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まさかの・・・○○仲間?

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「本当に申し訳なかった!」

 私は今、何を見せられているのだろう。

 ちょっと遠い目になってしまう。

 現在、私は国王陛下とのお話をお父様とお母様にお任せして、婚約者であるアーロン殿下と交流中のイザベリーナのところへ向かっていた。

 別に邪魔をするとかでなく、先に帰る旨を伝えようと思ったのよ。

 そうしたら、二人がお茶を飲んでるガゼボに着く直前、クリストファー殿下が追いかけて来た。

 そして追い付いた直後、滑り込み土下座を披露してくれたのよ。

 え?
なんなのこれ。

 どうして第一王子殿下が、庭でいきなり土下座なの?

 周囲に誰もいないとはいえ、こんなの誰かに見られたら、私悪評が立ちそうなんだけど?

 それより!それより、これって・・・

「クリストファー殿下。出身ですか?」

「いや、僕は横浜で・・・え?エリザベート嬢、今なんて・・・?」

 顔を上げてポカンとしているクリストファー殿下に、改めてため息を吐いた。

 おかしいと思ったのよ。

 だってこの世界に土下座なんてもの。

 この世界でも謝罪の際に頭は下げるけど、土下座ってしないのよ。

 あれって、確か古代インドの最高の礼だったはず。

 武家社会で、そのまま斬首されても文句はないって意味があったらしいんだけど、とにかくこの世界にないことだけは確かなの。

 そっかぁ。転生仲間かぁ。

「私は地方・・・四国出身なんです。殿下は、いつ転生されたんですか?」

「え?あ、え?四国・・・四国っ?転生っ!エリザベート嬢も、転生っ?」

「気持ちはわかりますが、声が大きいです。人が集まってきますから、とりあえず立って下さい。私の悪評が広がりますから」

 他の人には四国だの転生だの言っても、わからないと思うけど、そんな大声出したら誰か来ちゃうじゃない。

 シュパッと立ち上がったクリストファー殿下を見ながら、同じ日本人だと思って見ると、変な効果音が付いちゃうなぁ、と思う。

 王族らしく、所作の綺麗なクリストファー殿下。

 なのに、転生仲間の日本人だと知っただけで、その行動が漫画やアニメっぽく感じちゃうのよ。

「エリザベート嬢・・・今、今なんて・・・」

「私の前世の名前は絵里って言います。転生したのは十歳の時です。直後にアーロン殿下との婚約を解消しました」

「あ。あの時か・・・急にアーロンとイザベリーナ嬢の教育が始まって、何事かと思ったんだ。僕は来栖って言って、本来なら大学生になるはずだった。交通事故で死んだみたいなんだ。僕は記憶を持って生まれたんだ。だから絵里さん・・・とは違うね」

 え?赤ん坊として生まれ変わったの?
なら、アーロン殿下の教育、もうちょっとどうにかならなかったの?
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