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始まりは…4

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全てが嫌になった時
人は理性など捨てるだろう。

これは私が昔読んだ本に書いてあった言葉。今の私にぴったりだ。でも私にはまだ希望がある。そう「重野さん」がいるんだ。


    「いってらっしゃい」
夫「うん、行ってきます」
   「今日、仕事の同僚と飲みに行くから遅くなるね」
夫「分かった。」


これでダイジョブ、
重野さんに会うって気づかれない。
気づかれたらどんな事になることか…


プルルルル℡

   「もしもし?」
真「もしもし?蘭?」
   「そうだけど?どしたの真瑠?」
真「なんか私の友達で、コンサートのチケット当たったみたいなんだけど蘭も行かない?」
   「今日はちょっと…」
真「なんかあるの?」
   「その…会社の同僚と飲みに行くから…ごめんね?」
真「ううんダイジョブ、」
   「じゃあ、…」


嘘をついてしまった。。。
ダイジョブ…きっとダイジョブだよね?


~レストランにて~

重「おー、蘭!」
   「重野さん!お久しぶり!」
重「そいえばさ、昔からずっと気になってたんやけど、重野さんやめてや!笑笑」
   「えっ!?」
重「さんはナシ!しげでええヨ」
   「でも、やっぱり…」
重「口答えなし!さっ入ろ?」
    「うん…」


重no・・・しげの様子がおかしい
なんだろう?大人になったからかな?
なんだか怖いけど、安心するような変な感じ。


重「これ、チケット」
   「あー!ありがとー!」
重「昔っからほんまに好きやなーあ〇し、笑笑」
   「だってあんなにかっこいいんだよ!?嫌いになるわけない!」
重「旦那さんは怒らないの?」
   「今日も朝から怒られた笑笑無駄な金を使うなって笑笑」
重「まじか!?笑笑」
  「笑い事じゃないよ!!ヒドイの最近…」
重「昌也さん?だっけ?」
   「うん…冷たくて、、」
重「じゃあ俺んとこ来る?」
   「えっ?」
重「寂しいんでしょ?」
   「寂しくなんか…」
重「自分に正直にならないと…」
   「正直に…」


そんなこと言わないでよ…
今の私だったら絶対しげを選んでしまう。私は人妻。でも夫とは同居人以下になってしまっている。どっちを選ぶ?冷たい夫か?優しいしげか?


   「しげ…」
重「なに?」
    「明日空いてる?」

私は禁断の方を選んでしまった…
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