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聖女という存在の価値
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「・・・・・・」
私の怒りに圧倒されたのか、王子はしばらくチラチラとこちらを見ていたけど、やがて黙って立ち去って行った。
王族である彼が、公爵家令嬢であるヴァイオレット様に強く文句を言うのに、伯爵家の私に強く出れない理由。
私が聖魔法持ちだから。
この聖魔法持ち、つまり聖女と呼ばれる存在がいると、国に加護が与えられる・・・という設定だった。
乙女ゲーム内では説明はなかったけど、小説版やアニメでは、その説明があった。
聖女とは、女神に愛された存在。
この国は女神信仰国で、その女神に愛され力を与えられた聖女が居れば、国は繁栄すると言われている。
災害がなく、穀物は豊かに育ち、他国の侵攻や魔物の発生は聖女の結界が守ると言われている。
小説で読んだ時は、思ったわよ。
なんてチート。
そりゃ王子が聖女を選ぶのも無理ないわ。
だって他国に奪われたら、たまらないもの。
だけど、だからといって婚約者であるヴァイオレット様を蔑ろにして良いわけじゃない。
聖女の存在意義は、王族と教会上層部しか知らないから、小説の中でヴァイオレット様がヒロインをいじめたのも無理はないことだと思う。
だってどう見ても、他人の婚約者にちょっかい出してるヒロインの方が悪いもの。
まぁ、乙女ゲームが原本だから、仕方ないんだろうけど。
だからこそ、小説の中でヴァイオレット様の罪は重かった。
たかが女の子のイジメ程度で、国外追放なんて過剰処分過ぎる。
当然のことながら、私は乙女ゲームのヒロインなんてやるつもりはないし、王子と結ばれるつもりもない。
ついでに言うなら、ヴァイオレット様も王子にはもったいない。
転生者らしき平民の少女の手のひらで転がされている、典型的なざまあされる王子なんて、聡明なヴァイオレット様には相応しくない。
というわけで、ヴァイオレット様の父親、つまりマディソン公爵に直談判した。
王子とヴァイオレット様の婚約解消に動いて欲しいと。
ヴァイオレット様曰く、公爵はヴァイオレット様のことをとても大事にされているらしい。
なら動きようがある。
穏便に婚約解消をしてくれるなら、私はこの国に留まるけれど、もしヴァイオレット様に害を与えようとするなら、この国を出て行く。
そう王家にも伝えてもらった。
結果。
王家は第一王子であるリオルド王子ではなく、第二王子を立太子する方向で動き始めた。
平民の少女に熱を上げている王子が、立太子出来ないことを知ってヴァイオレット様に危害を加えたり、逆に執着してりしないように、婚約の解消はまだ伏せてもらっている。
私の怒りに圧倒されたのか、王子はしばらくチラチラとこちらを見ていたけど、やがて黙って立ち去って行った。
王族である彼が、公爵家令嬢であるヴァイオレット様に強く文句を言うのに、伯爵家の私に強く出れない理由。
私が聖魔法持ちだから。
この聖魔法持ち、つまり聖女と呼ばれる存在がいると、国に加護が与えられる・・・という設定だった。
乙女ゲーム内では説明はなかったけど、小説版やアニメでは、その説明があった。
聖女とは、女神に愛された存在。
この国は女神信仰国で、その女神に愛され力を与えられた聖女が居れば、国は繁栄すると言われている。
災害がなく、穀物は豊かに育ち、他国の侵攻や魔物の発生は聖女の結界が守ると言われている。
小説で読んだ時は、思ったわよ。
なんてチート。
そりゃ王子が聖女を選ぶのも無理ないわ。
だって他国に奪われたら、たまらないもの。
だけど、だからといって婚約者であるヴァイオレット様を蔑ろにして良いわけじゃない。
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だってどう見ても、他人の婚約者にちょっかい出してるヒロインの方が悪いもの。
まぁ、乙女ゲームが原本だから、仕方ないんだろうけど。
だからこそ、小説の中でヴァイオレット様の罪は重かった。
たかが女の子のイジメ程度で、国外追放なんて過剰処分過ぎる。
当然のことながら、私は乙女ゲームのヒロインなんてやるつもりはないし、王子と結ばれるつもりもない。
ついでに言うなら、ヴァイオレット様も王子にはもったいない。
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というわけで、ヴァイオレット様の父親、つまりマディソン公爵に直談判した。
王子とヴァイオレット様の婚約解消に動いて欲しいと。
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なら動きようがある。
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そう王家にも伝えてもらった。
結果。
王家は第一王子であるリオルド王子ではなく、第二王子を立太子する方向で動き始めた。
平民の少女に熱を上げている王子が、立太子出来ないことを知ってヴァイオレット様に危害を加えたり、逆に執着してりしないように、婚約の解消はまだ伏せてもらっている。
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