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第二章
6 間歇泉と赤の氏族長
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※
何かが腐ったかのような悪臭が鼻を突いたのは、旅立ちから三日目の早朝である。
『臭い! 間歇泉が近いわね。お願い、あそこには絶対に近づかないで。悪臭が嫌なだけじゃなくて、あたし達精霊にとっては苦痛の土地なの』
「なぜ?」
『だって水蒸気がいっぱいなんだもの。ほら、あたし達って水蒸気でできているでしょ。周りに同じものが溢れていると、自分の存在を見失いそう。他の水に同化しちゃいそうになるの』
ただ臭いが強いだけでなく、耳飾りの中からハイラリーフが騒ぎ立てるので、ラフィアは否応なしにそれの存在を強く意識させられてしまう。
未知の存在への好奇心に溢れるラフィアといえど、思わず鼻を覆ってしまうほどの臭気は、南に進むごとに濃度を増して、いよいよ弱音が漏れる。
「ねえアースィム。すごい臭いだわ。迂回するのは難しい?」
スカーフを手繰り寄せて鼻を覆いながら訊けば、アースィムは悪臭にも顔色一つ変えずに頷く。
「そうですね、おおよその方向はわかりましたし、少し離れて進みましょう」
「方向って……もしかして臭いを頼りに進んでいたの?」
白の集落を出た直後は、奇妙な臭いなど一切なかった。まさかアースィムは、並々ならぬ嗅覚を持つ特殊能力者だったのか。となればもしやラフィア達は、砂漠に蔓延る不穏を解決するために水神マージに選ばれた異能夫婦であり、英雄譚の主人公のように数々の謎を解き明かす運命にあるのでは。
一人で胸躍る妄想を始めたラフィア。しかしアースィムはそれを否定する。
「臭いというよりも、地図上でその出どころを確認して直進していたんです」
「どうして?」
「これは赤の氏族の聖地である間歇泉から漂う硫黄の臭気なので、赤の集落を目指す際の目印になります」
「硫黄」
カリーマが所望していた品である。アースィムの話が真実であるならば、悪臭を放つ硫黄とやらを持ち帰るのはなかなかに骨の折れることだろう。
まさか、黙り込むラフィアの胸を占領しているのが、硫黄の持ち帰り方法への懸念であるなどとは思いもよらぬアースィムは、言葉を続ける。
「我々砂竜族は遊牧の民ですが、東西南北四氏族にはそれぞれ縄張りがあります。大まかな目印となるのは、各氏族の聖地です」
「じゃあ、もう赤の氏族の縄張りに入っているのね。でもどうして彼らは、間歇泉を聖地にしたの?」
「聞いた話によれば、最初はただ、水神マージの神域として崇めていたようです。ですが百五十年前、四氏族が砂竜を賜りマルシブ帝国に下った折、水神の使徒天竜が砂漠に恵みの雨をもたらしました。その時、各氏族の象徴と言える土地に格別の恩寵を与えたのです」
「恩寵……そういえば、砂竜の卵は聖地でしか孵らないのよね」
「その通りです。とにかく、天竜様の恵みにより、否が応でも赤の氏族は間歇泉を聖地とせざるを得なくなったとか」
「そうなの」
納得して、常と変わらぬ上機嫌顔で頷きつつも、ラフィアの胸には微かな安堵が芽生えていた。白の聖地は高山花が咲く断崖だと聞く。砂竜族は新婚の際、各聖地へ祈りを捧げに行くというのだが、嫁いだのが赤の氏族ではなくて本当に良かった。
しかしそれはラフィアの個人的な感想であり、当事者がどのように感じているかはわからない。果たして彼らはどのような人々なのだろうか。
その疑問は、早々に解消されることとなる。
「あれ?」
不意に、アースィムが声を零した。その意図は、すぐに知れる。
砂丘の向こう側から、陽光を反射する赤色の光が目に映る。間歇泉が発する蒸気により靄がかかる橙色の稜線から、何かが疾駆してこちらへ向かって来るようだ。
あまりの勢いにアースィムが警戒を強めたのが、胸板の強張りを通じて伝わった。自然とラフィアも気を引き締めて、迫り来る赤を目で追う。
「グルルル」
イバの横を大人しく進んでいた三頭の赤き砂竜が、弾かれたように顔を上げ、鼻を鳴らして何かを嗅ぐような仕草をした。やがて、ラフィアの耳に、前方から微かな声が届く。
「おおい、おおい」
男の声だ。目を凝らせば、こちらに向かって来るのは赤銀の騎獣とその背に跨る人間。鞍上の人物は、旧知の友でも見つけたかのように両手を大きく振っている。
「赤き砂竜」
アースィムの声から、警戒がやや抜けた。言われてみれば、締まりのない様子で向かって来るのは赤銀の砂竜である。同族である上、ラフィアらが訪ねるのは赤の集落なのだから、これは幸運な出会いと言えた。
しかし油断は禁物だ。出立前にカリーマが語った通り、砂竜四氏族は隙あらば他を出し抜く機会を虎視眈々と狙っているのである。
「おおい、おおーい。うちの砂竜を見つけてくれたのか!」
声の主は壮年の男であった。砂埃を巻き上げつつ砂竜を駆り、勢い余ってラフィア達の側を疾風のように駆け抜ける。小さな豆のような姿になるまで後方へ行ってしまってから、これまた激しく砂を弾き豪快に笑いながら帰って来た。
「いやあ、びっくりし過ぎて通り過ぎちまった」
無駄に走らされることになってしまった彼の砂竜だが、不満を見せることもなく、楽しげな足取りである。心なしか、どすどすと地を鳴らすような無頓着な歩みに感じられた。
『主人に似るってやつ?』
同感である。大らかで何よりだ。
ラフィアは口角を上げたまま、赤銀の砂竜がイバと轡を並べるのを待った。
男は、頭部に巻いた砂避けの布から零れた、白い物が混じる赤茶色の髪を大雑把に掻き上げ汗を拭い、人好きのする笑みを浮かべる。
「やあやあ、アースィムじゃないか。久しぶりだ。三年前の戦い振りか? わざわざ遠くまでありがとう。いやはや、こいつら急にいなくなったもんだから心配してたんだよ。どこに行ったかも全くわかんないし。あ、俺はディルガム。赤の氏族長だ」
どうやら彼は、消えた砂竜捜索のため、近辺を探っていたらしい。ラフィアが名乗りを返すと彼は破願して、砂竜から降りて三頭の赤き砂竜の頭部を代わる代わる撫でた。しばらく見守った後、アースィムが控えめに言った。
「どこに行ったか全くわからないって……まさか手がかりもなしに砂漠を歩き回って探していたんですか」
「ん? ああ、そうなんだよ。最近、砂竜達が急に暴れることが増えて、時々こうして家出する奴らがいるんだ。いつもは近くで見つかるんだが、こいつらは白の集落まで行ったんだよな。いやあ、遠くまで遥々と良く歩いたもんだ」
「何か調査はされましたか?」
「いいや、調べている間も惜しくてとりあえず皆で近辺を捜索していたんだ」
「この広大な砂漠を、ですか? 俺達白の氏族や、東隣の青の氏族に捜索の依頼すらせず?」
ディルガムは一瞬真顔になる。砂竜が一鳴きするほどの間を空けた後、大きな口を開けて笑声を上げ、アースィムの背中を容赦なくばしばしと叩いた。
「いやあ、俺としたことが、忘れてた! だけど放浪も悪いことばかりじゃないぞ。ほら見ろ、兎と野鳥をたくさん狩った。どうだ、お礼に今晩はうちの集落に招かれてくれないか。新鮮な肉が食えるぞ。そうだそれが良い!」
背中に断続的な衝撃を受け、アースィムの頬が強張りぴくりと痙攣する。ラフィアはその様子を眺めながら、新鮮な思いを抱いていた。
なるほど、これが脳筋。
先日、白の集落での会合にて交わされていた失礼なことこの上ない単語が頭に蘇る。宮殿の泉に住まう物知り精霊の話の中で脳筋なる人種の存在は聞き及んでいたものの、曲がりなりにもラフィアは大帝国の皇女である。宦官や、後宮の女官ばかりを相手にしてきたものだから、脳筋を実際に目にするのは初めてなのだ。
眼前の男の青色の瞳が屈託なく煌めいている。嘘偽りのない、清らかな光である。また、飾らない言動もラフィアの好むところであり、つまり彼とは。
「気が合いそう」
アースィムが「え」と声を漏らす。ラフィアは身を乗り出して、ディルガムの手を取った。
「すごいわこんなに狩るなんて。どうやって獲ったの?」
「お、おお? 弓だよ。俺、頭は悪いけど弓の腕だけは確かなんだ」
「すごい! 見たことのない毛色の兎ね。西にはいないのかしら、それともただ色が違うだけ? どこで見つけたの? 私も狩りしてみたい!」
「こりゃ、噂通りの好奇心旺盛な皇女様だ」
「私のことを知っているの?」
「ま、砂竜族内では有名だからな。何たって、小さい頃からアースィムがベタ惚れ」
「ディルガムさん」
アースィムが柔和な微笑みの中に珍しく苛立ちを交えつつ口を挟んだ。
「どんどん日が高くなっていきますから、真昼になる前に日陰に移動したいと思っているのですが」
ディルガムは目を細め太陽の位置を確認してから、頭を掻いた。
「ああ、悪い悪い。うちの集落はもうすぐそこだから、案内するよ」
何かが腐ったかのような悪臭が鼻を突いたのは、旅立ちから三日目の早朝である。
『臭い! 間歇泉が近いわね。お願い、あそこには絶対に近づかないで。悪臭が嫌なだけじゃなくて、あたし達精霊にとっては苦痛の土地なの』
「なぜ?」
『だって水蒸気がいっぱいなんだもの。ほら、あたし達って水蒸気でできているでしょ。周りに同じものが溢れていると、自分の存在を見失いそう。他の水に同化しちゃいそうになるの』
ただ臭いが強いだけでなく、耳飾りの中からハイラリーフが騒ぎ立てるので、ラフィアは否応なしにそれの存在を強く意識させられてしまう。
未知の存在への好奇心に溢れるラフィアといえど、思わず鼻を覆ってしまうほどの臭気は、南に進むごとに濃度を増して、いよいよ弱音が漏れる。
「ねえアースィム。すごい臭いだわ。迂回するのは難しい?」
スカーフを手繰り寄せて鼻を覆いながら訊けば、アースィムは悪臭にも顔色一つ変えずに頷く。
「そうですね、おおよその方向はわかりましたし、少し離れて進みましょう」
「方向って……もしかして臭いを頼りに進んでいたの?」
白の集落を出た直後は、奇妙な臭いなど一切なかった。まさかアースィムは、並々ならぬ嗅覚を持つ特殊能力者だったのか。となればもしやラフィア達は、砂漠に蔓延る不穏を解決するために水神マージに選ばれた異能夫婦であり、英雄譚の主人公のように数々の謎を解き明かす運命にあるのでは。
一人で胸躍る妄想を始めたラフィア。しかしアースィムはそれを否定する。
「臭いというよりも、地図上でその出どころを確認して直進していたんです」
「どうして?」
「これは赤の氏族の聖地である間歇泉から漂う硫黄の臭気なので、赤の集落を目指す際の目印になります」
「硫黄」
カリーマが所望していた品である。アースィムの話が真実であるならば、悪臭を放つ硫黄とやらを持ち帰るのはなかなかに骨の折れることだろう。
まさか、黙り込むラフィアの胸を占領しているのが、硫黄の持ち帰り方法への懸念であるなどとは思いもよらぬアースィムは、言葉を続ける。
「我々砂竜族は遊牧の民ですが、東西南北四氏族にはそれぞれ縄張りがあります。大まかな目印となるのは、各氏族の聖地です」
「じゃあ、もう赤の氏族の縄張りに入っているのね。でもどうして彼らは、間歇泉を聖地にしたの?」
「聞いた話によれば、最初はただ、水神マージの神域として崇めていたようです。ですが百五十年前、四氏族が砂竜を賜りマルシブ帝国に下った折、水神の使徒天竜が砂漠に恵みの雨をもたらしました。その時、各氏族の象徴と言える土地に格別の恩寵を与えたのです」
「恩寵……そういえば、砂竜の卵は聖地でしか孵らないのよね」
「その通りです。とにかく、天竜様の恵みにより、否が応でも赤の氏族は間歇泉を聖地とせざるを得なくなったとか」
「そうなの」
納得して、常と変わらぬ上機嫌顔で頷きつつも、ラフィアの胸には微かな安堵が芽生えていた。白の聖地は高山花が咲く断崖だと聞く。砂竜族は新婚の際、各聖地へ祈りを捧げに行くというのだが、嫁いだのが赤の氏族ではなくて本当に良かった。
しかしそれはラフィアの個人的な感想であり、当事者がどのように感じているかはわからない。果たして彼らはどのような人々なのだろうか。
その疑問は、早々に解消されることとなる。
「あれ?」
不意に、アースィムが声を零した。その意図は、すぐに知れる。
砂丘の向こう側から、陽光を反射する赤色の光が目に映る。間歇泉が発する蒸気により靄がかかる橙色の稜線から、何かが疾駆してこちらへ向かって来るようだ。
あまりの勢いにアースィムが警戒を強めたのが、胸板の強張りを通じて伝わった。自然とラフィアも気を引き締めて、迫り来る赤を目で追う。
「グルルル」
イバの横を大人しく進んでいた三頭の赤き砂竜が、弾かれたように顔を上げ、鼻を鳴らして何かを嗅ぐような仕草をした。やがて、ラフィアの耳に、前方から微かな声が届く。
「おおい、おおい」
男の声だ。目を凝らせば、こちらに向かって来るのは赤銀の騎獣とその背に跨る人間。鞍上の人物は、旧知の友でも見つけたかのように両手を大きく振っている。
「赤き砂竜」
アースィムの声から、警戒がやや抜けた。言われてみれば、締まりのない様子で向かって来るのは赤銀の砂竜である。同族である上、ラフィアらが訪ねるのは赤の集落なのだから、これは幸運な出会いと言えた。
しかし油断は禁物だ。出立前にカリーマが語った通り、砂竜四氏族は隙あらば他を出し抜く機会を虎視眈々と狙っているのである。
「おおい、おおーい。うちの砂竜を見つけてくれたのか!」
声の主は壮年の男であった。砂埃を巻き上げつつ砂竜を駆り、勢い余ってラフィア達の側を疾風のように駆け抜ける。小さな豆のような姿になるまで後方へ行ってしまってから、これまた激しく砂を弾き豪快に笑いながら帰って来た。
「いやあ、びっくりし過ぎて通り過ぎちまった」
無駄に走らされることになってしまった彼の砂竜だが、不満を見せることもなく、楽しげな足取りである。心なしか、どすどすと地を鳴らすような無頓着な歩みに感じられた。
『主人に似るってやつ?』
同感である。大らかで何よりだ。
ラフィアは口角を上げたまま、赤銀の砂竜がイバと轡を並べるのを待った。
男は、頭部に巻いた砂避けの布から零れた、白い物が混じる赤茶色の髪を大雑把に掻き上げ汗を拭い、人好きのする笑みを浮かべる。
「やあやあ、アースィムじゃないか。久しぶりだ。三年前の戦い振りか? わざわざ遠くまでありがとう。いやはや、こいつら急にいなくなったもんだから心配してたんだよ。どこに行ったかも全くわかんないし。あ、俺はディルガム。赤の氏族長だ」
どうやら彼は、消えた砂竜捜索のため、近辺を探っていたらしい。ラフィアが名乗りを返すと彼は破願して、砂竜から降りて三頭の赤き砂竜の頭部を代わる代わる撫でた。しばらく見守った後、アースィムが控えめに言った。
「どこに行ったか全くわからないって……まさか手がかりもなしに砂漠を歩き回って探していたんですか」
「ん? ああ、そうなんだよ。最近、砂竜達が急に暴れることが増えて、時々こうして家出する奴らがいるんだ。いつもは近くで見つかるんだが、こいつらは白の集落まで行ったんだよな。いやあ、遠くまで遥々と良く歩いたもんだ」
「何か調査はされましたか?」
「いいや、調べている間も惜しくてとりあえず皆で近辺を捜索していたんだ」
「この広大な砂漠を、ですか? 俺達白の氏族や、東隣の青の氏族に捜索の依頼すらせず?」
ディルガムは一瞬真顔になる。砂竜が一鳴きするほどの間を空けた後、大きな口を開けて笑声を上げ、アースィムの背中を容赦なくばしばしと叩いた。
「いやあ、俺としたことが、忘れてた! だけど放浪も悪いことばかりじゃないぞ。ほら見ろ、兎と野鳥をたくさん狩った。どうだ、お礼に今晩はうちの集落に招かれてくれないか。新鮮な肉が食えるぞ。そうだそれが良い!」
背中に断続的な衝撃を受け、アースィムの頬が強張りぴくりと痙攣する。ラフィアはその様子を眺めながら、新鮮な思いを抱いていた。
なるほど、これが脳筋。
先日、白の集落での会合にて交わされていた失礼なことこの上ない単語が頭に蘇る。宮殿の泉に住まう物知り精霊の話の中で脳筋なる人種の存在は聞き及んでいたものの、曲がりなりにもラフィアは大帝国の皇女である。宦官や、後宮の女官ばかりを相手にしてきたものだから、脳筋を実際に目にするのは初めてなのだ。
眼前の男の青色の瞳が屈託なく煌めいている。嘘偽りのない、清らかな光である。また、飾らない言動もラフィアの好むところであり、つまり彼とは。
「気が合いそう」
アースィムが「え」と声を漏らす。ラフィアは身を乗り出して、ディルガムの手を取った。
「すごいわこんなに狩るなんて。どうやって獲ったの?」
「お、おお? 弓だよ。俺、頭は悪いけど弓の腕だけは確かなんだ」
「すごい! 見たことのない毛色の兎ね。西にはいないのかしら、それともただ色が違うだけ? どこで見つけたの? 私も狩りしてみたい!」
「こりゃ、噂通りの好奇心旺盛な皇女様だ」
「私のことを知っているの?」
「ま、砂竜族内では有名だからな。何たって、小さい頃からアースィムがベタ惚れ」
「ディルガムさん」
アースィムが柔和な微笑みの中に珍しく苛立ちを交えつつ口を挟んだ。
「どんどん日が高くなっていきますから、真昼になる前に日陰に移動したいと思っているのですが」
ディルガムは目を細め太陽の位置を確認してから、頭を掻いた。
「ああ、悪い悪い。うちの集落はもうすぐそこだから、案内するよ」
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