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ダンジョン編
第17話 鉱床の第四階層
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第四階層 通称鉱床と呼ばれるその階層。
石を積み上げて、無理矢理人形にしたような出来のゴーレムの魔物、ストーンマンのみが出現するという階層だ。
鉱床と呼ばれるその所以は、もちろんドロップアイテムにある。
まったく同じゴーレムの魔物だが、ドロップアイテムにランクがある。
ただの石、鉄鋼石、そしてレアアイテムとしてミスリル石が落ちるそうだ。
後は与太話の一種とされているが、黄金や青色に輝くゴーレムが現れて、金や魔石をドロップしたなんていうものあるらしい。
12時ちょうどに行くと出くわすや、1,000体倒した時に違う色のストーンマンが現れるなど噂は尽きない。
そんな一獲千金の四階層へと僕らは到達した。
まぁ、別に金なんていらないんだけどね。
ここもほかの階層と同じくさっさと突破しよう。
義妹は石じゃ満足しないかななんてことを考える余裕もあるぐらいだ。
地図に沿って坑道のような整備された道を通ると、早速ストーンマンが現れた。
石を積みあがれた人形といった感じでどうやってくっついているのか疑問なぐらいだが、
顔のひらべったい石の部分には黄色の瞳のように輝く石が2つついていた。
ストーンマンは、こちらに気づくと真っ直ぐに突っ込んできた!!
「#”%&’”$%」とリルが素早く呪文を唱え「ファイアーボール!」とサッカーボール大の火球を直撃させる。
さて今までの階層ならこれで終わりだが・・・・・・。
爆散して飛び散る火の粉、その熱せられた炉のように立ち上がる火から、ストーンマンが飛び出してきた。
さすが第四階層まで来ると一撃とはいかないようだ。
「くっ!!」
シオン!!
ストーンマンが炙られ、赤くなった石の体を気に掛けることもなくそのままに殴りかかってきた。
それをシオンがショートソードをクロスさせて拳を防ぐ。
衝撃に体が浮きあがっている。
「このっ!!」とシオンがショートソードをストーンマンに切りつける。
ガッガッという音ともに、ストーンマンの体にXのように切り込みが入るが、ストーンマンは気にせず体を回転させるように腕を振るう。
さすがのシオンも後ろに大きく跳ねて距離を取る。
ブォンという音とともに腕が通り過ぎる。
「はっ!」とシオンが足のホルダーに入ったショートソードをゴーレムに投げつけ、脳天に突き刺さる!
さすがのストーンマンもノックダウンと後ずさる。
や、やったか!
ストーンマンの黄色の瞳が瞬き、――――上体を起こして突進してきた。
体が石で出来たストーンマンの体当たりなんて想像もしたくない。
「て、撤退だぁ!」と僕は叫ぶとシオンもリルも頷きあい一度引くことにした。
が、ストーンマンの全力疾走でなかなか振り切ることが出来ない。
地図も見る暇もないし、ダンジョンを勘で走る。
そのうち、袋小路に追い込まれるかもしれない。
「リル!」とシオンがリルをがっと抱える。
何をしているか、走ることで精一杯の僕には見えない。
「ファイアーボール!」というリルの声と共に爆炎が背中越しに感じた。
そうか!
シオンが抱えることによってリルが詠唱できるということか。
さすがシオンだ。
それから3発リルがファイアーボールを放ったところでようやくストーンマンが光の粒子へと変わった。
ぼとりと落ちた黒い石は、「ただの石。ハズレのようです」とシオンが言う。
くそ、これだけ苦労して外れかよ!!
ドロップアイテムを蹴り飛ばしたい衝動にかられるが、そこそこ大きくて痛そうだからやめる。
代わりにそこらへんの小さい石を蹴り上げる。
「ファイアーボールが計5発・・・・・・耐熱耐性でも持っているのかしら」とシオンが顎に手をあてながら考えている。
きれいな横顔だ。
紅玉の瞳は宝石のようで、ダンジョンの中でも月明かりを照らす雪のように白い肌が浮きだっている。
出来ればずっと見つめていたいぐらいだ、くそ黄金卿の嫌がらせさえなければイライラとしていると、「旦那様、お願いがございます」とシオンが聞いてきた。
「な、なにかな?」
「リルに注いでいただけますでしょうか」
「もう?」
注いでとは精液のことだろう。もちろんやれるならいつでもやるが、いつもより早い。
なにせ今日初の戦闘をこなしたばかりだ。
「たかがファイアーボール5発です。あと10発以上は、―――」
「―――リル」
案の定、渋るリルにシオンが一言で黙らせる。
「・・・・・・はい。シオン姉様」
「いい子ね。ストーンマンの硬さを見たでしょう。この先何があるか分からないのよ」
つまり補給をしておいたほうがいいということか。
僕はそそくさとズボンを脱いで半たちぐらいにむくりと置きだしたムスコを握る。
リルもシオンの言葉に素直に従い、ローブを膝からたくし上げて腰のあたりで結び、ケツをこちらに突き出してきた。
「どうぞ、旦那様」とパンツのクロッチ部分をずらしてピッタリとした筋マンを露出させる。
素早く動けるようにか。
ロリマンコのパンツずらしハメ悪くない。
ムクムクとすぐにチンコが固くなり、亀頭を押し付けて、ロリ筋マンを無理矢理こじ開けていく。
くっ、相変わらず狭い入り口だ。
チンコを握り、力がずれないようにしながら少しずつめり込ましていく。
「さ、さきっぽ来ましたぁ!ずんずん入ってきます」
「リル、声は出さないようにね」
リルが手で口元を押さえたのを確認して、腰を突いて一気に奥へと挿入する。
「んんん!!!!!」
きつい。膣自体の狭さと相まって、油断するとチンコが追い出されそうだ。
だが、膣自体は愛液がどろっどろっと粘りついていてなんとかピストンを繰り返す。
リルのきつマンに締め付けられ、チンコがその本来の硬度を大きく固くなる。
「んんんん!!!!(中で大きくなったぁ)」
リルの膣が歓喜に震えてさらに愛液をドぽあと出す。
おらっおらっおらっおらっ、
パンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッと高速ピストンでケツを打ち付けられるようになる。
こうなれば中に出すまで止まらない。
打ち付けたリルのケツが震えて、チンポを引くたびにピチャっ、ピチャっ、と愛液が飛び散る。
飛び散った愛液が、太ももにかかり、したたり落ちていく間も、パンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッと腰は止まらない。
キツく小さいロリマンをチンコを掘削していくと、膨らみ、玉から精子がせりあがってくるのを感じた。
「はぁはぁ、中に出すぞ!」
はい!とリルは返事が出来ない代わりに膣をぎゅっっと締め付け、ヒダをチンコに纏わりつかせてくる。
「ぐぅ!」と本日一発目の精液をリルに注ぎこんでいく。
パンっ、・・・・・・パンっと奥へ奥へと腰を打ち付けながら、注いでいくとリルの体がぱぁっーと発光する。
ふぅー今日もいい光具合だ。
最後の一滴を飲み干すまで離さないと言わんばかりの触手のように纏わりついてくる膣のヒダの園からなんとかチンコを引きづりだすと、刺激で尿道に残った精子をリルのケツにぶちまけていく。
「はぁはぁ、もったいない」とリルが目をトロンとさせ、肩で息をしながら尻についた精子を指で掬って舐めとっていく。
小さく細い指が白濁に染まり、それをちゅぅっぽん!と吸い取っていく。二本指が唾液でテラテラと光り、糸を引いていく。
子供にも見える童顔な幼さによるギャップはなかなかにそそるものがある。
もう1発ぐらいぶち込みたいが、
「長居してはモンスターを引き寄せます。警戒しながら元の道へと戻りましょう」
シオンの言葉に渋々、素早く身支度(といってもズボンを履くぐらいだが)をすませ、ダンジョン攻略に戻った。
「リル・・・・・・ストーンマンに効きそうな魔法は何かありそうかしら」とシオンが尋ねる。
確かにリルの魔法はファイアーボールとダンジョンモォールしか見たことがない。
ほかにも魔法は使えるのだろうか。
「・・・・・・そうですね、初歩的な魔法は大体使えますが、有効そうとなると、・・・・・・水槍衾とかでしょうか」
水槍衾聞きなれない魔法だけど、字面的に大体予想はつくな。
ストーンマンが土属性とすると効かなくもなさそうだ。
「リル、もしかしたら、何か見つかるかもしれないわ。一通り使える魔法を教えてもらえるかしら」
リルがえっーとと指折り数えながら、答える。
「酸水滴、石弾、重圧層、魔力矢、電撃、細氷霧、鎌鼬・・・・・・あとは変わったところでいうと黒炎灯とかでしょうか」
うーん、なんとなくどんな魔法か分かるが、聞いた事のない魔法ばかりだ。
だが、どれもストーンマンに特効があるかというと微妙なところだ。
するとリルが言う通り、水槍衾が確かに一番可能性がありそうだ。
それかもしかしたら、あの夢の技が・・・・・・。
「ご、ごほん」とわざとらしい咳をしてふたりの注目を集まる。
二人の視線がこちらに集まる。
うっ、そんなに見つめられると緊張する。
「あ、あの、そ、その、ふ、ふふふた―――っ!」
いたっ、呂律が回らず唇を噛んだ。ああっこれ、絶対に口内炎になるやつだ。
「えっ、もう一度いいですか?」とリルが怪訝な顔で聞いてくる。
やめろ、クラスの女子みたいな顔をするのは!
「二つ・・・・・・二つ同時に魔法が使えるかということでしょうか?」
さすが、シオンだ!僕はうんうんと大きく頷く。
それにリルは、「ふんっ」と鼻を鳴らす。
こいつ、鼻で笑いやがった!
「えっーとですね魔法というのは、」とリルがまるで子供をあやすように言ってくる。
「神に祈りを捧げることにより奇跡を再現する技術です。二つの神に同時に祈りを捧げることは出来ません」
ああっはい、はい、分かりましたよ。
僕は、ただ二つ同時に魔法が使えるなら、某漫画に出てきた極大消滅呪文を授けてやろうと思っただけなのに。
そんな僕の気持ちも知らないで。
くそっ、あとで誰が御主人様なのか、理解らせてやる!
「リル、言葉が過ぎるわよ」
「ひぃ! も、申し訳ございません。シオン姉様」
「謝るのは私ではないでしょう?」
「・・・・・・はい、申し訳ございません。出過ぎた真似をしました、旦那様」とリルがシュンとしょぼくれる。
ふんっ、次から気を付けるんだな。今日はシオンに免じて許してやろう。
「ではストーンマンを見つけて、片っ端から魔法を試してみましょう」
「はい、シオン姉様。おまかせください!」
まぁそれが無難でいいだろう。
うん? 待てよ。
そこでピンと閃く。
考えてみれば、片っ端から実際に試す必要はないじゃないのか。
そう、なにせ僕には、未来が見えるシミュレーション能力があるのだから。
思いったら、即実行だ。
見てろ、ストーンマンの弱点をいち早く見つけて、シオンにいいところを見せるぞ!!
ようやくダンジョンで僕が役に立つところが見つかり、テンションが上がってきた。
石を積み上げて、無理矢理人形にしたような出来のゴーレムの魔物、ストーンマンのみが出現するという階層だ。
鉱床と呼ばれるその所以は、もちろんドロップアイテムにある。
まったく同じゴーレムの魔物だが、ドロップアイテムにランクがある。
ただの石、鉄鋼石、そしてレアアイテムとしてミスリル石が落ちるそうだ。
後は与太話の一種とされているが、黄金や青色に輝くゴーレムが現れて、金や魔石をドロップしたなんていうものあるらしい。
12時ちょうどに行くと出くわすや、1,000体倒した時に違う色のストーンマンが現れるなど噂は尽きない。
そんな一獲千金の四階層へと僕らは到達した。
まぁ、別に金なんていらないんだけどね。
ここもほかの階層と同じくさっさと突破しよう。
義妹は石じゃ満足しないかななんてことを考える余裕もあるぐらいだ。
地図に沿って坑道のような整備された道を通ると、早速ストーンマンが現れた。
石を積みあがれた人形といった感じでどうやってくっついているのか疑問なぐらいだが、
顔のひらべったい石の部分には黄色の瞳のように輝く石が2つついていた。
ストーンマンは、こちらに気づくと真っ直ぐに突っ込んできた!!
「#”%&’”$%」とリルが素早く呪文を唱え「ファイアーボール!」とサッカーボール大の火球を直撃させる。
さて今までの階層ならこれで終わりだが・・・・・・。
爆散して飛び散る火の粉、その熱せられた炉のように立ち上がる火から、ストーンマンが飛び出してきた。
さすが第四階層まで来ると一撃とはいかないようだ。
「くっ!!」
シオン!!
ストーンマンが炙られ、赤くなった石の体を気に掛けることもなくそのままに殴りかかってきた。
それをシオンがショートソードをクロスさせて拳を防ぐ。
衝撃に体が浮きあがっている。
「このっ!!」とシオンがショートソードをストーンマンに切りつける。
ガッガッという音ともに、ストーンマンの体にXのように切り込みが入るが、ストーンマンは気にせず体を回転させるように腕を振るう。
さすがのシオンも後ろに大きく跳ねて距離を取る。
ブォンという音とともに腕が通り過ぎる。
「はっ!」とシオンが足のホルダーに入ったショートソードをゴーレムに投げつけ、脳天に突き刺さる!
さすがのストーンマンもノックダウンと後ずさる。
や、やったか!
ストーンマンの黄色の瞳が瞬き、――――上体を起こして突進してきた。
体が石で出来たストーンマンの体当たりなんて想像もしたくない。
「て、撤退だぁ!」と僕は叫ぶとシオンもリルも頷きあい一度引くことにした。
が、ストーンマンの全力疾走でなかなか振り切ることが出来ない。
地図も見る暇もないし、ダンジョンを勘で走る。
そのうち、袋小路に追い込まれるかもしれない。
「リル!」とシオンがリルをがっと抱える。
何をしているか、走ることで精一杯の僕には見えない。
「ファイアーボール!」というリルの声と共に爆炎が背中越しに感じた。
そうか!
シオンが抱えることによってリルが詠唱できるということか。
さすがシオンだ。
それから3発リルがファイアーボールを放ったところでようやくストーンマンが光の粒子へと変わった。
ぼとりと落ちた黒い石は、「ただの石。ハズレのようです」とシオンが言う。
くそ、これだけ苦労して外れかよ!!
ドロップアイテムを蹴り飛ばしたい衝動にかられるが、そこそこ大きくて痛そうだからやめる。
代わりにそこらへんの小さい石を蹴り上げる。
「ファイアーボールが計5発・・・・・・耐熱耐性でも持っているのかしら」とシオンが顎に手をあてながら考えている。
きれいな横顔だ。
紅玉の瞳は宝石のようで、ダンジョンの中でも月明かりを照らす雪のように白い肌が浮きだっている。
出来ればずっと見つめていたいぐらいだ、くそ黄金卿の嫌がらせさえなければイライラとしていると、「旦那様、お願いがございます」とシオンが聞いてきた。
「な、なにかな?」
「リルに注いでいただけますでしょうか」
「もう?」
注いでとは精液のことだろう。もちろんやれるならいつでもやるが、いつもより早い。
なにせ今日初の戦闘をこなしたばかりだ。
「たかがファイアーボール5発です。あと10発以上は、―――」
「―――リル」
案の定、渋るリルにシオンが一言で黙らせる。
「・・・・・・はい。シオン姉様」
「いい子ね。ストーンマンの硬さを見たでしょう。この先何があるか分からないのよ」
つまり補給をしておいたほうがいいということか。
僕はそそくさとズボンを脱いで半たちぐらいにむくりと置きだしたムスコを握る。
リルもシオンの言葉に素直に従い、ローブを膝からたくし上げて腰のあたりで結び、ケツをこちらに突き出してきた。
「どうぞ、旦那様」とパンツのクロッチ部分をずらしてピッタリとした筋マンを露出させる。
素早く動けるようにか。
ロリマンコのパンツずらしハメ悪くない。
ムクムクとすぐにチンコが固くなり、亀頭を押し付けて、ロリ筋マンを無理矢理こじ開けていく。
くっ、相変わらず狭い入り口だ。
チンコを握り、力がずれないようにしながら少しずつめり込ましていく。
「さ、さきっぽ来ましたぁ!ずんずん入ってきます」
「リル、声は出さないようにね」
リルが手で口元を押さえたのを確認して、腰を突いて一気に奥へと挿入する。
「んんん!!!!!」
きつい。膣自体の狭さと相まって、油断するとチンコが追い出されそうだ。
だが、膣自体は愛液がどろっどろっと粘りついていてなんとかピストンを繰り返す。
リルのきつマンに締め付けられ、チンコがその本来の硬度を大きく固くなる。
「んんんん!!!!(中で大きくなったぁ)」
リルの膣が歓喜に震えてさらに愛液をドぽあと出す。
おらっおらっおらっおらっ、
パンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッと高速ピストンでケツを打ち付けられるようになる。
こうなれば中に出すまで止まらない。
打ち付けたリルのケツが震えて、チンポを引くたびにピチャっ、ピチャっ、と愛液が飛び散る。
飛び散った愛液が、太ももにかかり、したたり落ちていく間も、パンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッパンッと腰は止まらない。
キツく小さいロリマンをチンコを掘削していくと、膨らみ、玉から精子がせりあがってくるのを感じた。
「はぁはぁ、中に出すぞ!」
はい!とリルは返事が出来ない代わりに膣をぎゅっっと締め付け、ヒダをチンコに纏わりつかせてくる。
「ぐぅ!」と本日一発目の精液をリルに注ぎこんでいく。
パンっ、・・・・・・パンっと奥へ奥へと腰を打ち付けながら、注いでいくとリルの体がぱぁっーと発光する。
ふぅー今日もいい光具合だ。
最後の一滴を飲み干すまで離さないと言わんばかりの触手のように纏わりついてくる膣のヒダの園からなんとかチンコを引きづりだすと、刺激で尿道に残った精子をリルのケツにぶちまけていく。
「はぁはぁ、もったいない」とリルが目をトロンとさせ、肩で息をしながら尻についた精子を指で掬って舐めとっていく。
小さく細い指が白濁に染まり、それをちゅぅっぽん!と吸い取っていく。二本指が唾液でテラテラと光り、糸を引いていく。
子供にも見える童顔な幼さによるギャップはなかなかにそそるものがある。
もう1発ぐらいぶち込みたいが、
「長居してはモンスターを引き寄せます。警戒しながら元の道へと戻りましょう」
シオンの言葉に渋々、素早く身支度(といってもズボンを履くぐらいだが)をすませ、ダンジョン攻略に戻った。
「リル・・・・・・ストーンマンに効きそうな魔法は何かありそうかしら」とシオンが尋ねる。
確かにリルの魔法はファイアーボールとダンジョンモォールしか見たことがない。
ほかにも魔法は使えるのだろうか。
「・・・・・・そうですね、初歩的な魔法は大体使えますが、有効そうとなると、・・・・・・水槍衾とかでしょうか」
水槍衾聞きなれない魔法だけど、字面的に大体予想はつくな。
ストーンマンが土属性とすると効かなくもなさそうだ。
「リル、もしかしたら、何か見つかるかもしれないわ。一通り使える魔法を教えてもらえるかしら」
リルがえっーとと指折り数えながら、答える。
「酸水滴、石弾、重圧層、魔力矢、電撃、細氷霧、鎌鼬・・・・・・あとは変わったところでいうと黒炎灯とかでしょうか」
うーん、なんとなくどんな魔法か分かるが、聞いた事のない魔法ばかりだ。
だが、どれもストーンマンに特効があるかというと微妙なところだ。
するとリルが言う通り、水槍衾が確かに一番可能性がありそうだ。
それかもしかしたら、あの夢の技が・・・・・・。
「ご、ごほん」とわざとらしい咳をしてふたりの注目を集まる。
二人の視線がこちらに集まる。
うっ、そんなに見つめられると緊張する。
「あ、あの、そ、その、ふ、ふふふた―――っ!」
いたっ、呂律が回らず唇を噛んだ。ああっこれ、絶対に口内炎になるやつだ。
「えっ、もう一度いいですか?」とリルが怪訝な顔で聞いてくる。
やめろ、クラスの女子みたいな顔をするのは!
「二つ・・・・・・二つ同時に魔法が使えるかということでしょうか?」
さすが、シオンだ!僕はうんうんと大きく頷く。
それにリルは、「ふんっ」と鼻を鳴らす。
こいつ、鼻で笑いやがった!
「えっーとですね魔法というのは、」とリルがまるで子供をあやすように言ってくる。
「神に祈りを捧げることにより奇跡を再現する技術です。二つの神に同時に祈りを捧げることは出来ません」
ああっはい、はい、分かりましたよ。
僕は、ただ二つ同時に魔法が使えるなら、某漫画に出てきた極大消滅呪文を授けてやろうと思っただけなのに。
そんな僕の気持ちも知らないで。
くそっ、あとで誰が御主人様なのか、理解らせてやる!
「リル、言葉が過ぎるわよ」
「ひぃ! も、申し訳ございません。シオン姉様」
「謝るのは私ではないでしょう?」
「・・・・・・はい、申し訳ございません。出過ぎた真似をしました、旦那様」とリルがシュンとしょぼくれる。
ふんっ、次から気を付けるんだな。今日はシオンに免じて許してやろう。
「ではストーンマンを見つけて、片っ端から魔法を試してみましょう」
「はい、シオン姉様。おまかせください!」
まぁそれが無難でいいだろう。
うん? 待てよ。
そこでピンと閃く。
考えてみれば、片っ端から実際に試す必要はないじゃないのか。
そう、なにせ僕には、未来が見えるシミュレーション能力があるのだから。
思いったら、即実行だ。
見てろ、ストーンマンの弱点をいち早く見つけて、シオンにいいところを見せるぞ!!
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