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王宮に呼ばれました。いや第2王子はお呼びじゃありません
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「え?王宮に?」
私の問いに、お母様が優しくうなづいてくれる。
お母様は、やっぱり私を置いていったことに負い目があるのか、とても優しい。・・・いや、公爵であるお義父様もアルク兄様もお屋敷のみんなも優しいわ。
というか、甘やかし過ぎだと思う。
中身が25歳の花だから増長しないけど、普通12歳でこんなに甘やかされたら我儘になると思うのよね。
「王妃様がね、ローズに会いたいんですって」
「なんで王妃様が?」
「王妃様は私の幼馴染なの。旦那様の幼馴染でもあるわね。旦那様が王妃様にローズのことをお話ししたらしいのよ。そしたら、会いたいって」
お義父様とお母様は幼馴染だから、王妃様とも仲良しなのか。そんな設定あったかな。
「行くのは構わないけど・・・私まだ貴族としてのマナーとかきちんとできてない」
シルヴィア様達に色々教わってはいるけど、12年間平民だったローズには、貴族としての知識が全くない。
中身の花も、お嬢様とかでなく普通の庶民だしね。ゲームとしての知識はあるけど。
さすがに王宮で無作法したら、まずくない?
「大丈夫よ。私も一緒だし、王妃様にもその辺りは旦那様がお話しして下さってるから。そういえばローズはレオンハルト殿下にお会いしてるのよね?」
「え?会った・・・いや、お会いしたけど、どうして?」
「レオンハルト殿下の婚約者候補を決めなきゃって話があってー」
「もしそんな話に私が関係するなら、王宮行かないから!」
お母様の言葉に被せるように、言い放つ。本当は、上の者が話してる時に発言するのは行儀の悪いことなんだけど、今回は別!
あんな我儘そうなくそガキ、もとい王子様に関わりたくない。
大体、シルヴィア様が婚約者になるから!
「ローズはレオンハルト殿下が嫌いなの?」
「母上、ローズはレオンハルト殿下の婚約者候補になんかしませんよ。本人にもはっきり言ってあります」
アルク兄様がそう言うと、同じく兄様と一緒に部屋に入ってきたお義父様もうなづいている。
「そのことは陛下にもお話ししてある。ローズには政略結婚でなく、本当に好きな相手と結婚させてやりたい」
「まぁ。そうだったのですね、旦那様。わかりましたわ。ごめんなさいね、ローズ」
お母様が謝ってくれる。
良かった。公爵家のみんなが婚約者候補にって言わなくて。
私の問いに、お母様が優しくうなづいてくれる。
お母様は、やっぱり私を置いていったことに負い目があるのか、とても優しい。・・・いや、公爵であるお義父様もアルク兄様もお屋敷のみんなも優しいわ。
というか、甘やかし過ぎだと思う。
中身が25歳の花だから増長しないけど、普通12歳でこんなに甘やかされたら我儘になると思うのよね。
「王妃様がね、ローズに会いたいんですって」
「なんで王妃様が?」
「王妃様は私の幼馴染なの。旦那様の幼馴染でもあるわね。旦那様が王妃様にローズのことをお話ししたらしいのよ。そしたら、会いたいって」
お義父様とお母様は幼馴染だから、王妃様とも仲良しなのか。そんな設定あったかな。
「行くのは構わないけど・・・私まだ貴族としてのマナーとかきちんとできてない」
シルヴィア様達に色々教わってはいるけど、12年間平民だったローズには、貴族としての知識が全くない。
中身の花も、お嬢様とかでなく普通の庶民だしね。ゲームとしての知識はあるけど。
さすがに王宮で無作法したら、まずくない?
「大丈夫よ。私も一緒だし、王妃様にもその辺りは旦那様がお話しして下さってるから。そういえばローズはレオンハルト殿下にお会いしてるのよね?」
「え?会った・・・いや、お会いしたけど、どうして?」
「レオンハルト殿下の婚約者候補を決めなきゃって話があってー」
「もしそんな話に私が関係するなら、王宮行かないから!」
お母様の言葉に被せるように、言い放つ。本当は、上の者が話してる時に発言するのは行儀の悪いことなんだけど、今回は別!
あんな我儘そうなくそガキ、もとい王子様に関わりたくない。
大体、シルヴィア様が婚約者になるから!
「ローズはレオンハルト殿下が嫌いなの?」
「母上、ローズはレオンハルト殿下の婚約者候補になんかしませんよ。本人にもはっきり言ってあります」
アルク兄様がそう言うと、同じく兄様と一緒に部屋に入ってきたお義父様もうなづいている。
「そのことは陛下にもお話ししてある。ローズには政略結婚でなく、本当に好きな相手と結婚させてやりたい」
「まぁ。そうだったのですね、旦那様。わかりましたわ。ごめんなさいね、ローズ」
お母様が謝ってくれる。
良かった。公爵家のみんなが婚約者候補にって言わなくて。
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