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第二章
心配
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王都の家に送られると、そこにはお父様とお母様がいらっしゃった。
顔を見れば、心配していたのはわかる。
それにテオの家族もそこにいた。
無事だし、何かされるかもーと心構えができていた私たちはなんとも、とは言わないけど。
あんまり重く受け止めてなかった。
お母様は泣いてるし、お父様も安心したという顔で。
なんかこう、うん。
心配かけてごめんなさい、と私は言っていた。
そのあと! これにお兄様が関わっていたこともしっかりばれてお兄様はしこたま怒られていた。
やぁい!! と内心思ったのは内緒。
ついでにあの捕まってた家から色んな証拠がでてきて、ジュリアさん家は厳重注意を受けた。それだけでいいのーと思ったけど貴族社会では白い目を向けられ、地に落ちた。それが実質のペナルティなのだろう。
現時点で、貴族位剥奪はなかった。それは子供のしたことだからだそうだ。
ただ、子供のしたことにしてはというところもあるらしく。やましい事はたくさんあるらしい。
これを発端として、他にも色々な捜査に入ったので何かやましいことがでてきたら、それ相応のということになるはず。
そしてこの事件のせいでテオが従者を外されそうになった。
なんでも私をちゃんと危険から守れなかったのでとあちらのご両親が言ってきたらしく。
お父様は今回のことは不問と言ってるけど、いいえと言われて。
私としてもテオがいなくなるのは寂しいしいやだった。
なので、ご両親とお父様が話しているときに乗り込んで泣いて喚いたのだ。
恥ずかしいと思いつつも、泣いて喚いてお願いしたのだ。
うわあああああって思いながら。
でも私のあまりにもなあれにテオはドン引きしていたしお父様も渋い顔をしていたので、わざとこうしているのもわかっていたはず。
ご両親を説き伏せるには十分だったけど!!
そういう事後処理がいくつかあって、私たちはしばらく学園にはいなかった。
事情聴取もあったし。
ついでにそこであの素敵な怪盗さんについてもちらっと言っておいた。すると衛兵さんたちはあいつか! ってな顔してたので有名なのかもしれない。
戻ったら戻ったでジゼルちゃんにお説教をくらい、ベルからもくらい。
私とテオはそれをおとなしく受け入れたのだ。
「無事で本当に良かったのですが……次からこういうことをする時はちゃんと声をかけてくださいね」
「はい……」
「そうだ。子供だから大丈夫などと言ってられない時もあるんだからな」
「ベルに怒られるこの違和感……」
「おい!」
というのも、だ。
ベルもジゼルちゃんも誘拐やらは経験済みだそうだ。まぁ、それもそうだ。
公爵家の人間だから。私は領地でのほほんとしていられたけど王都ではそうはいかなかったみたい。
ちらっと聞くに、血なまぐさい現場もあったみたいな。
「相手が何もできない、普通の人達だったから良かったのよ。相手が魔術師、魔導師なら……」
「あっ……うん。そうね、それは確かに運が良かったわね」
確かに、だ。
魔術の素養がある人がいれば、私たちが何かごそごそとしていたのもわかったかもしれない。
そういう感知が上手な人もいるからだ。
「そうだ。ねぇジゼルちゃんとベルは素敵な怪盗さんって知ってる?」
「素敵な怪盗さん!?」
「お前たち、会ったのか?」
ジゼルちゃんめっちゃ食いついた。ベルはそんなジゼルちゃんに渋い視線を送っている。
嫉妬ですか!!
「一応、助けてもらった……と、言って良いとおもいますけど」
「なんかキャラが濃かったわよ?」
「う、うらやましい!」
ジゼルちゃんは、上手に説明できないだろうなと思う浮かれっぷりなのでベルをみた。
ベルは仕方がないというように素敵な怪盗さんについて教えてくれる。
それはここ一年くらいの間に姿を見せるようになった怪盗。
狙うのは、悪いことをしている者達。そういう家から金品を奪ったり悪事を暴いたり。
そういう活動をしているらしい。
うっ! なんかそういう活動をしたいみたいなことをどこかのだれか達が言っていた気もするんだけど!
「特徴は派手な服装。おそらく貴族の誰かだとは思うんだけどな……誰かはわからない」
盗みは悪い事なのだが。それをされた相手はもっと悪いことをしておりそれを暴いている。
そして盗んだものは、大体王宮に提出されているらしい。
「自分の欲のために動いているわけでは、ないみたいだからな。だからこそ捕まえてさばけば……むしろ王都の民から批判がくる」
「義賊、ってことね?」
「そうだな……」
「そうです! それにとっても素敵な殿方だと言われていますよ!」
私も一度お会いしたい……というジゼルちゃんは恋する乙女のようだ。わー! これはベル複雑だろうなー!!
表情めっちゃ渋いー!!
と、そんなベルの様子をにこにこ観察していると、ベルにそれを気づかれて。
そっぽを向かれてしまった。けど耳とか真っ赤だからね。
それからジゼルちゃんにもっと詳しく話してとせがまれたんだけど、ド派手な印象しかなくて。
ごめんねジゼルちゃん!
顔を見れば、心配していたのはわかる。
それにテオの家族もそこにいた。
無事だし、何かされるかもーと心構えができていた私たちはなんとも、とは言わないけど。
あんまり重く受け止めてなかった。
お母様は泣いてるし、お父様も安心したという顔で。
なんかこう、うん。
心配かけてごめんなさい、と私は言っていた。
そのあと! これにお兄様が関わっていたこともしっかりばれてお兄様はしこたま怒られていた。
やぁい!! と内心思ったのは内緒。
ついでにあの捕まってた家から色んな証拠がでてきて、ジュリアさん家は厳重注意を受けた。それだけでいいのーと思ったけど貴族社会では白い目を向けられ、地に落ちた。それが実質のペナルティなのだろう。
現時点で、貴族位剥奪はなかった。それは子供のしたことだからだそうだ。
ただ、子供のしたことにしてはというところもあるらしく。やましい事はたくさんあるらしい。
これを発端として、他にも色々な捜査に入ったので何かやましいことがでてきたら、それ相応のということになるはず。
そしてこの事件のせいでテオが従者を外されそうになった。
なんでも私をちゃんと危険から守れなかったのでとあちらのご両親が言ってきたらしく。
お父様は今回のことは不問と言ってるけど、いいえと言われて。
私としてもテオがいなくなるのは寂しいしいやだった。
なので、ご両親とお父様が話しているときに乗り込んで泣いて喚いたのだ。
恥ずかしいと思いつつも、泣いて喚いてお願いしたのだ。
うわあああああって思いながら。
でも私のあまりにもなあれにテオはドン引きしていたしお父様も渋い顔をしていたので、わざとこうしているのもわかっていたはず。
ご両親を説き伏せるには十分だったけど!!
そういう事後処理がいくつかあって、私たちはしばらく学園にはいなかった。
事情聴取もあったし。
ついでにそこであの素敵な怪盗さんについてもちらっと言っておいた。すると衛兵さんたちはあいつか! ってな顔してたので有名なのかもしれない。
戻ったら戻ったでジゼルちゃんにお説教をくらい、ベルからもくらい。
私とテオはそれをおとなしく受け入れたのだ。
「無事で本当に良かったのですが……次からこういうことをする時はちゃんと声をかけてくださいね」
「はい……」
「そうだ。子供だから大丈夫などと言ってられない時もあるんだからな」
「ベルに怒られるこの違和感……」
「おい!」
というのも、だ。
ベルもジゼルちゃんも誘拐やらは経験済みだそうだ。まぁ、それもそうだ。
公爵家の人間だから。私は領地でのほほんとしていられたけど王都ではそうはいかなかったみたい。
ちらっと聞くに、血なまぐさい現場もあったみたいな。
「相手が何もできない、普通の人達だったから良かったのよ。相手が魔術師、魔導師なら……」
「あっ……うん。そうね、それは確かに運が良かったわね」
確かに、だ。
魔術の素養がある人がいれば、私たちが何かごそごそとしていたのもわかったかもしれない。
そういう感知が上手な人もいるからだ。
「そうだ。ねぇジゼルちゃんとベルは素敵な怪盗さんって知ってる?」
「素敵な怪盗さん!?」
「お前たち、会ったのか?」
ジゼルちゃんめっちゃ食いついた。ベルはそんなジゼルちゃんに渋い視線を送っている。
嫉妬ですか!!
「一応、助けてもらった……と、言って良いとおもいますけど」
「なんかキャラが濃かったわよ?」
「う、うらやましい!」
ジゼルちゃんは、上手に説明できないだろうなと思う浮かれっぷりなのでベルをみた。
ベルは仕方がないというように素敵な怪盗さんについて教えてくれる。
それはここ一年くらいの間に姿を見せるようになった怪盗。
狙うのは、悪いことをしている者達。そういう家から金品を奪ったり悪事を暴いたり。
そういう活動をしているらしい。
うっ! なんかそういう活動をしたいみたいなことをどこかのだれか達が言っていた気もするんだけど!
「特徴は派手な服装。おそらく貴族の誰かだとは思うんだけどな……誰かはわからない」
盗みは悪い事なのだが。それをされた相手はもっと悪いことをしておりそれを暴いている。
そして盗んだものは、大体王宮に提出されているらしい。
「自分の欲のために動いているわけでは、ないみたいだからな。だからこそ捕まえてさばけば……むしろ王都の民から批判がくる」
「義賊、ってことね?」
「そうだな……」
「そうです! それにとっても素敵な殿方だと言われていますよ!」
私も一度お会いしたい……というジゼルちゃんは恋する乙女のようだ。わー! これはベル複雑だろうなー!!
表情めっちゃ渋いー!!
と、そんなベルの様子をにこにこ観察していると、ベルにそれを気づかれて。
そっぽを向かれてしまった。けど耳とか真っ赤だからね。
それからジゼルちゃんにもっと詳しく話してとせがまれたんだけど、ド派手な印象しかなくて。
ごめんねジゼルちゃん!
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