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七 ありがとう
side総真7
しおりを挟むこれは純粋な興味だ。玲が探してやまなかった人。
「え? 女神」
「………」
え、人間じゃないの? 一瞬そう思ったけど、このときばかりは由羽のクールな思考回路が僕に乗り移ってくれたのか、冷静に考えることができた。
玲はちなみさんとやらに盲目なんだなー、と。
さすがにわかりました。
「……念のため訊いておくけど」
「なん?」
「その、ちなみさん? が、探してた人だから好きになったのか?」
探し出しただけでなく、今は彼女だと言った。
意地の悪い質問だとは思うけど……僕らがちなみさんと逢った時、ちなみさんを見る目にそういう眼差しが混じってしまったら……。
「いや。千波ちゃんだから好きになった。確かに俺、千波ちゃんを探してたよ。でも、また好きになるため、とは言ってなかったはずだ」
「………」
確かに、前世の恋人だから今度も結ばれる運命だ、とかはほざいてなかった。
「……そうか」
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