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ほっとさんど
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お料理楽しいマンの兄上と従者少女
真面目なのはあいつの良い所だが、真面目すぎるのも悪い所だ。
昨日も、色々な政策を考えていて食事をとるのを忘れていたらしい。料理長がそれを俺に教えてくれたのは、今日もそうならないようにするためだろう。
「ぱっと手でつかんで食べれて、あたたかくて。そこそここってりしっかりしたもの、か」
弟が紡いだ言葉を反芻する。
手でつかんで、か。
書類読みながら食べるって事だろう。そうなるとサンドイッチか。
でもあったかい、となると。揚げ物挟むか? できたてあつあつ! そうするとこってりしっかりもカバーできる。
「あ、いや。そうだ。ホットサンド作ろう」
ふと、思いつく。
ホットサンドホットサンド。
具材は色々作ってしまおう。今はあいつらもいるから、多く作っても食ってくれる。
うんうん、そうしよう。
具材は何を入れようかと考えながら、城の厨房に寄る。
料理長に、弟が何か口にするように仕向けたと話すため。料理長はそれを知って良かったと笑う。
「どんなものを作るんです?」
「ホットサンド」
「ほっ、とさ、んど?」
「区切るところ違うって。ほっと、さんど。ほら、サンドイッチを焼くんだ」
「……サンドイッチを、ですかい?」
「そう」
「それは、私達もお願いすればいただけるのでしょうか」
ごくりと料理長が喉を鳴らす。
俺はいいよと笑って、何人分と尋ねた。けれど、ああやっぱりやめだと首を振った。
ぱあっと表情輝かせた後にしょんぼりする料理長。
俺はその様に苦笑して、ここで今、作ると告げた。
「何か残り物ある? ハムとチーズだけでもいい。それとパン」
「あります!」
「よし。あとは、フライパンをふたつ」
とたとたと奥へと料理長は向かう。
台の上にパンや、ハムやチーズが並ぶ。残りものは良さげなものがなかったから今回は使わない。
俺はエプロンを借りて、袖を捲り上げ手を洗って、まずはパン。
料理長との付き合いは長い。パンは、四角い、角型のもの。それから丸い形の、固めのパンもある。
どれでもお好きに、ということだろう。
「パンは、なんでもいいと思う。うまけりゃそれで」
「ふむふむ」
「とりあえずもう切ってるからこれにする」
俺がとったのは角型のものを切ったもの。
バター塗ってハムとチーズ挟んで簡単に。
「ふつうにサンドイッチですが、焼くんですね?」
「そう。あ、綺麗な布巾ほしい」
「ただいま!」
料理長が取りに行く間にフライパンひとつ、温める。
魔術の編み込まれたコンロのつまみをひねれば火がついて火力の加減も簡単。
フライパンが温まるのはすぐだ。
そこに作ったサンドイッチを。料理長がもってきた布巾の出番はあとで。
「……焼くだけなんですか?」
「そういうのもありかな。焼くだけなら、先にパンにバター塗って、その面を下に」
「ほうほう」
「焼きつつ具材乗せて、パンのせる前に次に焼く面にバター塗っとく」
お。こっちはもう良さそう。
サンドイッチひっくり返せばいい色。
その上に布巾置いて、と。
「焼くだけでもいいけど、俺は潰す」
「潰す? って、えっ!?」
もう一つあったフライパンのせて。
ぎゅっと押し付ける。まー、こんなのはどれくらいとかは勘で適当に。
重しとかのせた方が綺麗にできそうだけど、とりあえず今はこれでいい。
お試しみたいなものだし。
「ほ、本当に潰して……」
「こんなもんかな」
できあがり、と皿の上。
焼きたて出来立て。こんがり焼けたいい色だ。
でもこれは断面が大事だよな。包丁で斜めに、三角に切る。
とろりとチーズが溶けて、美味しそうだ。
「ほおおおお!! チーズが!!」
「食べていいよ。作り方は見てたから分かるだろ? 具はなんでもいけると思う」
「はい、やってみます!」
頑張ってと言いながらエプロンを外して渡す。
ここは城の厨房で俺が長居する場所じゃない。
俺には俺の城がふたつある。
そのひとつは王城の敷地内に構えられたこじんまりとした家。城に詰めている騎士達の詰所のそば。
そこは俺の研究場所だ。
プライベートスペースもあるけど、メインは厨房。そしてそこからカウンター越しに見えるダイニング。
時折人もくるそこは広々としている。
「ただいまー、リュスレイン」
「カイ様ー! 鍋! 半分! 見て!」
「ああ、ずっと見ててくれてありがと。うん、いいんじゃないかな」
俺にばっと視線向ける少女の名はリュスレイン。
リュスレインは俺が拾ってきた。出会いから仲良くなり、助手になるまで紆余曲折があったんだな、これが。
黄金色の緩やかな流れの髪を一括りにして、鍋をくるくる木べらでかき回し続けていたリュスレイン。
それは俺が頼んだことなんだけど。
「味見ー……うん、あー、こんな味か! でも美味い」
「カイ様! わ、私にも!」
「はいはい」
鍋の火を止めて、俺はそれをスプーンに少し。
見た目は完璧だ。
そわそわするリュスレインにそれを渡す。
「……! なんですか、これ! ちょっと酸っぱい? けど甘いような!」
「何って、トマトと砂糖と」
「そ、そうではなくて! とにかく、美味しいです! トマトがこんなになるなんて……」
「そう、よかった」
あとは冷めてから瓶に詰めよう。
ああ、またギルドにも行かないとな。
でも、いまはそれよりだ。
「リュスレイン、差し入れ作るから手伝って」
「はい!」
リュスレインにはパンを切ってもらう。ここにあるパンは騎士団の食堂の残り物。少し固くなってるものだ。
焼けばまた食感も変わる。
フレンチトーストなんかもいいけど、手で掴んで食べたいって言ってたし。
「何を作るんですか?」
「ホットサンド」
「なんですか、それは」
見てればわかると笑って、作業の開始。
四角いパンにバターを塗って。押しつぶさずにいこう。
厚みがあるままの方が食べてる感があるだろうから。
バター塗って焼きつつ、ハムとチーズ。それからスクランブルエッグをのせて、バター塗ったパンをおく。
程よいところで裏返してまた焼く。
「焼いちゃうんですね……」
「同じようにできる? ここにあるだけやって欲しい。俺は別の具を作って焼けるようにするから」
「できます!」
じゃあ任せたと元気な声に返す。
冷蔵庫見れば、今日、騎士団の食堂からもらってきたもの結構あるな。
騎士達は緊急で出ることもある。そうなると食いっぱぐれもあるものだ。
そんな時の残り物の活用は俺の仕事。
なんか作って置いとくと、夜、小腹の空いたやつらが綺麗に食べていく。
「お、ポテトの蒸したやつか」
これを少し潰してマヨネーズを入れてポテトサラダに。チーズはこっちにもいれるか。
ウインナーも切って具材にしよう。
あとはこってりのために……ああ、仕込んでおいたものに目がいってしまった。
「煮豚……」
俺の酒の肴が!
と、思いつつ。また仕込めばいいか。
あいつら、今滞在中だから肉はとってきてくれる。
煮豚を少し切って、キャベツも千切りに。
「リュスレイン、かわるよ。ランチボックスの用意して。それから出来たのを三角に切って、入れる」
「はい!」
藤籠のランチボックスには停滞の魔術がかけられている。
それは入れたものの時間がゆるやかになる魔術だ。完全に時を止めおくことができるんけではない。そういうのもあるけど。
作ったホットサンドをそこに並べていっぱいになったら、お使いに行ってきてと俺は微笑む。
「それを届けてきて。サージェに」
「サ、サルヴェルージェ様に、ですか!?」
「そう。嫌?」
「い、嫌だなんて! そんなとんでもない! 喜んで行ってきます!」
リュスレインの表情が、ぱぁっと輝く。
ふふ、俺は何でも知っている。
リュスレインも、サージェの事を気にしていることを!!
さっさと好きだと言ってくっついてしまえばいいのにと思っているけど、それが難しいこともわかっている。
サージェは次の王で、リュスレインは俺が拾ってきた子なのだから。
ああ、でも血統としては没落貴族? だからどこか大きな家の養子に入れば……いやでもそうすると色んな思惑がなー。
一番いいのは、俺の義妹になってしまう事か。いや、それもだめか。
ふたりがその気になれば、俺も母上も、きっと手を貸すだろうけど。
「置いてくるだけじゃ食べないかもしれないから、美味しいお茶をいれて、食べさせてきて。リュスレインもそこで食べていいから。お使いのご褒美」
「私もいただいて良いのです? そ、そんなサルヴェルージェ様とご一緒に、だなんてそんなそんな……あうぅ……」
その量をひとりで全部食べれるわけないだろうと笑えば、確かにと唸る。
リュスレインは頬染めつつ、楽しそうに、嬉しそうにしながらぱっと身を整えて城へ向かった。
それを見送った俺は、残っていたものでホットサンドを延々と作る。
慣れてくるとコンロにフライパン並べて一気に。
ホットサンドの大量生産が終わる頃、これを食い尽くすやつらがきて、瞬殺。
俺も一つも食ってない。
お腹を空かして帰ってくる騎士達、ごめん。お前達の今夜の夜食はない。
こういうの書くのめっちゃ楽しいです
科学の代わりに魔術が発達した世界なので、生活レベルは現代社会より緩いくらいです。
電話とかネットはない、みたいな。
真面目なのはあいつの良い所だが、真面目すぎるのも悪い所だ。
昨日も、色々な政策を考えていて食事をとるのを忘れていたらしい。料理長がそれを俺に教えてくれたのは、今日もそうならないようにするためだろう。
「ぱっと手でつかんで食べれて、あたたかくて。そこそここってりしっかりしたもの、か」
弟が紡いだ言葉を反芻する。
手でつかんで、か。
書類読みながら食べるって事だろう。そうなるとサンドイッチか。
でもあったかい、となると。揚げ物挟むか? できたてあつあつ! そうするとこってりしっかりもカバーできる。
「あ、いや。そうだ。ホットサンド作ろう」
ふと、思いつく。
ホットサンドホットサンド。
具材は色々作ってしまおう。今はあいつらもいるから、多く作っても食ってくれる。
うんうん、そうしよう。
具材は何を入れようかと考えながら、城の厨房に寄る。
料理長に、弟が何か口にするように仕向けたと話すため。料理長はそれを知って良かったと笑う。
「どんなものを作るんです?」
「ホットサンド」
「ほっ、とさ、んど?」
「区切るところ違うって。ほっと、さんど。ほら、サンドイッチを焼くんだ」
「……サンドイッチを、ですかい?」
「そう」
「それは、私達もお願いすればいただけるのでしょうか」
ごくりと料理長が喉を鳴らす。
俺はいいよと笑って、何人分と尋ねた。けれど、ああやっぱりやめだと首を振った。
ぱあっと表情輝かせた後にしょんぼりする料理長。
俺はその様に苦笑して、ここで今、作ると告げた。
「何か残り物ある? ハムとチーズだけでもいい。それとパン」
「あります!」
「よし。あとは、フライパンをふたつ」
とたとたと奥へと料理長は向かう。
台の上にパンや、ハムやチーズが並ぶ。残りものは良さげなものがなかったから今回は使わない。
俺はエプロンを借りて、袖を捲り上げ手を洗って、まずはパン。
料理長との付き合いは長い。パンは、四角い、角型のもの。それから丸い形の、固めのパンもある。
どれでもお好きに、ということだろう。
「パンは、なんでもいいと思う。うまけりゃそれで」
「ふむふむ」
「とりあえずもう切ってるからこれにする」
俺がとったのは角型のものを切ったもの。
バター塗ってハムとチーズ挟んで簡単に。
「ふつうにサンドイッチですが、焼くんですね?」
「そう。あ、綺麗な布巾ほしい」
「ただいま!」
料理長が取りに行く間にフライパンひとつ、温める。
魔術の編み込まれたコンロのつまみをひねれば火がついて火力の加減も簡単。
フライパンが温まるのはすぐだ。
そこに作ったサンドイッチを。料理長がもってきた布巾の出番はあとで。
「……焼くだけなんですか?」
「そういうのもありかな。焼くだけなら、先にパンにバター塗って、その面を下に」
「ほうほう」
「焼きつつ具材乗せて、パンのせる前に次に焼く面にバター塗っとく」
お。こっちはもう良さそう。
サンドイッチひっくり返せばいい色。
その上に布巾置いて、と。
「焼くだけでもいいけど、俺は潰す」
「潰す? って、えっ!?」
もう一つあったフライパンのせて。
ぎゅっと押し付ける。まー、こんなのはどれくらいとかは勘で適当に。
重しとかのせた方が綺麗にできそうだけど、とりあえず今はこれでいい。
お試しみたいなものだし。
「ほ、本当に潰して……」
「こんなもんかな」
できあがり、と皿の上。
焼きたて出来立て。こんがり焼けたいい色だ。
でもこれは断面が大事だよな。包丁で斜めに、三角に切る。
とろりとチーズが溶けて、美味しそうだ。
「ほおおおお!! チーズが!!」
「食べていいよ。作り方は見てたから分かるだろ? 具はなんでもいけると思う」
「はい、やってみます!」
頑張ってと言いながらエプロンを外して渡す。
ここは城の厨房で俺が長居する場所じゃない。
俺には俺の城がふたつある。
そのひとつは王城の敷地内に構えられたこじんまりとした家。城に詰めている騎士達の詰所のそば。
そこは俺の研究場所だ。
プライベートスペースもあるけど、メインは厨房。そしてそこからカウンター越しに見えるダイニング。
時折人もくるそこは広々としている。
「ただいまー、リュスレイン」
「カイ様ー! 鍋! 半分! 見て!」
「ああ、ずっと見ててくれてありがと。うん、いいんじゃないかな」
俺にばっと視線向ける少女の名はリュスレイン。
リュスレインは俺が拾ってきた。出会いから仲良くなり、助手になるまで紆余曲折があったんだな、これが。
黄金色の緩やかな流れの髪を一括りにして、鍋をくるくる木べらでかき回し続けていたリュスレイン。
それは俺が頼んだことなんだけど。
「味見ー……うん、あー、こんな味か! でも美味い」
「カイ様! わ、私にも!」
「はいはい」
鍋の火を止めて、俺はそれをスプーンに少し。
見た目は完璧だ。
そわそわするリュスレインにそれを渡す。
「……! なんですか、これ! ちょっと酸っぱい? けど甘いような!」
「何って、トマトと砂糖と」
「そ、そうではなくて! とにかく、美味しいです! トマトがこんなになるなんて……」
「そう、よかった」
あとは冷めてから瓶に詰めよう。
ああ、またギルドにも行かないとな。
でも、いまはそれよりだ。
「リュスレイン、差し入れ作るから手伝って」
「はい!」
リュスレインにはパンを切ってもらう。ここにあるパンは騎士団の食堂の残り物。少し固くなってるものだ。
焼けばまた食感も変わる。
フレンチトーストなんかもいいけど、手で掴んで食べたいって言ってたし。
「何を作るんですか?」
「ホットサンド」
「なんですか、それは」
見てればわかると笑って、作業の開始。
四角いパンにバターを塗って。押しつぶさずにいこう。
厚みがあるままの方が食べてる感があるだろうから。
バター塗って焼きつつ、ハムとチーズ。それからスクランブルエッグをのせて、バター塗ったパンをおく。
程よいところで裏返してまた焼く。
「焼いちゃうんですね……」
「同じようにできる? ここにあるだけやって欲しい。俺は別の具を作って焼けるようにするから」
「できます!」
じゃあ任せたと元気な声に返す。
冷蔵庫見れば、今日、騎士団の食堂からもらってきたもの結構あるな。
騎士達は緊急で出ることもある。そうなると食いっぱぐれもあるものだ。
そんな時の残り物の活用は俺の仕事。
なんか作って置いとくと、夜、小腹の空いたやつらが綺麗に食べていく。
「お、ポテトの蒸したやつか」
これを少し潰してマヨネーズを入れてポテトサラダに。チーズはこっちにもいれるか。
ウインナーも切って具材にしよう。
あとはこってりのために……ああ、仕込んでおいたものに目がいってしまった。
「煮豚……」
俺の酒の肴が!
と、思いつつ。また仕込めばいいか。
あいつら、今滞在中だから肉はとってきてくれる。
煮豚を少し切って、キャベツも千切りに。
「リュスレイン、かわるよ。ランチボックスの用意して。それから出来たのを三角に切って、入れる」
「はい!」
藤籠のランチボックスには停滞の魔術がかけられている。
それは入れたものの時間がゆるやかになる魔術だ。完全に時を止めおくことができるんけではない。そういうのもあるけど。
作ったホットサンドをそこに並べていっぱいになったら、お使いに行ってきてと俺は微笑む。
「それを届けてきて。サージェに」
「サ、サルヴェルージェ様に、ですか!?」
「そう。嫌?」
「い、嫌だなんて! そんなとんでもない! 喜んで行ってきます!」
リュスレインの表情が、ぱぁっと輝く。
ふふ、俺は何でも知っている。
リュスレインも、サージェの事を気にしていることを!!
さっさと好きだと言ってくっついてしまえばいいのにと思っているけど、それが難しいこともわかっている。
サージェは次の王で、リュスレインは俺が拾ってきた子なのだから。
ああ、でも血統としては没落貴族? だからどこか大きな家の養子に入れば……いやでもそうすると色んな思惑がなー。
一番いいのは、俺の義妹になってしまう事か。いや、それもだめか。
ふたりがその気になれば、俺も母上も、きっと手を貸すだろうけど。
「置いてくるだけじゃ食べないかもしれないから、美味しいお茶をいれて、食べさせてきて。リュスレインもそこで食べていいから。お使いのご褒美」
「私もいただいて良いのです? そ、そんなサルヴェルージェ様とご一緒に、だなんてそんなそんな……あうぅ……」
その量をひとりで全部食べれるわけないだろうと笑えば、確かにと唸る。
リュスレインは頬染めつつ、楽しそうに、嬉しそうにしながらぱっと身を整えて城へ向かった。
それを見送った俺は、残っていたものでホットサンドを延々と作る。
慣れてくるとコンロにフライパン並べて一気に。
ホットサンドの大量生産が終わる頃、これを食い尽くすやつらがきて、瞬殺。
俺も一つも食ってない。
お腹を空かして帰ってくる騎士達、ごめん。お前達の今夜の夜食はない。
こういうの書くのめっちゃ楽しいです
科学の代わりに魔術が発達した世界なので、生活レベルは現代社会より緩いくらいです。
電話とかネットはない、みたいな。
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