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二 発覚
side水都12
しおりを挟むまたもや露季ちゃんと快理ちゃんの声がそろった。
わたしは初対面から、コガサクくんは本を読んでいたけど、喧嘩の噂しか知らなかったら意外と思うかも。
「うん。お祖父様が文豪好きで、コガサクくんもよく本読んでるよ」
「あ、コガサクって呼び方、もしかしてオダサクが由来?」
おお! 快理ちゃんはそこわかる人だった! なんか嬉しいっ。
「そうみたい。喧嘩も、見た目が目立つから絡まれることが多いんだって。だから喧嘩好きとかではないって言ってたよ。自分から喧嘩売るのはめんどくさいって」
コガサクくんから聞いたことを話すと、二人とも「ふーん?」とうなっている。
「コガサクも水都ちゃんと一緒で噂の一人歩きだったってことか」
快理ちゃんがお弁当食べを再開しながらぽつりと言った。……うん。
「コガサクくんの誤解も解けたらいいんだけど……」
わたしはちょっとうつむき気味になってしまった。
コガサクくんは、わたしにとっては救世主みたいな人だ。
コガサクくんのおかげで学校に来るのが楽しくなったし、こうして友達が出来るきっかけもくれた。
コガサクくんは友達とか諦めているって言っていたけど、諦めたってことは、一度は望んだってことだよね?
「出来るんじゃない? 今日のコガサクの突撃にみんなびっくりしてたけど、怖い、とは私も思わなかったよ? みんなもそういうとこあるんじゃないかな?」
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