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時間がただただ過ぎていく。湊も僕も何も話さない。居心地の悪い空間が屋上に、流れていた。
最初に口を開いたのは、湊でも僕でもなかった。

「二人っきりで、何の話をしているの?」
その声は、春輝だった。
僕の心臓はドキッと震える。どんな顔をして話せはいいのだろうか。下をむいていると…

「君の、悪行の話だよ!どう?これで君が優から嫌われてくれたらいいなー!そうすれば、僕にもチャンスあるのに!」
明るい声で、湊が春輝に言った。
僕は、びっくりだよ。春輝のこともだが、湊もなりなりに性格が……
そんな馬鹿な考えをしていると、
「本性見せたね?僕の優からそろそろ離れてほしいのだけれど?」
「いつから君の優になったの?考えが傲慢じゃない?」…

………僕を、放ったらかして口喧嘩を始めた。
僕は考えることを放棄した。イヤだって、色々ありすぎるでしょ?春輝が脅してる~だとか、退学させた~だとか…僕が悩んだ時間を返してほしいくらいだ。
でも、何か僕の中でケリがついたかのようなスッキリした気分だ。僕は逃げない。目をそらさない。春輝がどんな性格でも向き合って、きちんと友人でいたい。
前に進む決心ができた気がする。
そんなことを思っていると、2人から急に…

「僕は、優の気持ちに付き合ってく。ゆっくり恋人になっていこう?」
「いや、体も心もボクのだよね?幼馴染で何でもしっていて優を守ってきた。…僕のだよね?」
『ねぇー僕のの手をとるよね!?』

……いや僕は誰のものでもない。ゲイでもない。親友であって恋人にはなれない。体は正直だから反応してしまうだけで心まで君のものではない。

「僕は…どっちもお断りだよ。ただの友人関係ではだめなの?普通でいたいよ…」

僕がそう言うと、春輝が近づいてきた。痛みがきた。
あぁ~僕は少し甘く見ていたのかな…
あっという間に僕は気を失った……


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