ベルガモットの空言

小春佳代

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僕の孤独に寝転ぶ君

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僕たちは皆
どこか孤独だった

孤独を埋める方法は
人それぞれ違っていた

とにかく何が何でも傍に人を確保することで
心の穴を誤魔化す埋め方

人に必要とされることで
自己の存在意義を確かなものにする埋め方

何かに没頭する埋め方、例えば
仕事、旅、文学
生活の質の向上、誰かの人生への介入

まともな埋め方はどれだろう



僕たちは皆
どこか孤独だった

年を重ねるにつれて
気付かされてしまった

人間には孤独による隙間が
元々あったんだということに

その隙間に君が入り込んでしまったことに

遠慮深そうにしながら
しっかりそこに根付いてしまったことに



「どうしたらここから抜け出せるんだっけ」と
僕の孤独の中で困ったようにはにかむ君

「さぁ」とわざと
何でもないようなふりをする僕

「ここは癒しだ」と突然
僕の孤独の中でくつろぎだす君

「へぇ」と僕は頬杖をついたまま
気の利かない返事をすることしかできなかった
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