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四 誤解

side水都11

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「お嬢様、楽しそうでいらっしゃいますね」

家に帰って一度着物に着替えた。

玄関のお花をそろそろ替えないといけないから、生けるためだ。

自分の部屋で畳に正座して花を切っていると、桂花さんがやってきてそう言った。

「うん。明日友達来るから」

隠しきれないにやにや。緩んだ顔をしている自覚はある。桂花さんがふふっと笑った。

「よかったですね」

「うんっ」

……あ、桂花さんに訊いてみようかな……。

「桂花さん、恋愛って、必ずしなきゃダメなものですか?」

「恋愛、ですか? 結婚ではなく?」

開けていた窓を閉めてくれた桂花さんが、不思議そうな顔で振り返る。

わたしが桂花さんの方へ体を向けて座り直すと、桂花さんもその場に正座した。

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