。
「りひと、また、また、やぁ!」
「は、そんなにいいのか? 俺も、いつもよりいい」
 お腹がじんわりと熱帯びる。熱い、そこが熱くて切なくて。しゅくしゅくと蠢いてもっとと言っているみたい。
 じゅぷじゅぷと卑猥な音が響いて、わたくしたちの荒い息が混じる。
 いつのまにか向き合って、リヒトと指先絡めながら口付けあう。
 口付けながら緩い抽送が繰り返されて追い上げられる。
 こういうの、イキっぱしと言うのでしょう?
 こんなのは久しぶりすぎて頭がついていかない。
 蕩かされる、切ない、もっとと言ってしまう。
「アーデルハイト、まだもう少し……収まらない」
「ふぁ、ぁ、もう、無理、ん、あ」
「大丈夫だ、まだ。ほら……ここが好きだろ?」
「あ、ああっ、そこ、そこすき」
 ぐりぐりと奥をしつこく突かれて背中しなる。視界が爆ぜるように真っ白になって、意識が途切れかけるのに微睡むことは許されない。
 だってまだそこに硬さを以て主張するものがあるのだから。
 わたくしの中が収斂していてもお構いなしにまたゆっくりと抜き差しされ良い所ばかりが擦られる。
 身体にもう力が入らない。されるがままというのはこういうことを言うのでしょう。
 けれど、快楽だけは、気持ち良いのだけはよくわかる。
 焦らさないで一気に追い立てられるのを何度も何度も続けられてわたくしは蕩かされる、というよりも。
 落とされるばかり。
「りひと、りひと」
「なんだ?」
「もう無理、あたまおかしくなる、きもちいいの」
「ああ」
「あ、やだやだ、抜かないで、もっと奥に」
「ああ」
 いくらでもとぎゅっと抱きしめられて耳元に囁かれた、ような気がする。
 わたくしは自分でも、もう何を言っているのかよくわからない。
 ただ、気持ち良いのだけはわかる。
 ん、ん、と息を詰めるように口付しあって。落ちる意識を何度も呼び起こされながら互いの存在を近くに感じるだけ。
「孕まなければおかしいくらいだな」
「な、に? りひと、あ、あぁ、あ」
「あいしてるって言ったんだ」
 突き上げられるのと同時にリヒトの低い、唸るような声が聞こえて。
 わたくしの中に精が吐き出される熱を感じる。びくびくと震えているようなそれを、わたくしのそこが収縮して受け止める。
 それが幸せで、わたくしの口からはうっとりとした声が零れてしまう。
 これは好き。わたくしがリヒトを受け止めている感覚が、好き。
「アーデルハイト……愛しているよ」
「ん……りひと……」
 とろりと瞼が落ちる。
 わたくしが最後にみたのは、愛おしげにわたくしを見つめるリヒト。
 ああ、これで終わりかしらと思いながらわたくしの意識は閉じたのです。







 すやすやと眠り始めたアーデルハイト。
 無理をさせたのだから仕方ないとは、思う。
 しかし、あんな。媚薬などを飲まされるはめになるとは思っていなかった。
 そして、夫婦なのだからとこんなことに付き合ってくれるとも思っていなかったのだ。
 どうにか耐えてやり過ごせばと思っていたのだが、あんなことを言われたら火がつくに決まっている。
 おぜん立てされたのは癪だが、良い事は良かった。
 どうにかなった己自身を引き抜けば、流れ落ちる白濁と愛液の混じったもの。
 それが泡立つほどに何度も抽挿を繰り返したのに自分でも呆れる。
 身体を上気させ、眠っている。その姿でもまだ、俺は高揚する。
 眠っているのに抱くというのはいかがなものかと思いつつ、まぁいいかと。
 向き合い、ぬかるむ場所にもう一度己をいれた。
「っ、お前は本当に」
 眠っているくせに、身体は正直だ。
 肉襞は収縮し俺に絡みついてくるようだ。もっと、まだ欲しいというように。



とか続き書こうかなと思ったんですけどこれはさすがにな。
さすがに。かけるけど私が書きながら笑い死ぬわということで。
まぁこんなことは、なかった。(ということにしておきます


好き放題して楽しかっただけの!
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