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side咲桜2

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翌日から、流夜くんは――『神宮先生』は変わっていた。

まず、笑わなくなった。

微笑まなくなった、とも言うだろうか。

穏やか、和やかな雰囲気が一切取り払われた。

一度瞳にしてしまったメガネのない美麗な容姿は、好奇心の強い私たち年代には十分な刺激だった。

生徒たちは朝から流夜くんに張り付いて、私なんて近づく余地はなかった。

そんな中でも、

「先生―、彼女いますかー?」


そう訊かれれば、

「いますよ」

流夜くんははぐらかさずにはっきり答えた。

「正式に婚約している方なので別れたりしません。ご心配なく」

……一切笑みのない表情で堂々と宣言して、学校中をざわめかせたりもしていた。

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