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三 考えてなかった……!

side羽咲10

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「うーはミルクティーかな。ケーキはどれがいい?」

「ケーキまでいいのっ?」

「もちろん。言ったでしょ? ほんとたまの、頑張ってるご褒美なんだから、思いっきり甘やかさないと。唯浜くんも、うーと水都と仲良くしてくれてありがとう。クラスでの様子は由羽から聞いてるから、二人と仲良くしてくれるの嬉しいんだ。そのお礼」

「……い、いえ……そんな……」

「じゃあわたし、アップルパイいいかな? ユイは?」

「あ、俺も同じので……」

「羽咲ちゃんは……抹茶タルトあるよ?」

水都ちゃんの提案に、こくこく肯く。

「かしこまりました。俺、二時半から十五分くらい休憩あるんだけど、喋りに来てもいい?」

「うんっ。待ってるね」

「では、ごゆっくりどうぞ」

極上の笑顔で総真くんが去っていった。それを見送って……

「~~~~~~死ぬかと思った~~~」

「羽咲ちゃん、見事に固まってたねえ」

空気が抜けたようにテーブルに突っ伏した私の正面にいる水都ちゃんが、くすりと笑った。

真四角のテーブルにはそれぞれの辺に椅子が置いてあって、四人掛けだった。

正面に水都ちゃん、右隣に唯浜がいる。

総真くんがバイトしてるなんて知らなかった……知っていたらバイトする総真くんを写真に収めるために来ていたのに……!

「水都ちゃん、ありがとう、決めてくれて……」

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