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六 うーに近づくな
side羽咲6
しおりを挟む「………わかった」
ほっ……総真くんがお布団に戻ってくれた。
仰向けになった総真くんは、私とは反対側の左腕を額のあたりに置いて、長く息を吐いた。
左腕がかかっているから目のあたりは少し影が出来て見えるけど、すごくだるそう。
「……いいの? うーはそれで」
「うんっ。総真くんの傍にいられたらそれ以上のことはないよ」
「……うー、俺のこと大好きだもんね?」
「う……うん」
カーッと顔が熱くなる私の方を向いている総真くんは、くすっと笑った。
これは……発熱のなせる業だろうか……。
「バカは風邪ひかないって言うんだけどなあ」
「だから総真くんはバカじゃないよ」
「俺、色んな人にバカとかボケって言われるよ?」
「………それは上に『天然』がつくものかと……」
総真くんはど天然だからなあ。お兄ちゃんや玲くんに至っては『クソど天然』とか言ってるし。
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