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三 景の名前は勿論父さんとお揃い。
side由羽19
しおりを挟む『うん、由羽くんはいいの? 家族集まってるんじゃ……』
「あれ、俺そういうの話したっけ?」
『あ、菜雪ちゃんに聞いたの。み、みんなからのプレゼント、どう渡したらいいか迷って……』
ああ、それでなゆが、俺が那也と一緒に帰れるようにしてくれたのか。
「こっちは大丈夫だよ。ね、明日昼飯一緒しない? 二人が嫌だったら景となゆ呼んでもいいし、那也の友達呼んでもいいし」
『いいのっ? 全然嫌じゃないよっ。あ、二人が嫌じゃないんだけど、いつも千波と一緒だから、千波も一緒でよかったら、なんだけど……』
「ちなみ?」
『私がいつも一緒にいる丸眼鏡の子。小学校から一緒なの』
「あー。うん、いいよ」
はっきりとはわからなかったけど、那也の隣によくいる子って言われれば、顔が薄ぼんやりと浮かんだ。
「景となゆは? 居た方がいい? もしいなくてもいいんなら、二人にしてやろうと思ってるんだけど……」
『なにか企み?』
「うん」
今日の景には逆効果かもしれないけど、少し発破かけてやった方がいい気がするんだ。
『じゃあ菜雪ちゃんと雪村くんは二人にしようか?』
「松永、呼ぶ?」
『学? 学なら今うちにいるから訊いてみるね』
え。うちにいる……? 俺が疑問符を浮かべている間に、那也の声が遠く聞こえた。『学―』と、呼びかけている。
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