朧咲夜-番外編-【完】

桜月真澄

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2 結婚のゆるし

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「流夜くんが反対するって言ったら、事後承諾で許してくれるって言いきられたよ……」

「許しますが」

「君たち自分らの境遇と和解し過ぎだろう」

平坦な瞳で怒られた。

まあ確かに、幼い頃に拉致誘拐されたのは流夜の戸籍上の姉だ。

未だにその問題を抱えている心だったら、咲桜からそんな言葉は出なかっただろうし、流夜も、許しますが、なんて言えなかっただろう。

一つずつ、問題は溶けていると願いたい。

「となると、式挙げるしかないんだよねえ……」

「式、お嫌だったんですか?」

「トシを考えなさい。夜々ちゃんは絶対可愛いから咲桜に賛成なんだけど、俺は明らか色々問題あるだろう」

「そうですか? 五十で初婚とか、ザラじゃないですか」

「俺は一応再婚扱いになるんだよ。何が嫌って……」

「なんですか?」

在義、また落ち込んだ。

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