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六 うーに近づくな
side総真4
しおりを挟む「……会長が羽咲ちゃんと逢ったから排除した?」
休み時間、玲に経緯の説明を求められて、簡単に会長と遭遇したことを話した。
同学年が集まった階の騒がしい廊下では、大声を出さない限り目立たないだろう。
僕は窓枠に背を預けて、玲は開け放たれたサッシに肘をついているから、向いている方向は反対だ。
「うん」
「なんでそこまで……え、もしかして会長が羽咲ちゃんに惚れたの?」
一瞬外を見ながら呆れられたけど、すぐに僕の方を見て来た。
「あるわけないだろ。あってたまるか。……という理由で、会長にそういう気が起こる前に排除した」
「お前な……で? あの感じだと脅した? ――――」
「玲哉ぁああああああ! なんで置いてくんだよぉおおお!」
「うわ……」
玲がドン引きした顔になった。
ホームルームのとき、玲によって保健室に置いてこられたらしい会長が土煙をあげる勢いの爆速でやってきた。
ちゃんと、会長の教室のある上階から。
ってことは玲に捨てられてから自分の教室に戻ったようだな。
そして奇行を繰り返す会長に、だんだん怯えの眼差しを向け始めた同級生たち……。
「慰めてもらうんなら友達にしてもらってくださいよ……」
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