ベルガモットの空言

小春佳代

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「私の全て」がなくなった時

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君の不可解だった甘い言葉を未だに反芻する
君が実際に隣にいたを思い返す
君の唇の感触を何かで再現しようとする



君が色濃く存在した世界では
みなぎるパワーを
無我夢中で有効活用しようとした

君が少しくらいいない世界では
無理矢理前向きな対処を繰り返して
慣れようと努め続けた

君が全くいなくなった世界を想像したら
耐えられないまま
生きていかなければならないのだろうと
まだ決まってもないその日に怯えた



こんなに深く好きになった人にフラれる

知らなかった
この辛さを
ある程度長く生きてても
知らなかった

君だけだった

別れから
始まりではなく停滞を生んだのは
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