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side流夜22
しおりを挟む「そうね。……桃ちゃんなら、咲桜ちゃんが聞いたことで、わかったと思うわ」
「だと嬉しい~」
朝間先生は少し腕を離して、咲桜の顔を覗き込んだ。咲桜の顔が涙でぐしゃぐしゃだ。
「うん。桃ちゃんに似た美人さん。もっと綺麗になるわね。ね、在義兄さん」
「そうだねえ。……でも性格が、桃より夜々ちゃんに似てる気がするのはなんでかなあ」
「気の迷いです。あ、違った。気のせいです」
朝間先生の訂正。咲桜、朝間先生の影響受けすぎだろう……。
「流夜くん」
「―――はい」
在義さんに呼ばれて、静かに返した。
「何を言われるか、わかっているかな」
「………はい」
すぐ傍では咲桜と朝間先生が泣き笑いで楽しそうにしている。俺だけ極寒の中だった。
「ありがとう。流夜くんのおかげだ」
「すみませ――……は?」
「ん? 私に二度言えと?」
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