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すでに認定後だった
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「ルリア!目覚めて良かった!教会で聖魔法持ちだと認定を受けた途端に倒れたと聞いて・・・この一週間、ルリアが目覚めないのではないかと、怖くて仕方なかった!目覚めて、本当に良かった!」
あ。
もう聖魔法持ちだと、認定済みだった。
目標のひとつが早々に、意味のないものになってしまったわ。
仕方ない。仕方ないわよね。
だって、目覚めたら終わってたんだもの。
大丈夫。まだ次の手があるわ。
攻略対象たちと関わらない。
というのは、多分無理ね。
乙女ゲームの強制力もあるだろうし、全く関わらずっていうのは難しいわ。
でも、イベント回避は出来ると思う。
あの乙女ゲームは、ゲーム自体はもちろん、小説もアニメも網羅してるわ。
そうよ!
小説版に転生だなんて、最低だと思ってたけど、よく考えれば乙女ゲーム版では推しは出て来ないのよ。
攻略対象に婚約者がいる小説やアニメ版だからこそ、推しが登場するんじゃない。
そう考えれば、ラッキーじゃない!
攻略対象たちとのイベントを回避しつつ、推しと距離を詰めればいいんだわ。
「どうした?ルリア。どこか苦しかったりふるのかい?」
「い、いいえ、お父様。大丈夫です。通うことになる学園のことを考えていました」
いけない。
つい、考え込んでしまったわ。
「そうか。ルリアは聖魔法所持者として認定されたからな。そうでなくても天使なルリアだ。学園では周囲が放っておかないだろう。ミラ!学園にはお前も一緒に通いなさい」
「はい、旦那様」
お父様の言葉に頭を下げるミラが、私と目が合うとそれは嬉しそうににっこりと笑う。
ミラは、ある意味狂信者なのよね。
ルリアのことを敬愛しすぎて、たとえ黒でもルリアが白と言ったら白だと言うほどだったわ。
小説版やアニメでは、悪役令嬢が嫌がらせしてくるのを、ミラが防いだりしてたわ。
悪役令嬢、か。
確かにヒロインに嫌がらせはしてたけど、あれも無理ないことなのよね。
自分の婚約者と仲良くしてる女だもの。
嫌って当たり前だと思うわ。
出来るなら、自分の婚約者の方に文句を言って欲しいけど。
まぁ言ったところで、相手には「醜い嫉妬だ」とか言われてたけど。
不貞してる男の方が悪いに決まっているのに、何故かヒロインと婚約者は結ばれて、ご令嬢は悪役扱いで処罰されるのよね。
それも、小説版が好きになれなかった一因だったわ。
もっとも、小説版じゃないと推しは出てこないから、もどかしいところなんだけど。
仕方ないわ。
まずは入学式イベントの回避からよ。
あ。
もう聖魔法持ちだと、認定済みだった。
目標のひとつが早々に、意味のないものになってしまったわ。
仕方ない。仕方ないわよね。
だって、目覚めたら終わってたんだもの。
大丈夫。まだ次の手があるわ。
攻略対象たちと関わらない。
というのは、多分無理ね。
乙女ゲームの強制力もあるだろうし、全く関わらずっていうのは難しいわ。
でも、イベント回避は出来ると思う。
あの乙女ゲームは、ゲーム自体はもちろん、小説もアニメも網羅してるわ。
そうよ!
小説版に転生だなんて、最低だと思ってたけど、よく考えれば乙女ゲーム版では推しは出て来ないのよ。
攻略対象に婚約者がいる小説やアニメ版だからこそ、推しが登場するんじゃない。
そう考えれば、ラッキーじゃない!
攻略対象たちとのイベントを回避しつつ、推しと距離を詰めればいいんだわ。
「どうした?ルリア。どこか苦しかったりふるのかい?」
「い、いいえ、お父様。大丈夫です。通うことになる学園のことを考えていました」
いけない。
つい、考え込んでしまったわ。
「そうか。ルリアは聖魔法所持者として認定されたからな。そうでなくても天使なルリアだ。学園では周囲が放っておかないだろう。ミラ!学園にはお前も一緒に通いなさい」
「はい、旦那様」
お父様の言葉に頭を下げるミラが、私と目が合うとそれは嬉しそうににっこりと笑う。
ミラは、ある意味狂信者なのよね。
ルリアのことを敬愛しすぎて、たとえ黒でもルリアが白と言ったら白だと言うほどだったわ。
小説版やアニメでは、悪役令嬢が嫌がらせしてくるのを、ミラが防いだりしてたわ。
悪役令嬢、か。
確かにヒロインに嫌がらせはしてたけど、あれも無理ないことなのよね。
自分の婚約者と仲良くしてる女だもの。
嫌って当たり前だと思うわ。
出来るなら、自分の婚約者の方に文句を言って欲しいけど。
まぁ言ったところで、相手には「醜い嫉妬だ」とか言われてたけど。
不貞してる男の方が悪いに決まっているのに、何故かヒロインと婚約者は結ばれて、ご令嬢は悪役扱いで処罰されるのよね。
それも、小説版が好きになれなかった一因だったわ。
もっとも、小説版じゃないと推しは出てこないから、もどかしいところなんだけど。
仕方ないわ。
まずは入学式イベントの回避からよ。
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