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七 ありがとう
side羽咲8
しおりを挟む事実、私若干犯罪に踏み込みかけたことあるし……お兄ちゃんに止められたけど。
「事実だからね~。羽咲ちゃんと総真くんの子供には私が布教するから安心して」
「ちっとも安心じゃない! はい、終わり。もう寝るよー」
ドライヤーのコードをまとめて、棚に仕舞う。
「あ、じゃあお布団借り――」
「ここ」
ぽむ、と私は自分の隣を叩く。
私がベッドの壁際に寄ってるから、どう見ても隣。ちょっと驚いた目つきの水都ちゃん。
「……襲わない?」
「わないよ!? 前だって一緒に布団で寝てたじゃん」
私と水都ちゃんが同い年で、あとはみんな二歳上だから、一緒に遊んでいても私と水都ちゃんの方が先に疲れちゃったり飽きちゃったりする。
そういうときは水都ちゃんとまとめて昼寝させられていた。
「いやあ、中二になってもっていうのが気恥ずかしくて」
「別に女子同士なんだからいいんでは?」
「総真くんが由羽くんと出来てるって誤解して爆発してたの、どこの誰だっけ?」
「…………私でございます。いやそれとこれとは無関係! さっさと寝る! 明日も学校だよ!」
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