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第3章
8話―皆で『うどん』を堪能致しましょう。
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炊き出し当日。
私は朝から食堂へ陣取り、お稲荷さんのおあげへ俵形に生成した酢飯を詰めていた。
傍らにはレンくんの姿があり、彼もお稲荷さん作りを手伝ってくれている。
地域や家庭によって五目ご飯を入れたり、でんぶや錦糸玉子が飾られたりと様々だが、我が家のお稲荷さんはシンプルイズベスト。いつも白いご飯に甘めのお酢を混ぜた酢飯のお稲荷さんだった。
母の作るお稲荷さんが本当に美味しくて、行事の時やお弁当なんかにもよく作って貰ったのを記憶している。
私の大好きな味の一つだ。
ワサビちゃんはというと、かき揚げ用の野菜のカットを既に済ませ、天ぷら用の衣の作成中だ。我が家は衣にマヨネーズを混ぜて作っている。そうすると、天ぷらがサックり揚がるのだと母が教えてくれた。
マーレはシャルくんと共に、昨日作ってくれたうどんの麺を茹でている。
厨房に設置されている大釜にぐらぐらと沸くお湯の中で、白くて細い麺が踊っている。
シャルくんはうどん作りが楽しかったようで、今日もマーレに引っ付いてあれやこれやと手伝っているようだ。
会場の設営は、団長様方の指揮の元進んでいる事でしょう。
女将さんもそちらで『つゆ』の準備をしてくれている。
結局あれから全然アルクさんと話が出来ていない。
何となくタイミングが合わずにずるずるとスレ違ったまま。
無意識に溜め息を吐き出すとレンくんの心配そうな声が掛かった。
「えみ、疲れてるか?」
「え? あ、違うの。…ごめんね」
手元へ視線を戻すと再びレンくんから声が掛かった。
「アルクさんの事?」
俯いていた顔を上げると、エメラルドグリーンが真っ直ぐにこちらへ向けられていた。
手をぎゅっと握り締める。
「…レンくん、私――」
「わかってる。…えみ見てればわかるよ」
「ちゃんと言ってなくてごめんなさい。レンくんの気持ちは凄く嬉しい。……でもそれには応えられない、です」
今の精一杯を伝える。
「うん。わかった。…俺は、友達として応援する」
以前よりもずっと表情が豊かになったレンくんは、今はとても穏やかな笑顔を見せてくれている。
そう言ってくれた事が本当に嬉しかった。
「…ありがとう」
丁度、かき揚げの準備を終えたワサビちゃんがお稲荷さん作りに加わる。
麺を茹で終えたマーレとシャルくんもいつの間にか合流し、皆で大量のお稲荷さんを作り上げた。
お昼の鐘が鳴り響く広場では、たくさんの人達が器を片手に、膝にお稲荷さんの乗った皿を乗せ、皆で作った料理を堪能してくれている。
予想していた以上に人が集まり、たくさん作ったお稲荷さんは瞬く間に品切れてしまった。
麺も危ういと思っていたら、広場に隣接する食堂の店主さん達から「使ってくれ」とうどん麺の提供がなされた。
それらは有り難く頂戴し、彼らにもうどんを堪能して頂く。
きつねうどんも人気だったが、ワサビちゃん特製のさっくりかき揚げが乗った、かき揚げうどんも大人気だった。
ハワード様の予想通り、噂が噂を呼び、『勇者』や『ホルケウ』効果もあり、炊き出しは大盛況だった。
北門に近い広場の端で設置された簡易椅子に腰掛けたハワードとルーベルが、隣接する森へと視線を向けていた。
「大分苛立っているな」
ハワードのニヤリな笑みが皮肉を含む。
「ホルケウ殿の牽制のお陰で、奴等は手出しが出来なくなりましたからね。誘き寄せるなら好機ではないかと」
ルーベルが右手で眼鏡を持ち上げる。
北門の上、見張り台に登っているウォルフェンとアルクからは殺気を含む魔力を伴うプレッシャーが、森からざわざわと溢れ出ているとの報告もあった。
魔力の持たないウォルフェンですら肌を刺すような空気に異変を読み取る。
それ程に露骨なもののようだ。
狩りたくてウズウズしている事だろう。
「行くか」
「そうですね」
二人が椅子から立ち上がる。
ルーベルが手を上げて合図を送れば、見張り台から団長二人が降りて来る。
「ウォルは街を頼む」
「はっ」
ハワードの命にウォルフェンは再び見張り台へと上がった。
うどん作りを続けていた私達の元へアルクさんの部下がやってくる。
シャルくんとレンくんと少し言葉を交わすと直ぐに戻って行った。
なんだろうと思っていたら、シャルくんが私とマーレの元へ寄ってきた。
「ちょっと行ってくる」
「え? どこに?」
指差す先は例の森だ。
討伐に行くという事だろうと直ぐにわかった。
「私も――」
行くと言う前にレンくんに止められた。
「えみは留守番。ここ、頼む」
――奴等の狙いはマーレだった
ハワード様からそう聞かされた。マーレには勿論言っていない。
今、私に出来るのは、ここに残ってマーレと街の皆を不安にさせない事。
悔しいけど、それが最善だと思う。
「わかった。気をつけてね!!」
「大丈夫」
「誰に言ってる?」
余裕の笑みを向けられて、不安が少し和らぐ。
北門で待つ三人に合流し、街の外へ向かう彼等の背中が見えなくなるまで、私はその場へ佇んでいた。
陽が傾き、用意していた麺が全て無くなり、片付け作業をしていると、突如地響きと共に下から突き上げるような大きな揺れに見舞われる。
「きゃぁ!!」
バランスを崩しその場へ膝を付いた。
「何? 地震!?」
揺れは直ぐに収まったが、何も知らないマーレや街の人達にざわめきが起こった。
魔物の群れに襲われた彼等には、さぞ不安な事だろう。
「ソラ!」
何とかならないかとそちらを見れば、やれやれと言わんばかりに立ち上がり、お座りの体制になる。
「仕方ないのう」
瞬く間に薄いピンク色の幕が街全体を覆い、森の方に見えていた黒い光や黄色い光が見えなくなった。
ソラの結界だ。
あれはシャルくんの精霊達の光だ。
成る程、シャルくんの躍動する揺れだった訳だ。
一人納得していると、ソラの口から溜め息が漏れた。
「あやつには加減を覚えさせねばなるまい」
その台詞には全く同感だった。
陽が沈み、空がオレンジや紫、藍色と美しいグラデーションに彩られた頃、それはいきなり起こった。
いち早く反応したのはソラとワサビちゃんだった。
マーレの様子がおかしい。
その場に踞り、動かなくなってしまった。
「マーレ? どうしたの? 大丈夫?」
近付くと、苦しそうに息をしている。
「…体が……熱い……」
マーレの体から、白く湯気のような魔力が立ち上がっていく。
「これって……」
「覚醒したな」
ワサビちゃんの手を借りて、二人で広場からマーレの体を移動した。
宿の少し先、路地の入り口へと移動する。
シャルくんやレンくんの時のように、魔力を含む暴風が吹き荒れる訳では無かったのは幸いだった。
「ソラ、どうすればいい?」
オロオロする私にソラは至って冷静だ。
「どうもこうも、コントロールするしかない」
マーレは苦しそうに荒く息を繰り返す。
彼女の側に付いていた三人の精霊は不安そうに回りをふよふよしている。
こういった現象が初めてのようだ。彼等にもどうすれば良いのかわからない様子だった。
「どうしよう……どうしたら……」
マーレの体が熱い。高熱でも出したかのようだ。立ち上がる湯気のような魔力もどんどん増えていく。
途方に暮れていると、上から声が降ってくる。
「えみ。変わるぞ」
その声にはっと振り返ると、そこにはシャルくんの姿があった。
私は朝から食堂へ陣取り、お稲荷さんのおあげへ俵形に生成した酢飯を詰めていた。
傍らにはレンくんの姿があり、彼もお稲荷さん作りを手伝ってくれている。
地域や家庭によって五目ご飯を入れたり、でんぶや錦糸玉子が飾られたりと様々だが、我が家のお稲荷さんはシンプルイズベスト。いつも白いご飯に甘めのお酢を混ぜた酢飯のお稲荷さんだった。
母の作るお稲荷さんが本当に美味しくて、行事の時やお弁当なんかにもよく作って貰ったのを記憶している。
私の大好きな味の一つだ。
ワサビちゃんはというと、かき揚げ用の野菜のカットを既に済ませ、天ぷら用の衣の作成中だ。我が家は衣にマヨネーズを混ぜて作っている。そうすると、天ぷらがサックり揚がるのだと母が教えてくれた。
マーレはシャルくんと共に、昨日作ってくれたうどんの麺を茹でている。
厨房に設置されている大釜にぐらぐらと沸くお湯の中で、白くて細い麺が踊っている。
シャルくんはうどん作りが楽しかったようで、今日もマーレに引っ付いてあれやこれやと手伝っているようだ。
会場の設営は、団長様方の指揮の元進んでいる事でしょう。
女将さんもそちらで『つゆ』の準備をしてくれている。
結局あれから全然アルクさんと話が出来ていない。
何となくタイミングが合わずにずるずるとスレ違ったまま。
無意識に溜め息を吐き出すとレンくんの心配そうな声が掛かった。
「えみ、疲れてるか?」
「え? あ、違うの。…ごめんね」
手元へ視線を戻すと再びレンくんから声が掛かった。
「アルクさんの事?」
俯いていた顔を上げると、エメラルドグリーンが真っ直ぐにこちらへ向けられていた。
手をぎゅっと握り締める。
「…レンくん、私――」
「わかってる。…えみ見てればわかるよ」
「ちゃんと言ってなくてごめんなさい。レンくんの気持ちは凄く嬉しい。……でもそれには応えられない、です」
今の精一杯を伝える。
「うん。わかった。…俺は、友達として応援する」
以前よりもずっと表情が豊かになったレンくんは、今はとても穏やかな笑顔を見せてくれている。
そう言ってくれた事が本当に嬉しかった。
「…ありがとう」
丁度、かき揚げの準備を終えたワサビちゃんがお稲荷さん作りに加わる。
麺を茹で終えたマーレとシャルくんもいつの間にか合流し、皆で大量のお稲荷さんを作り上げた。
お昼の鐘が鳴り響く広場では、たくさんの人達が器を片手に、膝にお稲荷さんの乗った皿を乗せ、皆で作った料理を堪能してくれている。
予想していた以上に人が集まり、たくさん作ったお稲荷さんは瞬く間に品切れてしまった。
麺も危ういと思っていたら、広場に隣接する食堂の店主さん達から「使ってくれ」とうどん麺の提供がなされた。
それらは有り難く頂戴し、彼らにもうどんを堪能して頂く。
きつねうどんも人気だったが、ワサビちゃん特製のさっくりかき揚げが乗った、かき揚げうどんも大人気だった。
ハワード様の予想通り、噂が噂を呼び、『勇者』や『ホルケウ』効果もあり、炊き出しは大盛況だった。
北門に近い広場の端で設置された簡易椅子に腰掛けたハワードとルーベルが、隣接する森へと視線を向けていた。
「大分苛立っているな」
ハワードのニヤリな笑みが皮肉を含む。
「ホルケウ殿の牽制のお陰で、奴等は手出しが出来なくなりましたからね。誘き寄せるなら好機ではないかと」
ルーベルが右手で眼鏡を持ち上げる。
北門の上、見張り台に登っているウォルフェンとアルクからは殺気を含む魔力を伴うプレッシャーが、森からざわざわと溢れ出ているとの報告もあった。
魔力の持たないウォルフェンですら肌を刺すような空気に異変を読み取る。
それ程に露骨なもののようだ。
狩りたくてウズウズしている事だろう。
「行くか」
「そうですね」
二人が椅子から立ち上がる。
ルーベルが手を上げて合図を送れば、見張り台から団長二人が降りて来る。
「ウォルは街を頼む」
「はっ」
ハワードの命にウォルフェンは再び見張り台へと上がった。
うどん作りを続けていた私達の元へアルクさんの部下がやってくる。
シャルくんとレンくんと少し言葉を交わすと直ぐに戻って行った。
なんだろうと思っていたら、シャルくんが私とマーレの元へ寄ってきた。
「ちょっと行ってくる」
「え? どこに?」
指差す先は例の森だ。
討伐に行くという事だろうと直ぐにわかった。
「私も――」
行くと言う前にレンくんに止められた。
「えみは留守番。ここ、頼む」
――奴等の狙いはマーレだった
ハワード様からそう聞かされた。マーレには勿論言っていない。
今、私に出来るのは、ここに残ってマーレと街の皆を不安にさせない事。
悔しいけど、それが最善だと思う。
「わかった。気をつけてね!!」
「大丈夫」
「誰に言ってる?」
余裕の笑みを向けられて、不安が少し和らぐ。
北門で待つ三人に合流し、街の外へ向かう彼等の背中が見えなくなるまで、私はその場へ佇んでいた。
陽が傾き、用意していた麺が全て無くなり、片付け作業をしていると、突如地響きと共に下から突き上げるような大きな揺れに見舞われる。
「きゃぁ!!」
バランスを崩しその場へ膝を付いた。
「何? 地震!?」
揺れは直ぐに収まったが、何も知らないマーレや街の人達にざわめきが起こった。
魔物の群れに襲われた彼等には、さぞ不安な事だろう。
「ソラ!」
何とかならないかとそちらを見れば、やれやれと言わんばかりに立ち上がり、お座りの体制になる。
「仕方ないのう」
瞬く間に薄いピンク色の幕が街全体を覆い、森の方に見えていた黒い光や黄色い光が見えなくなった。
ソラの結界だ。
あれはシャルくんの精霊達の光だ。
成る程、シャルくんの躍動する揺れだった訳だ。
一人納得していると、ソラの口から溜め息が漏れた。
「あやつには加減を覚えさせねばなるまい」
その台詞には全く同感だった。
陽が沈み、空がオレンジや紫、藍色と美しいグラデーションに彩られた頃、それはいきなり起こった。
いち早く反応したのはソラとワサビちゃんだった。
マーレの様子がおかしい。
その場に踞り、動かなくなってしまった。
「マーレ? どうしたの? 大丈夫?」
近付くと、苦しそうに息をしている。
「…体が……熱い……」
マーレの体から、白く湯気のような魔力が立ち上がっていく。
「これって……」
「覚醒したな」
ワサビちゃんの手を借りて、二人で広場からマーレの体を移動した。
宿の少し先、路地の入り口へと移動する。
シャルくんやレンくんの時のように、魔力を含む暴風が吹き荒れる訳では無かったのは幸いだった。
「ソラ、どうすればいい?」
オロオロする私にソラは至って冷静だ。
「どうもこうも、コントロールするしかない」
マーレは苦しそうに荒く息を繰り返す。
彼女の側に付いていた三人の精霊は不安そうに回りをふよふよしている。
こういった現象が初めてのようだ。彼等にもどうすれば良いのかわからない様子だった。
「どうしよう……どうしたら……」
マーレの体が熱い。高熱でも出したかのようだ。立ち上がる湯気のような魔力もどんどん増えていく。
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