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side咲桜21

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「ん? なにかしら」

「私……すきな人がいるんですけど、その人、今、近くにいないんです」

「……うん」

私のしんみりした語り口に、絆さんも真剣な顔になる。

「私は、その人と一緒にいたくてですね……。どうにか追いかけたいと思ってるんですけど、たぶん今のままの私では、見つけ出しても、傍にいさせてくれないと思うんです」

「ふむ」

「その人は……犯罪学の分野で生きていて、私では、ダメだって言われました。普通の世界にいる、今の私では……」

「犯罪学? なら法律家になっちゃえば?」

絆さんの何の躊躇いもない提案に、私は顔をあげた。

「法律家、ですか? 絆さんみたいな弁護士?」

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