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独房と波
しおりを挟む精神的な独房の中
思い返すのはあなたのこと
いつの間にか繋がれていた手
触れるだけのキス
交錯するのは、意味を計り兼ねる言葉たち
ここから出られる日に
あなたは迎えに行くと言ってくれた
あなたの方から言ってくれた
そこに嘘は必要なかった
きっとあなたの本心だったと、信じることができる
そして止められないのは
時間の経過
気持ちの揺らぎ
小さな波がたぷたぷと
白くさらさら輝く砂浜にあった気持ちを
灰色の沖合いへと運んでゆく
起き上がり
独房の窓からそれを眺めるの
ああ
あなたの気持ちはもうあんなところに浮かんでいるわ
灰色で銀色の波が
絶え間なく
容赦なく
あなたの気持ちを
遥か遠く
私の視界の限度を超えさせてゆく
目をつぶると
あなたからもらったものが溢れ出る
これ以上何を望むというの?
あんなにも幸せな時間は
他の誰にも作れなかった
私は精神的な独房の中から
灰色と銀色の波のうねりを
眺め続ける
最期に
匿名希望の詩にするために
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