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side咲桜39
しおりを挟む「俺はもう家族いないし、もし昔を知ってる人が現れたら笑満ちゃんに迷惑かけると思う。それでも、俺と一緒にいて。絶対、何からも護るから」
真っ直ぐな星の光の瞳を、降渡さんは満足そうに腕を組んで見ている。
ここまで自分たちは掌の上だったのかと悔しい思いをしながら、私は降渡さんの言葉を頭の中で反復させる。
流夜くんの考えの――。……わかっていたら怒る事一つもないっての! 焦る事だってないわ! イライラが増しただけだった。
「はい」
そして笑満の答えは、ずっと前から一つだけ。
すっとそよ風でも吹いたように、空気が変わった。
笑満を見ると、嬉しそうな顔で遙音を見ていた。
くそ、可愛いな。
「いてほしいって言ってもらえるなら、あたしはどこまでだって一緒にいます」
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