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第四章
おはようからの救出作戦
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起こされるのは突然。
レティ、起きろと揺さぶりがかかる。ふぇーと変な声を出しながらぼやける瞳こする私は、はっとした。
ぱっとデジレ様の顔が飛び込んできた。
「レティ、どうだった、無事か?」
「無事ですけど、つかまってます!」
くるりと見回せばガブさんがいて、ガブさん! と私は名前を呼んだ。
「セドリックって人、知ってますか?」
「セドリック? 知ってるもなにも……俺の叔父にあたる人だ」
ああ、やっぱりか、と――ガブさんは零す。
「……ごめん。それは今は置いておこう。何を知ったのか教えてくれる?」
「あ、はい。ええと……市内の地図」
わかったと殿下は持ってきてくれる。
それから、今いる場所と、お城の場所を教えてもらって。
方向的にこのへんだったと私は示した。
そこで、地下室にテオ達。上の部屋でお兄様。魔術が使えないっぽいという話をした。
「その家って広い庭がついてて……赤い屋根とか?」
「そうそう、まさにそれ」
「大臣の持家だな……アレク、手紙かくから紙とペン」
「ああ、皇太子殿にか?」
「そう。もうこれは首切り案件だろ……叔父までいくかはわからないけど」
そっかー、叔父かー、とガブさんはため息をついている。
身内からの、っていうのはきっとこう。気持ちがついていかないのかなぁ……でもかける言葉も思いつかないし。
と、思って! いたんだけど!
「やっぱりなー、そうだと思ったんだよなー! あー、これで全部厄介ごと片付く。兄貴ー、やっちゃえー」
なんかとっても楽しそうな顔をしていました。
えー。
「お兄様達はどうしますか?」
「魔術使えないのをどうにかすれば、自力でいろいろいけるよね」
「そうですね。閉じ込められてただけで、手足拘束まではされてなかったです、地下室組も」
じゃあ、ほら、あれだと殿下は仰る。
じゃあ、ほら、なんですか!!
「レティ、魔石たくさん持ってたからそれの」
「それの?」
「爆破系のを」
「爆破系のを」
「ぽいっと」
「私がしてこようか?」
「デジレ様はここにいてくださいー!」
だめ、絶対、だめ! と私はとどめる。
だ、だって本当にしゅっといてっぱぁんとやりそうなんだもの!!
そうこうしてるとガブさんのお手紙が完成。
叔父が絡んでいる事などを書いたから届けてほしいとお願いされました。
「で、俺は建国式典の時に、アレクの護衛に混じっていくことにするから……」
「え、そのおもしろくない案でいくのか?」
「あっ、はい。デジレ様の案はおもしろくはありますが無茶かなぁと思うので、はい」
「俺も姉上の案を推したいけど無理があるので残念ながらな……」
「何の話です?」
そう尋ねると、デジレ様が私のふりをして式典に出席したらいい! とまた。はい。って言う感じの案を提案したとのこと。
つまり女装という。ぶふっ。
顔はヴェールで隠してしまえばわからないだろうしと仰りますが、わかると思いますよ!
「ううん……私もちょっとそれは、無理だと思います」
女装を逃れたガブさんはほっとしている様子。
けど、もうその式典も明日に迫っている。早く助け出したい、と思うけどどうしたらいいのか!
やっぱり魔石ちゅどーんが有効手なのかな……いやいや、もっと別の方法があるはず。
なんというかデジレ様と殿下からは大胆な方法しかでてこない。殿下はまともな感じなんだけどデジレ様に今、引きずられてる感がある。
あっ、こういう作戦たててたのお兄様だったんだなと思った。
うん、お兄様に聞いてこよう。
「とりあえず、お兄様の所にいってきます。それでどうするか、決めてきますね」
「そうか、なら私も行こう」
「えっ、デジレ様はお留守番してくださいよ」
「何故だ、戦力は多い方がいいだろう? 本気でやれば家の一つや二つ吹き飛ばすことができるだろうし」
え、なにいってるんだろう、この方。
吹き飛ばす? 何を、家を。ひとつやふたつ。
えっ?
「……殿下、殿下。これ、デジレ様の通常モードでよろしいですか?」
「まぁいつも通りだけど」
んんー! 絶対一緒にいっちゃだめだと思うー!
それからデジレ様をどうにかなだめすかして、というか殿下とガブさんが抑えている間に私はお兄様の元に向かった。
魔石じゃらじゃらもって。
いえ、べつに、吹き飛ばすわけでは、ないんですよ。一応、そうもしもの時の為に。
とりあえず、助け出す難易度が低いのはお兄様だ。
あの部屋、窓もあったし。多分、脱出しないのは捕まった皆の為なんだと思う。
脱出の術さえ思いつけば、しそうだし。
捕まってるけど考える頭は自由だから、色々作戦たててそうだけども。きっとお兄様も私がくるのは想定済みだと思う。
急いで向かえば、部屋の椅子に座ったまま。
姿は見えないままなんだけど、これ入って大丈夫かな。
先に魔術関係で何か仕込まれてないか、私はそそーっと魔力を流してみる。
……何もない。なにこのセキュリティずぼら!! お兄様、これ窓あけて飛び降りれば余裕で逃げれますけど!!
レティ、起きろと揺さぶりがかかる。ふぇーと変な声を出しながらぼやける瞳こする私は、はっとした。
ぱっとデジレ様の顔が飛び込んできた。
「レティ、どうだった、無事か?」
「無事ですけど、つかまってます!」
くるりと見回せばガブさんがいて、ガブさん! と私は名前を呼んだ。
「セドリックって人、知ってますか?」
「セドリック? 知ってるもなにも……俺の叔父にあたる人だ」
ああ、やっぱりか、と――ガブさんは零す。
「……ごめん。それは今は置いておこう。何を知ったのか教えてくれる?」
「あ、はい。ええと……市内の地図」
わかったと殿下は持ってきてくれる。
それから、今いる場所と、お城の場所を教えてもらって。
方向的にこのへんだったと私は示した。
そこで、地下室にテオ達。上の部屋でお兄様。魔術が使えないっぽいという話をした。
「その家って広い庭がついてて……赤い屋根とか?」
「そうそう、まさにそれ」
「大臣の持家だな……アレク、手紙かくから紙とペン」
「ああ、皇太子殿にか?」
「そう。もうこれは首切り案件だろ……叔父までいくかはわからないけど」
そっかー、叔父かー、とガブさんはため息をついている。
身内からの、っていうのはきっとこう。気持ちがついていかないのかなぁ……でもかける言葉も思いつかないし。
と、思って! いたんだけど!
「やっぱりなー、そうだと思ったんだよなー! あー、これで全部厄介ごと片付く。兄貴ー、やっちゃえー」
なんかとっても楽しそうな顔をしていました。
えー。
「お兄様達はどうしますか?」
「魔術使えないのをどうにかすれば、自力でいろいろいけるよね」
「そうですね。閉じ込められてただけで、手足拘束まではされてなかったです、地下室組も」
じゃあ、ほら、あれだと殿下は仰る。
じゃあ、ほら、なんですか!!
「レティ、魔石たくさん持ってたからそれの」
「それの?」
「爆破系のを」
「爆破系のを」
「ぽいっと」
「私がしてこようか?」
「デジレ様はここにいてくださいー!」
だめ、絶対、だめ! と私はとどめる。
だ、だって本当にしゅっといてっぱぁんとやりそうなんだもの!!
そうこうしてるとガブさんのお手紙が完成。
叔父が絡んでいる事などを書いたから届けてほしいとお願いされました。
「で、俺は建国式典の時に、アレクの護衛に混じっていくことにするから……」
「え、そのおもしろくない案でいくのか?」
「あっ、はい。デジレ様の案はおもしろくはありますが無茶かなぁと思うので、はい」
「俺も姉上の案を推したいけど無理があるので残念ながらな……」
「何の話です?」
そう尋ねると、デジレ様が私のふりをして式典に出席したらいい! とまた。はい。って言う感じの案を提案したとのこと。
つまり女装という。ぶふっ。
顔はヴェールで隠してしまえばわからないだろうしと仰りますが、わかると思いますよ!
「ううん……私もちょっとそれは、無理だと思います」
女装を逃れたガブさんはほっとしている様子。
けど、もうその式典も明日に迫っている。早く助け出したい、と思うけどどうしたらいいのか!
やっぱり魔石ちゅどーんが有効手なのかな……いやいや、もっと別の方法があるはず。
なんというかデジレ様と殿下からは大胆な方法しかでてこない。殿下はまともな感じなんだけどデジレ様に今、引きずられてる感がある。
あっ、こういう作戦たててたのお兄様だったんだなと思った。
うん、お兄様に聞いてこよう。
「とりあえず、お兄様の所にいってきます。それでどうするか、決めてきますね」
「そうか、なら私も行こう」
「えっ、デジレ様はお留守番してくださいよ」
「何故だ、戦力は多い方がいいだろう? 本気でやれば家の一つや二つ吹き飛ばすことができるだろうし」
え、なにいってるんだろう、この方。
吹き飛ばす? 何を、家を。ひとつやふたつ。
えっ?
「……殿下、殿下。これ、デジレ様の通常モードでよろしいですか?」
「まぁいつも通りだけど」
んんー! 絶対一緒にいっちゃだめだと思うー!
それからデジレ様をどうにかなだめすかして、というか殿下とガブさんが抑えている間に私はお兄様の元に向かった。
魔石じゃらじゃらもって。
いえ、べつに、吹き飛ばすわけでは、ないんですよ。一応、そうもしもの時の為に。
とりあえず、助け出す難易度が低いのはお兄様だ。
あの部屋、窓もあったし。多分、脱出しないのは捕まった皆の為なんだと思う。
脱出の術さえ思いつけば、しそうだし。
捕まってるけど考える頭は自由だから、色々作戦たててそうだけども。きっとお兄様も私がくるのは想定済みだと思う。
急いで向かえば、部屋の椅子に座ったまま。
姿は見えないままなんだけど、これ入って大丈夫かな。
先に魔術関係で何か仕込まれてないか、私はそそーっと魔力を流してみる。
……何もない。なにこのセキュリティずぼら!! お兄様、これ窓あけて飛び降りれば余裕で逃げれますけど!!
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