あの頃に戻ることができれば…

プロローグ１

僕は斎藤優。事情があって今は幼馴染の一ノ瀬春樹の家にいる。…帰ってきたみたいだ
「ただいま優!…今日の夕食はハンバーグだね!楽しみしてたんだ～」
「おかえり…春樹。…急だけど今日、親に電話してもいいですか?」
「…いいよ。３０分ね」
笑顔だった春樹は、不機嫌になったみたいだ。
聞くタイミングを間違ったらしい。
明日の朝は起き上がれるかな…


ﾁｭ…ﾁｭﾁｭ…ｶﾞﾔｶﾞﾔ…

雀の鳴き声と人の声で起きてみると、もう11時だった。立ち上がろうとするが、下半身に力がはいらない。
当たり前だ。あれだけ激しく、長い時間してればな…
「はぁ～…」
僕は、重たい腰を上げシャワーをあび、チョーカーを着け、服に着替えた。
このチョーカーも、盗聴器＆発信機付きなのだろう。

独占欲が強い彼氏を持つと困るものがある。
と言うか、ヤンデルだろ…

なぜ、こうなったのだろ。
親友のままではダメだったのだろうか?
春樹が僕を恋愛的な目で見ていることを当時の僕は、気がつかなかった。
…いや…知らないフリをしていたのかもしれない。

今でも体を合わせるたびに、たまに思う。
どこで道を誤ってしまったのだろうかと…