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本編
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「頭が痛い……」
「随分お飲みになられたのね」
「ああ……」
「父様、いたい?」
フリードリヒに大丈夫だと笑うリヒト。強がりかしら。
「あなたは今日は会議ですよね。わたくしはガーデンパーティーですけれど」
「ああ。途中で顔を出す。フリードリヒもずっとそちらか?」
「はい」
今日の話をしながら朝食を終え、しばらくすればリヒトは出ていく。
それは今までと変わらぬ事。フリードリヒと一緒に見送って、わたくしたちも支度を。
ガーデンパーティーは城の庭で。しきりはわたくしですから皆様をお迎えしなければいけませんもの。
時間は昼から三時間くらい。夕刻までにはお開きになる予定。けれど、それより早くいらっしゃる方もいます。
子供たちにとっては顔を合わせる機会にもなります。きっと主だった貴族の方達は子供たちを連れてくるでしょう。
庭ですし、ドレスも少しお洒落なくらいで気張ることもなくできるというのは幸い。
すでに天幕などの用意もされているはずであとはわたくしが確認に行くだけ。軽食や菓子も事前に打ち合わせしてますし。
「フリードリヒ、母様はパーティーの下見に行きますけれど、あなたどうします?」
「いっしょにいく!」
「そう。じゃあ……服のかえは持っていきましょうか」
侍女に声をかけてフリードリヒは服の変えを。ローデリヒは今日も乳母任せになってしまいますわね。
庭に向かえば準備はほぼ終わっており、テーブルや椅子などもすでに並んでいる。
子供たちが遊べるようにと、天幕の下に絨毯を敷いてクッションなども置いて。さっそくフリードリヒがそこに駆け込んでしまいましたわ。
「フリードリヒ、お庭から出ちゃだめよ」
「はーい!」
元気なお返事。周囲にいる皆にもそれとなく見ておいてと言いつつ、準備のチェック。
皿やグラスの数は多めに。今日は熱いので冷たい飲み物もすぐ持ち出せるよう近くの部屋に準備を支持していると、犬達が子を連れてやってくる。
三人の子は挨拶をするとすぐにフリードリヒの所へ。きゃっきゃとクッションを投げ合ったり追いかけっこをしたりと楽しそうにしている。
「この辺りの警備は問題なく終わっている。他国のご婦人方も少しずつ集まっていた」
「そう。それじゃあ少し早めにお通ししましょうか。わたくしに挨拶をするだけでしょうし」
遠方からいらっしゃった方は今日、お帰りになられる方達もいる。そう言った方達は、本当はリヒトにご挨拶したいのでしょうけれど、全てにお応えはできませんし。
入り口で御記帳いただいて、わたくしが言葉を受けて伝えておきますと言えばそれで形にはなるのですから。
「今日はフリードリヒ王子もずっと一緒? 俺達の子らを護衛かわりでいい? リシェがいると皆が世話焼きたがって危ないことはしないだろうけど」
「そうね。誰かは近くにいてあげてくれる?」
「それはもちろん」
ツェリとフェイルの子、リシェは唯一の女の子。だからフリードリヒと、ジークの子とハインツの子とで騎士ごっこというか。傍で見ていてほほえましいものはあるのです。
いつでもお客様をお通しできると連絡が来て、それではご案内して、とわたくしは命じる。
城の中庭に誂えた茶会の場所。中庭に通じる出入り口を受け付けとして、お名前をいただいてからお通ししていく。
一番にいらっしゃった方は隣国の外交官の方。我が国とは特に、何かすぐさま取り決めなければいけないこともないので世間話がてら、今後ともと挨拶され。他にもいらっしゃった方達と順番に巡っていく。
しばらくすると、他国からのお客様の姿が消え、貴族達が集い始めました。
皆様、わたくしに最初に挨拶を。それから、お子様がいらっしゃる方はあちらにどうぞとフリードリヒのいる方を示す。
フリードリヒよりも大きな子達もいるようで、天幕の一つは子供たちが集う場所になってしまいました。
ある程度、物事のわかる子達には親から失礼の無いようにだとか、仲良くなってきなさいとか言われているのでしょう。
話しかけたり、何かしらの行動はとっているようですがやはり仲がいいのは犬達との子でした。
「よし、よくやってる」
「さすが我が子……」
「……あなた達、変なこと刷り込んでないわよね?」
何も、とハインツもジークも言う。ただ、近寄ってくる者達はリシェにちょっかいを出すから追い払えと言ってあるだけだ、と。
リシェを引き合いにして、上手に近づいてくる人たちを払っているという。
それはフリードリヒに近づけさせない為でもあるのはみえみえ。わたくしはそこまで気を遣わなくていいのにと思うのですけれど。
フリードリヒの様子を視界の端に捕えつつ、皆様に挨拶をしていると遠くにまた人垣。
どうしたのかしらと思えばどうやらリヒトが来た様でまっすぐこちらに向かってくる。
わたくしとお話をしていた方は後ろに下がられて、リヒトはわたくしの所へ。
「上手く回っているようだな」
「ええ」
「フリードリヒは?」
「そこで遊んでいるわ」
そう言えば、子供たちの方に視線を向けて笑う。あれを邪魔するのはと声をかけるのはやめたそうです。
リヒトは集った貴族達相手に、これからも国を支えて欲しいと言葉を向ける。
昨日の夜会などは、対外的な側面が大きかったですから。それを貴族達もわかっているのでしょう。
わたくし達が並んでいると、それに気付いたのかフリードリヒがこちらに来ようとする。
さすがに大人の間を抜けてくるのは無理でしょうから、わたくしはリヒトに目配せして示す。
皆の間を抜けて迎えに行けば嬉しそうに笑う。リヒトはフリードリヒを抱え上げました。
「父様! おしごとは?」
「まだある。少し抜けてきたんだ」
そっか、とフリードリヒは残念そう。これから遊んでもらえると思っていたのかもしれません。
あとでなとリヒトは笑ってフリードリヒを降ろすとその場にいた子供たちにも笑いかけました。
「皆で仲良く遊んでくれているのだな。これからもそうしてほしい」
彼らは何を言われたのか、それはまだわからないのかもしれません。子供に向けた何気ない言葉ですけれど、周囲の大人たちからすれば、この先にある治世を支えてくれと言っているようなものでしょう。
それはまた余計なことなのではとわたくしは思ってしまう。
わたくしとリヒトでは、きっと政治に対しては考え方が違うのでしょう。
フリードリヒがきっと王位を継ぐことになる。
わたくしはそれを理解して、覚悟しようとしている。けれど、まだ心のどこかで上手にそれを扱えないままでもあるのです。
きっとそれは見通されている。
わかっていますのよ。フリードリヒが王にならなくても良いようにするのが不可能であることは。
わたくしの子はあなたの子であるのだから。
仕方ない、と割り切ってしまえばそうできない。不安があるの。リヒトの子でもあるけれど、わたくしの子でもあるのですから。
わたくしはお母様に、貴族の方に迷惑をかけてはいけない。本流に血を残すようなことは畏れ多いとずっと教えられていて。
それは、今も変わらず、わたくしはそう思っている。それが正しいと、思っている。
そんなことは無いと言われるけれど、この考えは覆らないのです。
リヒトはこれを根深いなと苦笑するばかり。ええ、本当に根深いのよ。
今も隣で笑っているけれど、心の中は掻き混ぜられたような感覚。取り乱したりはしないけれど、わたくしは不安になるの。
何故、そんな気持ちになるのかわからないのだけれども。
「随分お飲みになられたのね」
「ああ……」
「父様、いたい?」
フリードリヒに大丈夫だと笑うリヒト。強がりかしら。
「あなたは今日は会議ですよね。わたくしはガーデンパーティーですけれど」
「ああ。途中で顔を出す。フリードリヒもずっとそちらか?」
「はい」
今日の話をしながら朝食を終え、しばらくすればリヒトは出ていく。
それは今までと変わらぬ事。フリードリヒと一緒に見送って、わたくしたちも支度を。
ガーデンパーティーは城の庭で。しきりはわたくしですから皆様をお迎えしなければいけませんもの。
時間は昼から三時間くらい。夕刻までにはお開きになる予定。けれど、それより早くいらっしゃる方もいます。
子供たちにとっては顔を合わせる機会にもなります。きっと主だった貴族の方達は子供たちを連れてくるでしょう。
庭ですし、ドレスも少しお洒落なくらいで気張ることもなくできるというのは幸い。
すでに天幕などの用意もされているはずであとはわたくしが確認に行くだけ。軽食や菓子も事前に打ち合わせしてますし。
「フリードリヒ、母様はパーティーの下見に行きますけれど、あなたどうします?」
「いっしょにいく!」
「そう。じゃあ……服のかえは持っていきましょうか」
侍女に声をかけてフリードリヒは服の変えを。ローデリヒは今日も乳母任せになってしまいますわね。
庭に向かえば準備はほぼ終わっており、テーブルや椅子などもすでに並んでいる。
子供たちが遊べるようにと、天幕の下に絨毯を敷いてクッションなども置いて。さっそくフリードリヒがそこに駆け込んでしまいましたわ。
「フリードリヒ、お庭から出ちゃだめよ」
「はーい!」
元気なお返事。周囲にいる皆にもそれとなく見ておいてと言いつつ、準備のチェック。
皿やグラスの数は多めに。今日は熱いので冷たい飲み物もすぐ持ち出せるよう近くの部屋に準備を支持していると、犬達が子を連れてやってくる。
三人の子は挨拶をするとすぐにフリードリヒの所へ。きゃっきゃとクッションを投げ合ったり追いかけっこをしたりと楽しそうにしている。
「この辺りの警備は問題なく終わっている。他国のご婦人方も少しずつ集まっていた」
「そう。それじゃあ少し早めにお通ししましょうか。わたくしに挨拶をするだけでしょうし」
遠方からいらっしゃった方は今日、お帰りになられる方達もいる。そう言った方達は、本当はリヒトにご挨拶したいのでしょうけれど、全てにお応えはできませんし。
入り口で御記帳いただいて、わたくしが言葉を受けて伝えておきますと言えばそれで形にはなるのですから。
「今日はフリードリヒ王子もずっと一緒? 俺達の子らを護衛かわりでいい? リシェがいると皆が世話焼きたがって危ないことはしないだろうけど」
「そうね。誰かは近くにいてあげてくれる?」
「それはもちろん」
ツェリとフェイルの子、リシェは唯一の女の子。だからフリードリヒと、ジークの子とハインツの子とで騎士ごっこというか。傍で見ていてほほえましいものはあるのです。
いつでもお客様をお通しできると連絡が来て、それではご案内して、とわたくしは命じる。
城の中庭に誂えた茶会の場所。中庭に通じる出入り口を受け付けとして、お名前をいただいてからお通ししていく。
一番にいらっしゃった方は隣国の外交官の方。我が国とは特に、何かすぐさま取り決めなければいけないこともないので世間話がてら、今後ともと挨拶され。他にもいらっしゃった方達と順番に巡っていく。
しばらくすると、他国からのお客様の姿が消え、貴族達が集い始めました。
皆様、わたくしに最初に挨拶を。それから、お子様がいらっしゃる方はあちらにどうぞとフリードリヒのいる方を示す。
フリードリヒよりも大きな子達もいるようで、天幕の一つは子供たちが集う場所になってしまいました。
ある程度、物事のわかる子達には親から失礼の無いようにだとか、仲良くなってきなさいとか言われているのでしょう。
話しかけたり、何かしらの行動はとっているようですがやはり仲がいいのは犬達との子でした。
「よし、よくやってる」
「さすが我が子……」
「……あなた達、変なこと刷り込んでないわよね?」
何も、とハインツもジークも言う。ただ、近寄ってくる者達はリシェにちょっかいを出すから追い払えと言ってあるだけだ、と。
リシェを引き合いにして、上手に近づいてくる人たちを払っているという。
それはフリードリヒに近づけさせない為でもあるのはみえみえ。わたくしはそこまで気を遣わなくていいのにと思うのですけれど。
フリードリヒの様子を視界の端に捕えつつ、皆様に挨拶をしていると遠くにまた人垣。
どうしたのかしらと思えばどうやらリヒトが来た様でまっすぐこちらに向かってくる。
わたくしとお話をしていた方は後ろに下がられて、リヒトはわたくしの所へ。
「上手く回っているようだな」
「ええ」
「フリードリヒは?」
「そこで遊んでいるわ」
そう言えば、子供たちの方に視線を向けて笑う。あれを邪魔するのはと声をかけるのはやめたそうです。
リヒトは集った貴族達相手に、これからも国を支えて欲しいと言葉を向ける。
昨日の夜会などは、対外的な側面が大きかったですから。それを貴族達もわかっているのでしょう。
わたくし達が並んでいると、それに気付いたのかフリードリヒがこちらに来ようとする。
さすがに大人の間を抜けてくるのは無理でしょうから、わたくしはリヒトに目配せして示す。
皆の間を抜けて迎えに行けば嬉しそうに笑う。リヒトはフリードリヒを抱え上げました。
「父様! おしごとは?」
「まだある。少し抜けてきたんだ」
そっか、とフリードリヒは残念そう。これから遊んでもらえると思っていたのかもしれません。
あとでなとリヒトは笑ってフリードリヒを降ろすとその場にいた子供たちにも笑いかけました。
「皆で仲良く遊んでくれているのだな。これからもそうしてほしい」
彼らは何を言われたのか、それはまだわからないのかもしれません。子供に向けた何気ない言葉ですけれど、周囲の大人たちからすれば、この先にある治世を支えてくれと言っているようなものでしょう。
それはまた余計なことなのではとわたくしは思ってしまう。
わたくしとリヒトでは、きっと政治に対しては考え方が違うのでしょう。
フリードリヒがきっと王位を継ぐことになる。
わたくしはそれを理解して、覚悟しようとしている。けれど、まだ心のどこかで上手にそれを扱えないままでもあるのです。
きっとそれは見通されている。
わかっていますのよ。フリードリヒが王にならなくても良いようにするのが不可能であることは。
わたくしの子はあなたの子であるのだから。
仕方ない、と割り切ってしまえばそうできない。不安があるの。リヒトの子でもあるけれど、わたくしの子でもあるのですから。
わたくしはお母様に、貴族の方に迷惑をかけてはいけない。本流に血を残すようなことは畏れ多いとずっと教えられていて。
それは、今も変わらず、わたくしはそう思っている。それが正しいと、思っている。
そんなことは無いと言われるけれど、この考えは覆らないのです。
リヒトはこれを根深いなと苦笑するばかり。ええ、本当に根深いのよ。
今も隣で笑っているけれど、心の中は掻き混ぜられたような感覚。取り乱したりはしないけれど、わたくしは不安になるの。
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