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side咲桜15

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「咲桜、抱っこしようか?」

「ええっ!?」

あ、思わず叫んでしまった。

車中、流夜くんの左手はずっと私の手を握っていた。

アパートについても、降りるのを躊躇っているのをわかったらしくからかわれた。

「いやいやいや! 歩けます!」

「そうか? せっかくだから……」

「流夜くんの言うせっかくは色々おかしいからね!?」

……過去にも色々と大変な思いをさせられたワードだ。

「久しぶりに咲桜のお茶が飲みたいんだ。いいか?」

……そう言われてやっと、動くしかないのだとわかった。

このままでは、いられないのだと。

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