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三 考えてなかった……!
side総真1
しおりを挟む僕の家でうーの勉強を見て、そのあとうーを家まで送った。
まとめを中心に勉強に集中し始めると、うーはいつもの様子を取り戻してガシガシ進んだんだけど、沈黙が落ちるとヘンな空気になった……。
うーを送り届けるときも、何を話したか憶えていない……。
……うーに、告白された。
いや、僕もうーのこと大好きだよ? でも何というか……予想していなかったことに驚きが大き過ぎて理解が追いつかない……。
「総真。ちょっと来なさい」
「なに、美結……」
家に戻るなり、僕より先に帰っていたらしい美結が玄関で待ち構えていた。
動揺くらいゆっくりさせてくれ……。
「総真、うーちゃんに告白されたんだって?」
「……ごほっ……! な、なんで美結が知って――」
「咲雪ちゃんから連絡あった」
「……あ、そう」
しまった。咲雪さんと美結の仲の良さを忘れていた……。うーが親に話すだろうことも……。
「座りなさい」
「……なんでだよ」
「私の親友の娘の話だよ?」
「………」
謎の迫力に、僕は黙るしかなかった。
リビングのラグに正座させられて、美結も向かいに座った。
「やーっとうーちゃんが告白したかー。で? なんて返事したの?」
「……なんで美結に話すんだよ。……ん? やっとって、なに?」
「うーちゃんが何故か総真のこと好きなのくらい、見てればわかるよ」
「……! なんで教えてくれなかった!?」
知っていたらうーを困らせなかったのに!
「こういうの、他人の口を借りて知るとややこしくなるから。うーちゃんが告白するか、総真が気づいて知るのが相当なんだよ」
「………」
謎の説得力に、僕はまた黙るしかなかった。
「……で? うーちゃんと付き合うの?」
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